蟄」隱槭′譏・縺ョ髴ァ縺ョ句

February 2721997

 愚図愚図と熟柿の息の春の霧

                           金子兜太

まには、こういう句と格闘する必要がある。読解力の切っ先が鈍らないように……。三十分ほどにらんでいるうちに、句意が二転三転してしまう。苦痛でもあるが、人間ならではの遊びの境地でもあるだろう。「春の霧」というからには「霞」にまでは至らない早春の大気のありようである。その清冽な大気のなかで、自分自身の息を「熟柿」のように感じるというのだから、体調がよろしくない、あるいは憂鬱な心のありさまを嘆いている。元気な人は、まず自分の息遣いなど意識することはない。以上、私なりの鑑賞ですが、いかがでしょうか。入学試験の答案だと、0点かもしれませんが。『皆之』所収。(清水哲男)




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