まだ鯉のぼりを見てないことに気づいた。出かけてないからなあ。(哲




2013ソスN5ソスソス4ソスソスソスソス句(前日までの二句を含む)

May 0452013

 夏近し湖の色せる卓布かな

                           佐藤郁良

布はテーブルクロス、ベランダに置かれた丸いテーブルを覆っているのだろうか。気がつくとすっかり新緑の季節、日ごと音を立てて濃くなる若葉に、夏が来るなあ、とうれしくなるのは、毎年のことながら慌ただしい四月が過ぎて一息つく今時分だ。湖は海よりも、おおむね静けさに満ちており、その色はさまざまな表情を持っている。湖の色、と投げかけられて思い浮かぶのはいつか見た読み手それぞれの湖、木々の緑や空や風を映して波立つ水面か、山深く碧く眠る透明な水の耀きか。連休遠出しないから楽しみはベランダで飲む昼ビール、などと言っていてはこういう句は生まれないなあ、とちょっぴり反省。『星の呼吸』(2012)所収。(今井肖子)


May 0352013

 木魚ぽんぽんたたかれまるう暮れて居る

                           尾崎放哉

覚の作品。「まるう暮れて」がこの句の眼目。放哉は酒で身をもちくずし最後は寺男をして死んだ。放哉が幼少から青年期まで暮らした鳥取市立川町は近くに中川酒造という大酒造会社があって放哉はその脇を通って鳥取一中に通った。その通学路は寺の多い道である。鳥取市は池田藩三十二万五千石の城下町なので古い寺は多くそれは城周辺に集中している。鳥取一中は城跡にあったのだ。放哉にとって酒と寺との縁は生涯続いた。『大空』(1926)所収。(今井 聖)


May 0252013

 ウーと出てマンボと続く潮干狩

                           佐山哲郎

ういう俳句の良さを伝えるのは難しい。まず「ウー、マンボ!」とマラカス両手に軽快に身体を揺する曲の出だしを知らないと、このワクワク感が読み手に伝わらないだろう。頭の中で鳴り響くマンボのリズムにのって熊手とバケツを提げ、ズボンをまくり上げて海に入ってゆく。開放感にあふれた気分に青い海と空が眩しい。映画の1シーンとして背後にこの曲を流してみれば昔懐かしい日本映画と言った雰囲気。これから潮干狩りを思うたび私の中ではこの曲が流れそうである。「マンボ五番「ヤア」とこどもら私を越える」川柳の中村富二の句にあるが、こちらも同じ曲を主題にしていると考えられる。いずれもレトロな昭和の記憶を引き出す句である。『娑婆娑婆』(2011)所収。(三宅やよい)




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