文科相が著作権保護期間70年への延長に意欲だと。ふざけないでね。(哲




2009ソスN11ソスソス21ソスソスソスソス句(前日までの二句を含む)

November 21112009

 落葉掃く音の聞こえるお弁当

                           木原佳子

弁当、いい響きの言葉だ。現在、自分で作って勤め先に持っていくお弁当は、何が入っているか当然承知しているから、開ける時のわくわく度はぐっと低いが、それでも、さてお昼にするか、とお弁当箱の蓋を開ける時は、ほんわかとした気持ちになる。この句のお弁当は、どこで食べているのだろう。とある小春日和の公園あたりか。落ち葉は、それこそ散り始めてから散り尽くすまで、ひっきりなしに降り続く。そして落ち葉を掃く音は、少しやわらかく乾いている。ひたすら掃く、ひたすら落ちる、ひたすら掃く。冬を少しづつ引きよせるように続くその音を聞くともなく聞きながら、日溜りで開くお弁当はなんとも美味しそう。省略の効いた一句の中で、お弁当、の一語が、初冬を語って新鮮に感じられた。「俳句同人誌 ありのみ 第二号」(2009)所載。(今井肖子)


November 20112009

 冬帽子脱ぎおけば灯にあたたまる

                           上野さち子

光灯でも電球でもいい。最近は暑くならない灯火もあるらしいが、よく知らない。夏は電球の暑さでさえ不愉快だが冬はその温熱で心までほのぼのと感じられる。外を歩いてきてすっかり冷たくなった冬帽が灯火の熱を受けてしだいに暖かくなる。それは体感というより気持ちの問題だろう。作者没年の作品であることを考えると、冷えた冬帽が作者の人生に見えてくる。最後にあたたかさに出会えたやすらぎを思う。「俳句年鑑」(2002)所載。(今井 聖)


November 19112009

 縄跳びの入口探す小春かな

                           河野けいこ

学生のころ休み時間になるたび教室の戸口の脇にぶら下げてある大縄を持って校庭へ駆けだしたものだ。今の学校でも運動会などで大縄跳びが学年対抗の種目になっているところも多いのか、クラス全員揃って跳んでいる姿をときどき目にする。それにしても「お嬢さん、おはいんなさい」と歌で誘われても回る大縄へ横から滑り込むタイミングはなかなか難しい。身体でリズムをとりながらひょいと入らないと縄をひっかけてしまう。なんせ中で友達が3人4人跳びながら待っているのだから中断させるわけにはいかない。ヒュンヒュンと地面を打って縄を回す音が間近になり、一瞬をねらってとび込む緊張感。ああ、そういえばあれは縄跳びの入口を探していたのかもしれない。やわらかな小春日和の中でタイミングをうかがってまだとび込めずにいる子を見かけたら「あそこに入口があるよ」そっと教えてあげよう。『ランナー』(2009)所収。(三宅やよい)




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