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July 0272013

 紙袋に子犬をもらひ日日草

                           小谷延子

年1月に12年飼っていた三毛猫を亡くし、しばらく味気ない生活を送っていたが、先月、三毛と白黒の姉妹を引き取った。2匹は一向に緊張する様子もなく、移動中もキャリーバックのなかでもくんずほぐれつ動き回る。そんな様子を思い出し、掲句にまず驚いたのは紙袋である。猫だったらそれはもうたいへんな事態になることは必至であろう。おそらくこの子犬、血統書などとは縁遠く、生まれちゃったからもらってくれない?という願いのもとに作者の手に渡ったのだろう。それも、たまたま立ち寄った行きがかり上という気配すらある。しかし、日日草の斡旋によって、双方にとって幸せな出会いだったことがわかる。紙袋のなかでじっと不安そうにしている子犬も、すぐに飼い主になつき、新しい散歩道で新しい友達に出会うことだろう。暑さに強く、次々と鮮やかな花を咲かせる日日草が、子犬の健やかな成長を象徴している。『楓の実』(2013)所収。(土肥あき子)




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