自己紹介に代えて』清水哲男

『マイペディア97』(日立デジタル平凡社・1997)
1938--。詩人。東京都生れ。京大文学部卒。詩人清水昶は弟。編集者生活を経て,ラジオのディスクジョッキーなどを務める。大学在学中に大野新らと《ノッポとチビ》を創刊。詩集《喝采》を刊行。《水甕座の水》(1974年)でH氏賞受賞。他に《スピーチ・バルーン》《東京》など。エッセー,評論なども多い。(編集部)

『朝日人物事典』(朝日新聞社・1990)
詩人、東京都生まれ。1964(昭和39)年京大文学部卒。在学中に大野新の同人雑誌「ノッポとチビ」に参加。また詩集「喝采」(63年)を出して、大野と共にそののちの京都の若い詩人たちに影響を与える。その後もずっと唄ごころを失わず、「情」や風俗を大切に、軽妙であることを恐れない詩を書き続けて、まさに現代詩の最先端を提示してきた。74年に出した「水甕座の水」によってH氏賞を受賞。「スピーチ・バルーン」(75年)、「東京」(85年)などの詩集のほか、評論、エッセーなど著書が多い。79年からFM東京のモーニング番組のDJを担当して10年。弟に詩人の清水昶がいる。(藤井貞和)

『現代日本人物事典』(旺文社・1986)
小学校から高校までの間、中野・大阪・山口・大阪・立川と転校をくりかえし、京都大学文学部に学んだ。もともと俳句を書いていたが、やがて詩を書くようになり、在学中に第1詩集『喝采』を刊行。卒業後、芸術生活社、河出書房、ダイヤモンド社などで編集者としての才能を発揮するかたわら、詩を書きつづけた。昭和45年頃からフリーになって幅広い文章活動に入り、詩に限らず映画・音楽・スポーツ・マンガなど幾多のジャンルをこなす。詩人・清水昶の実兄だが、2人のセンスは対照的であり、哲男は軽快で都会派、懐しいマンガの主人公を次々に題材にした詩集『スピーチ・バルーン』は大きな話題を呼んだ。『水甕座の水』でH氏賞を受賞し、『東京』で詩歌文学館賞を受賞した。長年、草野球チーム「ポエムズ」の監督であり、FM東京のキャスターの仕事も7年にわたり、好評。(八木忠栄)