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January 0211997

 年賀やめて小さくなりて籠りをり

                           加藤楸邨

句とは必ずしも言えないであろう。一行が屹立する句でもない。私は夏場にこの句を読んだのだが、やけに後をひく句である。楸邨の晩年は知らない。そして、楸邨を貶めるためにこの句を引いているのではない。楸邨は現代俳句の巨人でもあり、実際の体格は知らないが、少なくとも精神的には大男であったように思える。最後まで弟子にかこまれての晩年であったような気もする。すくなくとも弟子はそうしたいと思ったであろう。いずれにしてもこの句はだれにも確実に来る老年のある風景をたんたんと影絵のように表現している。同じ句集に「二人して(たら)の芽摘みし覚えあり」(春日部・ここに赴任、ここに結婚)と亡き知世子夫人への静かな恋の句もあり、私小説的な読み方だが、泣けてくるのである。『望岳』所収。(佐々木敏光)




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