---------------------------------------------------------------第六弾 目次
■巻頭言 成瀬 豊‥‥…‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1
■仮処分決定書を読む 編集部‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2
■駒場寮 1997‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2
■「存続を支援する会」の活動‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3
1・14全国集会報告 柏木 信泰
清掃隊報告 なんば
■寮生インタヴュー 藤原 晃君 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4
■「食い込んだるで」 足達 研太 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
■解説・裁判闘争の展望 編集部 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥7
■キャンパス報告3 宮川 厚志‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥9
■投稿 駒場寮存続の基礎計算 針谷 野絵美‥‥‥‥14
■会計報告‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥19
■資料
国側・意見書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
寮側・陳述書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥21
寮側・反論書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥23
地裁・決定書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥25
■花見への誘い‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥27
■編集後記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥28
--------------------------------------------------------------------------
yyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy
駒場寮経験をつなぐ討論紙 97/2/16 投稿歓迎
い
ろ
は
編集/発行: 駒場寮存続を支援する会
連絡先: 目黒区駒場3-8-1東京大学駒場寮北9S
電話: **-****-****(呼)
共同代表: 成瀬 豊 (95,99期寮委員長)
千葉 毅 (110期寮委員長)
yyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy
(共同代表・成瀬豊)


(柏木)
12月22日 寮正面一帯の掃除 12月26日 中寮-北寮間と明寮前のゴミ置き場にカラスよけの網を設置 2月 9日 北寮一階、二階の便所掃除
(なんば)
足達 研太
一月某日、中寮の一室を訪問しました。編集部
10月31日 仮処分執行異議の申立(申立書は本紙11/10号で既報)、 12月26日 陳述書を提出、(21ページ参照) 12月27日 国が裁判所に出した意見書に対する反論書を提出(23ページ参照)寮側の反論ポイントは、主に三つあります。
一、寮の建物は、全体を駒場寮自治会が占有・管理していること、 二、それゆえ個々の寮生は駒場寮自治会の許可の下にその個室を占有・管理しているだけであること、 三、仮処分の際に名宛人になった20名以外にも多数の学生が寮に住んでいること以上の三つは、寮に住んだことのある者にとっては当たり前のことですが、仮処分申立の際に学部当局が裁判所に提出した陳述書には、「20名の寮生だけが『寮委員会』を名乗って寮の建物全体を共同で占有している」ということが述べられていたのです。寮の運営形態については、学部当局も熟知しているはずで、よくこんなウソがつけたものです。
フランス・ポワチエ大学在学 宮川 厚志(91年入寮)
針谷 野絵美
18×P1+40×P2+52×P3(m2)……(1)
18×P1=9014
P1≒500
χ×430=9014
χ≒21
21×P1+48×P2+66×P3(m2)……(2)
@ 国側 意見書 96年11月25日
A 寮側 陳述書 96年12月26日
B 寮側 反論書 96年12月27日
C 地裁 決定書 97年1月28日
@ 国側 意見書
96年11月25日
平成8年(ヲ)第125号
平成8年11月25日
東京地方裁判所民事第21部 御中
申立人 東京大学駒場寄宿寮自治会
ほか8名
相手方 国
相手方指定代理人 別紙のとおり
意見書
相手方は、申立人らの1996年(平成8年)10月31日付け執行異議申立書
における執行異議の申立てに対し、次のとおり意見を述べる。
1 申立人らの主張の骨子
申立人らは東京地方裁判所執行官(以下「執行官」という。)の占有の認定につ
いて、@各債務者が本件建物「全部」を占有していると認定した点、A申立人東京
大学駒場寄宿寮自治会(以下「駒場寮自治会」という。)の執行機関である「駒場
寮委員会」が本件建物を管理占有していると認定した点、B債務者ら20名及び駒
場寮委員会以外に、氏名不詳者ら数名が本件建物を占有していると認定した点にお
いていずれも誤りであって、かかる誤った占有認定を前提としてされた本件仮処分
執行は違法なものであるから直ちに取り消されなければならない旨主張する。
2 申立人らの主張に対する相手方の反論
(1) 各債務者が本件建物全部を占有しているとの認定を争う点について
@ 執行異議における異議事由は、執行方法における形式的な手続上の瑕疵に限ら
れ、担保権実行において認められている場合を除き、実体上の事由に基づく執行異
議は認められない(嘉川保一監修・注釈民事執行法第1巻205ページ(田中康久
))。
そうすると、申立人らの上記主張が、被保全権利である建物明渡請求権の要件事
実の一つである本件建物全体についての債務者(申立人らのうち駒場寮自治会を除
いた8名を含む20名)ら占有の有無を争い、ひいては被保全権利の不存在を主張
するものであるとすれば、実体上の主張であるから、異議事由として失当である。
A また、申立人らは、本件建物は駒場寮自治会が管理占有するものであって、本
件建物の内、債務者を含む各寮生が独自に直接管理占有する部分は、各寮生の居住
する部屋(又はサークル部屋)内のみであり、その他の共用部分は駒場寮自治会が
直接管理占有している旨主張するが、数人が共同して一つのものを占有することは
差し支えない(我妻栄著=有泉亨補訂・新訂物権法471ページ)から、債務者ら
による本件建物の共同占有という事態は当然あり得るところであり、仮に駒場寮自
治会が本件建物を占有しているとしても、それは債務者らとの共同占有とも考えら
れ、各債務者が本件建物全部を占有しているとの認定を妨げることにはならない。
B さらに、申立人らの主張が、本件建物は駒場寮自治会が占有管理するものであ
るとして、これと異なる執行機関の認定判断自体を争うものであるとしても、目的
物の占有が債務者にあるとの執行官の認定について、第三者において何らの異議も
なくその執行を許容した場合には、その執行には何らの違法もないから、その第三
者が自己の占有中にあることを理由として執行異議を申し立てることは許されない
(東京高裁昭和55年9月18日決定・判例タイムズ429号116ページ)と解
される。
申立人らは、平成8年9月19日、同月27日までに本件建物の占有状況を説明
した陳述書を執行官に提出する旨申し入れ、執行官もこれを待って執行調書を作成
する旨確約していたのに、執行官はこれを待たずに執行調書を作成したなどとも主
張するが、執行官は、各債務者が本件建物全部を共同占有している旨の認定をする
にあたっては、本件仮処分当時の駒場寮自治会駒場寮委員長である××××らに対
し、来旨告知をし、その途中、本件建物に出会した(本件申立人ら訴訟代理人でも
ある)加藤健次弁護士(以下「指示説明者」という。)の説明を受け(本件仮処分
調書2丁)、指示説明者に対し、各建物の各部屋の占有状況調査につき立会方を求
め(同3丁)、指示説明者は、債務者らにつき本件建物を専用しているとの執行官
の認定につき特に異論は述べないと応答した(同3丁)というのであるから、その
占有認定あるいは執行には手続上何らの違法もなく、駒場寮自治会が本件建物を占
有管理していることを理由に、各債務者が本件建物全部を占有しているとの執行官
の認定を争い執行異議を申し立てることは許されない。
かえって、申立人らは、本件仮処分の執行に際して、執行に立会して占有状況に
ついて説明する機会を有していたにもかかわらず、駒場寮委員会が「一切の協力、
質問には答えないように」と場内アナウンスをし、債務者らを含む在室者はこれに
応じて一切質問に応じなかった(同3丁)のであるから、このこと自体債務者らが
本件建物全体を共同して占有する意思を有していたことを示す事情と認められるだ
けでなく、申立人らは、占有状況について説明し、執行官に適切な職務の執行を求
める機会を自ら放棄したというべきであって、本件異議手続において、執行官の認
定を非難すること自体失当というべきである。
(2) 駒場寮自治会の執行機関である駒場寮委員会が本件建物を管理占有している
との認定、及び、債務者ら20名及び駒場寮委員会以外に氏名不詳者ら数名が本件
建物を占有しているとの認定を争う点について
上述のとおり、執行異議における異議事由は、執行方法における形式的な手続上
の瑕疵に限られる(前掲注釈民事執行法同ページ)ところ、結局、申立人らの上記
主張は、本件仮処分事件における執行調書の記載内容を争うものに過ぎず、形式的
な手続上の瑕疵を主張するものではないから、異議事由として失当である。
なお、仮に、本件建物を占有しているのが申立人駒場寮自治会であって、駒場寮
委員会が本件建物を占有しているという執行官の認定が誤りであるとしても、申立
人らの主張によれば、単なる呼称の誤りに過ぎないのであるから、本件仮処分の執
行によって申立人らの利益が害されるという事態もおよそ考えられない。また、申
立人ら又は債務者ら以外の氏名不詳者らが本件建物を占有している旨の執行官の認
定が仮に誤りだったとしても、債務者らが占有している旨の認定が正当である以上
、本件仮処分の執行によって、申立人らの利益が害されるという事態もおよそ考え
られない。したがって、この点からも申立人らの主張は失当である。
3 結論
以上のことから、申立人らの主張はいずれも失当であるから、本件執行異議申し
立ては却下されるべきである。
相手方国指定代理人
伊東 顕 印/前澤 功 印/今井 廣明 印/関 小百合 印/上國科 伸一
印/宮田 靖之 印/重光 良一 印/服部 雄幸 印/飯塚 素弘 印/永野
三郎 印/小林 寛道 印/杉田 信孝 印/右松 鉄人 印/菊池 力 印
A 寮側 陳述書
96年12月26日
陳 述 書
平成8年12月26日
東京地方裁判所民事第21部御中
東京都新宿区四谷1-2 伊東ビル
東京法律事務所
弁護士 加藤健次
当職は、平成8年(ヲ)第125号執行異議申立て事件について、下記の通り陳
述します。
記
1 執行当日の状況について
当職は、平成8年9月10日午前11時頃から執行終了まで、御庁平成8年(ヨ
)第4302号占有移転禁止仮処分事件の執行に駒場寮自治会代理人として立ち会
いました。
当職が現場に到着してから、駒場寮の会議室で執行官らと執行のやり方について
の協議を行いました。
冒頭、当職は、柏木執行官に対し、そもそも3棟の建物全体に対する債務者らの
「共同占有」という事実はないのであるから執行を行うべきではない事を申し入れ
ましたが、同執行官はあくまで執行を行うとの態度を変えませんでした。
当日は、試験後の休み期間中で、寮生の所在を把握することも困難でした。仮処
分事件の債務者ら20名のうち当日所在が確認できたのは、当時の駒場寮自治会委
員長××××(本件申立人)外8名だけでした。
そこで、当職としては、執行官に対し、駒場寮の占有状況について、@建物全体
は寮生の自治団体である駒場寮自治会が占有・管理していること、A債務者らが寮
内に居住していること事態はあえて否定しないが、債務者らが占有しているのは各
居室のみであり、寮全体を「共同占有」しているという事はあり得ないこと、B寮
内には債務者ら以外にも多数の学生が居住していること説明しました。そして、そ
れ以外に寮生の側で積極的に主張すべき事がある場合には、後日、執行官に連絡を
する旨申し入れ、執行官も了承しました。その上で、執行官が駒場寮の各居室を確
認して回ったのです。なお、これらの経過については、相手方の指定代理人も同席
して直接見聞しているところです。
相手方は、平成8年11月25日付意見書において、「申立人らは、占有状況に
ついて説明し、執行官に適切な職務の執行を求める機会を自ら放棄した」(4頁)
等と主張していますが、これは明らかに事実に反するものです。
2 執行嘲笑の記載内容について
上記仮処分執行事件の調書の本文Aには、「弁護士加藤健次・・・の説明および
現況からすると下記のことが認められる。」として、「本件3棟の建物は駒場寮委
員会(以下委員会という)が各サークルおよび入寮希望者の入寮の可否を決してい
る模様であり寮委員会による管理占有が認められる。」との記載があります。「駒
場寮委員会」が正式には「駒場寮自治会」の誤りであることは別にして、執行官が
このような認定をしていることは、現場における当職の説明内容を認めたことを意
味するものです。
また、同調所の本文Dにおいて、「指示説明者は別紙当事者目録記載の各債務者
に尽き、当職らが本件建物を占有しているとの認定に尽き、特に異論を述べないと
応答するに止まり、上記のもの以外にも専用者の存在もある旨述べた。」との記載
があります。執行官が「共同占有」という用語を避け、わざわざ「専用」という用
語を使っているのは、「寮内に居住していること事態はあえて否定しないが、共同
占有という事はあり得ない」という当職らの説明を認めざるを得なかったからにほ
かなりません。
つまり、執行調書の本文には、仮処分決定の前提となっている「債務者らの共同
占有」という事実は一切認定されていないのです。
3 執行後の事実経過について
ところで、先に述べたとおり、執行の際、当職から執行官に対して、申立人らの
側で、積極手に主張すべき事項があれば後日連絡をする旨申し入れ、執行官も了承
しました。
そして、9月19日午前9時15分頃、当職および尾林、藤田両代理人が柏木執
行官と面会し、あらためて寮の建物全体は駒場寮自治会が占有管理していること、
債務者らの共同占有という事実は全くないこと、債務者以外にも多数の寮生が居住
していることを伝えました。
他方、柏木執行官のほうからは、学生団体の正式名称についての問い合わせがあり
ましたので、当職から「駒場寮自治会」が正式名称である旨説明しました。
面会の最後に、柏木執行から今聞いた内容を書面にして提出してほしいという話
がありましたので、当職らは9月27日までに債務者らの陳述書を提出するので、
それまで調書の作成は待ってほしいという申し入れをしたところ、柏木執行官も了
承しました。ところが、どう執行官は陳述書提出を待たずに執行調書を作成してし
まったものです。
4 最後に
以上述べたとうり、執行官が執行に際して当職から受けた説明内容と現場で直接
確認した事実に基づいて適性に事件処理を行っていたならば、債務者らの「共同占
有」の事実が認められない以上、「執行不能」とすべきでした。ここに本件執行の
最大の誤りがあります。
貴裁判所が、申立人らの本件異議を認め、執行を取り消されるよう切望する次第
です。
<写真:明寮正面>
B 寮側 反論書
96年12月27日
1996年(ヲ)第125号・執行異議申立事件
反 論 書
1996年12月27日
東京地方裁判所
民事第21部 御中
申立人ら訴訟代理人
弁 護 士 加 藤 健 次
同 尾 林 芳 匡
同 藤 田 正 人
申立人らは、相手方1996年11月25日付意見書(以下、単に「意見書」と
いう。)に対し、下記のとおり反論する。
記
1 相手方は、意見書2項(1)@において、執行異議における異議事由は、執行
方法における形式的な手続上の瑕疵に限られ・・・実体上の事由に基づく執行異議
は認められない旨主張する。
しかし、民事執行法第11条1項は、「執行裁判所の執行処分で執行抗告をする
ことができないものに対しては、執行裁判所に執行異議を申し立てることができる
。執行官の執行処分及びその遅滞に対しても、同様とする。」と規定しており、異
議事由を何ら「形式的な手続上の瑕疵」に限定していないのであるから、相手方の
上記主張は明文上の根拠を欠くばかりか、同条項の明文に反するものといわざるを
得ない。相手方の上記主張は、おそらくは旧民事訴訟法第544条1項に規定する
執行異議の事由が、文言上、「強制執行ノ方法又ハ執行ニ際シ執行官ノ遵守ス可キ
手続ニ関スル申立ヒ異議ニ付イテハ・・・」と、執行「方法」に関するものに限定
されていたため、これと同様に解釈すべきであるとの立場を前提としているものと
解される。しかし、民事執行法の制定により、執行異議に関する条項は上記のとお
り全く異なる文言に改正されているのであるから、相手方の主張はこの点を見落と
したものとして失当である。
確かに、民事執行法第11条1項の文言上は、いかなる事由が執行異議の理由と
なりうるか一義的には明らかではない。しかし、執行異議が執行機関の処分に対す
る不服申立方法であることからすれば、原則として、執行裁判所または執行官が自
ら調査・判断すべき事項に関する事由に限られると解される。従って、異議事由は
主として手続上の事由ということになるが、執行裁判所または執行官が調査・判断
すべき事項である限り、実体上の事項に関する事由も異議の理由となることは、同
法30条1項、31条等に照らしても、自明である(注解民事執行法1巻152頁
参照)。現に、御庁においても、従来、実体上の事由に基づく執行異議申立に対し
、これを認める決定がなされていることは、公知の事実である(平成5年(ヲ)第
147号執行異議申立事件等参照)。
なお、相手方は、上記のように自ら「実体上の事由に基づく執行異議は認められ
ない」旨主張していながら、意見書2項(1)A等において、自らの主張に矛盾す
る実体上の反論をなしている。かかる事実は、相手方が自らの上記主張が正当性を
有しないことを自覚していることを示しているのであり、相手方の上記主張は単に
裁判所を混乱させる目的をもってなしているに過ぎないものといわざるを得ない。
2 相手方は、意見書2項(1)Aにおいて、駒場寮自治会が本件建物を占有して
いるとしても、それは債務者らとの共同占有とも考えられる旨主張している。しか
しながら、本件においては、まさに具体的な占有形態こそが問題なのであって、か
かる相手方の主張は単に観念的抽象的な議論に過ぎないというべきである。
そして、本件に即してみれば、駒場寮自治会は、債権者を含む駒場寮生全員によ
って構成される自治会であり、その目的には本件建物全体の管理運営も含まれると
ころである。かかる寮自治会と寮生との法的関係に着目すれば、この両者の占有の
関係が、並列的な共同占有などということはあり得ず、縦列的な占有関係であるこ
とは当然である。そうであるが故に、従来、東京大学教養学部当局は、本件建物の
管理運営に関しても、寮生全員との間で交渉合意をなすのではなく、駒場寮自治会
、その執行機関たる寮委員会、あるいはその代表者である寮委員長との間で、交渉
合意をなしてきたのである(甲第4号証参照)。
相手方の上記主張は、本件において、従来の相手方自身の立場を覆して、突如な
されたものであり、しかもその主張の根拠すら示さない身勝手なものであるから、
法的に正当な意見とは到底言えないものである。
3 相手方は、意見書2項Bにおいて、東京高等裁判所1980年9月18日決定
を引きつつ、「第三者において何らの異議もなくその執行を許容した場合には、・
・・その第三者が自己の占有中にあることを理由として執行異議を申し立てること
はできない」とした上で、本件執行調書の記載上、第三者が債務者らにつき本件建
物を「専用」しているとの執行官の認定につき特に異論は述べないと応答した旨の
記載があることを理由に、駒場寮自治会の執行異議申立は許されない旨主張する。
(1) しかしながら、まず、前提として確認しなければならないことは、相手方
が引用する決定は、旧民事訴訟法第544条に関するものであって、民事執行法第
11条に関するものではないということである。
即ち、前述のとおり、旧民事訴訟法第544条は、執行異議の事由を執行方法に
おける形式的な手続上の瑕疵に限定していたのであり、上記東京高等裁判所決定は
、このことを前提に、形式的手続的瑕疵の存否を判断する一基準として、上記「」
内の規範を定立したに過ぎないものである。他方において、民事執行法第11条は
、執行異議の事由を形式的手続的瑕疵に限定しておらず、執行裁判所または執行官
が調査・判断すべき事項である限り、実体上の事項に関する事由も異議事由となる
と解すべきであることは前述のとおりである。そして、本件においては、申立人ら
は主として実体上の事項に関する事由をもって執行異議を申し立てているのである
から、かかる前提を異にする上記東京高等裁判所決定の趣旨は、本件には到底妥当
しうるものではない。
(2) また、本件執行当日は申立人駒場寮自治会代理人たる弁護士加藤健次は本
件執行に立ち会い、柏木執行官に対し、駒場寮の占有状況について、@建物全体は
寮生の自治団体である駒場寮自治会が占有・管理していること、A債務者らが寮内
に居住していること自体はあえて否定しないが、債務者らが占有しているのは各居
室のみであり、寮全体を「共同」占有しているということはあり得ないこと、B寮
内には債務者ら以外にも多数の学生が居住していることを説明している(甲第10
号証)。何故に、本件執行調書に上記の説明があった旨が明確に記載されていない
のかは明らかではないが、いずれにせよ第三者たる駒場寮自治会は、何らの異議も
なく本件執行を許容してなどはいないことは明白であり、それが故に駒場寮自治会
は本件執行異議申立に及んだのである。
従って、仮に百歩譲って、民事執行法第11条においても上記東京高等裁判所決
定の趣旨が妥当するとしても、本件は第三者において執行異議を優に申し立てうる
事案である。
4 相手方は、意見書2項(1)B第3段において、『駒場寮委員会が「一切の協
力、質問には答えないように」と場内アナウンスをし、債務者らを含む在室者はこ
れに応じて一切質問には応じなかった』(ママ)ことを理由に、債務者らが本件建
物全体を共同して占有する意思を有していたことを示している旨主張する。
しかし、そもそも相手方の上記主張は、本件執行調書に記載されていない事実を
、あたかも執行調書に記載されているかのように主張していること(「債務者を含
む」「これに応じて」)からしても、敢えて虚偽の事実を主張し、この虚偽の事実
を前提にした裁判所の誤った決定を求めるものであって、相手方の卑怯な態度を明
白に示しているものである。
本件においては、執行官が特定した債務者は××××の1名のみであり、その他
の債務者のうち8名は執行時に本件建物に在室していたものの、その余の11名は
現に執行時に本件建物に居合わせていなかったのである(甲第10号証)。また、
在室者が執行官の質問に応じなかった理由は一見明白ではないが、仮に寮委員会の
場内アナウンスに従ったものとしても、これが何故に「共同して占有する意思」を
示すものであるのか、申立人らには理解しかねるものである。前述のとおり、寮委
員会が駒場寮自治会の執行機関である以上、各寮生がその指示に従うのは当然のこ
とであり、かかる事情は、経験則、論理則上、各寮生が寮自治会の管理運営の下に
本件建物の各室に居住していることを示しているのである。
さらに、相手方は、申立人らは占有状況を説明し、執行官に適切な職務の執行を
求める機会を自ら放棄したなどと主張するが、そもそも、前述のとおり、債務者の
うち11名は本件執行時に本件建物に居合わせておらず、占有状況を説明する機会
すら与えられてすらいないのであるから、相手方のかかる主張も失当である。
5 相手方は、意見書2項(2)において、再度、執行異議の事由を形式的手続的
瑕疵に限定する旨の主張をなしているが、かかる主張が失当であることは前述のと
おりである。執行調書の記載が執行官の調査・判断すべき事項である以上、執行調
書における実体上の事項の記載内容も異議の理由となることは自明である。
そして、「氏名不詳者ら『数名』」との記載は、現実に本件建物に居住している
債務者以外の101名について、その部屋の占有を認めないものである可能性もあ
り、引いては申立人駒場寮自治会の本件建物の管理運営権の認定に不利益になるも
のであるから、十分に異議の事由たりうるものである。
6 相手方は、意見書2項(2)において、執行官の「駒場寮委員会が本件建物を
占有している」という認定は、「申立人らの主張によれば、単なる呼称の誤りに過
ぎない」旨主張する。
しかしながら、申立人らが、何ら「呼称の誤り」を異議事由として主張している
ものではないことは、本件申立書の記載からも明らかであり、かかる相手方の主張
は申立人の主張を敢えて曲解して、裁判所を誤った決定に導こうとする意図に基づ
くものといわざるを得ない。既に本件申立書において述べたとおり、寮自治会と寮
委員会は、社団そのものとその社団の法律行為の代行権限を有する執行機関という
関係にあるのであり、法的に全く別個の存在である。そして、社団が占有する不動
産について、その執行機関が占有している旨認定することは、即ち、本人が占有し
ている不動産について、その本人の代理権を有している者が自らの名をもって占有
していると認定することに等しいのであり、これは単なる呼称の誤りではなく、実
体上の権利義務関係に決定的な影響を与える可能性のある法律上の誤りであること
は明白である。
従って、かかる重要な事項が異議事由に該当することは自明なのである。
7 以上のとおり、相手方の意見書における主張は、いずれも明らかに失当である
から、本件仮処分執行は直ちに取り消されなければならない。
以 上
C 地裁 決定書
<写真:渡り廊下 教養学部>
97年1月28日
平成8年(ヲ)第125号
執行官の処分に対する執行異議申立事件
(基本事件 平成8年(執ハ)第915号ないし第934号仮処分執行事件)
決 定
当事者 別紙当事者目録記載のとおり
主 文
本件異議申立てをいずれも却下する。
申立費用は異議申立人らの負担とする。
理 由
一 申立人らの申立の趣旨及び理由は、別紙「執行異議申立書」と題する書面に記
載のとおりであり、要するに、当庁平成8年(ヨ)第4302号占有移転禁止仮処
分命令申立事件(以下「本件仮処分事件」という。)の決定に基づく、同事件債務
者ら20名(うち8名が本件異議を申し立てた。)に対する頭書仮処分執行事件(
以下「本件執行事件」という。)の執行に際し、当庁執行官が、後述のとおり、そ
の目的不動産(東京大学教養学部内旧駒場寮のうち、旧中寮、旧北寮及び旧明寮の
3棟の建物。以下「本件建物」という。)についての占有認定を誤った違法がある
から、その執行の取り消しを求めるというのである。
すなわち、執行官は、本件仮処分事件債務者(以下「本件債務者」という。)ら
20名及び第三者駒場寮委員会(以下「寮委員会」という。)のほか、氏名不詳者
ら数名(サークルを含む。但しこれらの者が寮委員会の占有補助者であるか否かは
不明)が本件建物の全体を占有しているなどと認定したが、実際には、@本件債務
者ら20名がそれぞれ独自に直接管理占有しているのは、本件建物のうち、各自が
寮委員会から使用を許された各居住部屋ないしサークル部屋の部分にすぎず、その
余の建物部分については占有していない、A執行官が占有者として認定した「駒場
寮委員会」(寮委員会)は、東京大学駒場寄宿寮自治会(関連規約に基づき、寄宿
寮生により構成される、権利能力なき社団である。以下「寮自治会」という。)の
執行機関なのであって、独立の占有管理権限を有しておらず、本件建物を管理占有
しているのは、寮自治会である、B本件建物においては、本件債務者ら以外にも、
極めて多数の者(本件債務者らを含めて121名)が、各自の居住部屋ないしサー
クル部屋を直接管理占有しており(なお、その余の共用部分は、寮自治会が直接管
理占有している。)、執行官が認定したように、「氏名不詳者ら数名」だけが本件
建物を占有しているわけではない、などというのである。
二 そこで、まず、寮自治会以外の申立人ら(本件債務者らのうちの8名)の申立
について判断する。 執行官は、占有移転禁止仮処分(執行官保管にした上で、債
務者使用を許可する旨のもの)の執行をするに際し、債務者が目的物の占有、すな
わち、現実的、直接支配を有するか否かの調査、判定をしなければならないことは
もちろんである。しかし、執行官が、第三者の単独占有、又は、債務者と第三者と
の共同占有の下にある目的物を債務者の単独占有であるとみて、債務者に対する当
該仮処分の執行をした場合、債務者は、第三者が目的物を単独ないし債務者との共
同で占有していることを理由として、執行異議(民事執行法11条)を申し立てる
ことはできないと解するのが相当である。けだし、そもそも、執行異議の申立ては
、違法な執行処分によって直接に不利益を蒙り、その是正を求めるにつき法的利益
を有する者のみが、これをなし得るものであるところ、前述の場合においては、債
務者は、当該仮処分の執行により何ら直接に法的な不利益を蒙る者ではないからで
ある。
前掲申立人ら8名が、本件建物のうち、各自の居住部屋ないしサークル部屋以外
の部分が自己の占有下にない旨主張する点(前記@)は、結局、債務者が、自己の
占有下にない部分について、これが第三者の単独占有であることを理由として、執
行異議を申し立てることに他ならず、かかる申立てが、異議の利益を欠き、許され
ないものであることは、先に述べたとおりである。
また、その余の主張事実(前記A、B)は、前掲申立人ら8名自身の異議申立て
の利益とは無関係な事実である。 したがって、前掲申立人ら8名の本件異議申立
ては、いずれも異議の利益を欠き、不適法なものとして、却下を免れない。
三 申立人寮自治会の申立てについて
1 占有移転禁止仮処分(執行官保管にした上で、債務者使用を許可する旨のもの
)の執行において、執行官が、債務者と第三者との共同占有下にある目的物につき
、その旨の占有認定をした上で、債務者のみに対する分として、仮処分の執行をし
た場合、第三者は、これに対する執行異議を申し立てることができないものと解す
るのが相当である。けだし、債務者が第三者と共同して目的物を占有している場合
、債務者のみに対する分の執行を認めても、いわば、共同占有の相手方が執行官に
代わるだけで、第三者自身には何ら直接に法的な不利益を蒙らせるものではないか
らである。
2 本件執行事件の仮処分調書中、目的物の現況、占有状態等を記載した部分であ
る、占有関係調査票の記載によれば、執行官は(一)本件建物の占有者は、本件債
務者ら20名のほか、寮委員会及び氏名不詳者ら数名(サークルを含む。但し、こ
れらの者が寮委員会の占有補助者であるか否かは不明である。)であり、(二)そ
の占有範囲は、本件建物の全部であることを認定したことが認められる。そうする
と、執行官は、本件建物を本件債務者らの単独占有と見たわけではなく、本件債務
者らと前述の複数の第三者(その一部は不特定)との共同占有であると認定した上
で、本件債務者ら20名のみに対する分として、本件仮処分の執行をしたものであ
ると認めることができる。
ところで、前述のとおり、申立人は、執行官の占有認定を争って、第一に、本件
債務者らが占有しているのは、寮委員会から使用を許された各自の居住部屋ないし
サークル部屋の部分に限られる旨主張する。しかし、一件記録によれば、旧駒場寮
においては、管理者からの廃寮による退去命令が出された後も、本件債務者らその
他の在寮者が、これに従わず、本件建物に居住し続けているほか、寮自治と称して
、独自に、本件建物への新規の入寮者の募集、入寮の可否等の決定、在寮者らの使
用できる部屋の変更(部屋替え)を行い、さらに、人垣や障害物などによって管理
者職員による本件建物内部への立ち入り調査等を阻止していること等が認められる
。このような状況からすれば、本件建物に係る本件債務者らの占有の形態は、もは
や、ここの居室を生活の本拠等として使用するという通常の場合とは本質的に異な
ったものであり、本件債務者らは、共同して、各自の居室等の部分のみならず、本
件建物全体を占拠し、もって、共同占有しているものと見るのが相当である。した
がって、この点に関する執行官の占有認定に誤りは認められない。
申立人は、第二に、占有主体は寮委員会ではなく、寮自治会である旨主張する。
しかし、本件仮処分調書によれば、執行官は、執行現場における前記加藤弁護士の
指示説明などから、寮委員会が入寮希望者などの入寮の可否を決していること等を
認定した上で、これに基づいて前記のとおりの占有認定をしたことが認められ、こ
のような認定の過程に加え、寮委員会と寮自治会との関係は外部から容易に判明す
るものではなく、また、別個の占有主体が認定されたものとは解されない。そうす
ると、仮に、申立人の主張のように、寮自治会が、権利能力なき社団であり、かつ
、本件建物を管理占有しているとしても、本件仮処分調書中に占有者として寮自治
会の名称が記載されていないことは執行官の占有認定を違法ならしめるものではな
い。
3 以上のとおり、執行官は、本件建物について、本件債務者ら20名と寮委員会
その他の第三者(その一部は不特定)との共同占有を認定した上で、本件債務者ら
20名のみに対する分として、本件仮処分の執行を行ったものであるから、寮自治
会は、同執行によって、何ら直接に法的な不利益を蒙るものではない。
したがって、申立人寮自治会の本件異議申立ては、異議の利益を欠き、不適法で
ある。
四 よって主文のとおり決定する。
平成9年1月28日
東京地方裁判所民事第21部
裁判官 加 島 滋 人
廃期越え一周年 大花見会
日時 4月13日(日) 12時から
場所 北寮前一帯
企画 特別ゲスト来訪予定
恒例のアレもやります
酒、食い物の持ち込みもドンドンお願いします
その他、もろもろのイベントあり
お楽しみに
さくら銀行 中野新橋支店(普通口座)
口座番号 *******
口座名称 駒場寮存続を支援する会 難波卓志
郵便振替 口座番号 *****-*-******
口座名称 駒場寮存続を支援する会
(賛同費千円、カンパ使途の指定があれば通信欄に明記
して下さい)
定例会議は月二回
第二、四日曜日 午後2時から北寮9S
連絡先 〒153東京都目黒区駒場3-8-1 東大駒場寮北9S
***-***-****