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---------------------------------------------------------------第六弾 目次
■巻頭言 成瀬 豊‥‥…‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1
■仮処分決定書を読む 編集部‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2
■駒場寮   1997‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2
■「存続を支援する会」の活動‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3
              1・14全国集会報告 柏木 信泰
              清掃隊報告         なんば
■寮生インタヴュー 藤原 晃君 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4
■「食い込んだるで」 足達 研太 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
■解説・裁判闘争の展望 編集部 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥7
■キャンパス報告3 宮川 厚志‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥9
■投稿 駒場寮存続の基礎計算 針谷 野絵美‥‥‥‥14
■会計報告‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥19
■資料
         国側・意見書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
         寮側・陳述書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥21
         寮側・反論書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥23
         地裁・決定書‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥25
■花見への誘い‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥27
■編集後記‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥28
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駒場寮経験をつなぐ討論紙    97/2/16     投稿歓迎

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編集/発行:    駒場寮存続を支援する会
連絡先:        目黒区駒場3-8-1東京大学駒場寮北9S
電話:          **-****-****(呼)
共同代表:      成瀬 豊    (95,99期寮委員長)
                千葉 毅    (110期寮委員長)
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−第六弾−


 電気・ガスの供給が止められたまま越年した寮生達は、昨年にも劣らず元気に闘いを続けています。
 1月14日の全国集会は全国からの支援の学生・寮生の参加で成功し、その後の交流会も充実した内容で、さらにコンパも朝まで盛り上がったようです。
 さて、みなさんも御存知の通り、寮自治会および寮生(「債務者」)は、昨年9月の占有移転禁止仮処分に対して執行異議申立てをしていましたが、1月28日、東京地裁はそれを却下する決定を下しました。その決定書の中では不当な認定もありますが、逆に以前から私たちが指摘していた国(=大学当局)の矛盾点、すなわち、このまま明け渡し訴訟を当局が起こしても実質的に寮生を追い出すことができず、寮自治会も存続してしまうという当局のジレンマがあらためて明らかになっています。
 今号では、このような法廷闘争をめぐる資料の他に、定員・基準面積問題をめぐる論考、海外の大学シリーズなどを、大増ページで提供することにしました。
 いよいよ、これから新歓期、三年目の自主入寮募集に突入することになります。
 学内外での世論形成にしても、法廷闘争にしても、実際に駒場寮を必要とする学生が多数存在するという事実を繰り返し突きつけていくことが、何よりも重要です。
 近くにいる方は入試情宣や清掃隊などでの支援を、遠隔地の方は自らができる形での支援を、それぞれ知恵を絞りながら、寮自治会・寮生に集中していきましょう。

(共同代表・成瀬豊)


[写真:花見準備96.3.31 千葉]


■仮処分決定書を読む


地裁 新入寮生募集を本格的に承認へ

 1月28日、寮が出していた異議申し立てが、地裁によって却下されました。
 昨年9月に地裁が行った占有移転禁止仮処分の執行は、法的に問題がなかったとしています。
 寮側は、仮処分の執行に実質的な問題があると訴えたのですが、決定書では、異議申立ての法的な利益がないといういわば門前払いの形でこれを退けました。
 また、学部教職員を動員した「説得隊」なる追い出し部隊と、寮生が寮入口で討論になった事実を捉えて、「立ち入り調査等を阻止している」、「居室を生活の本拠等として使用するという通常の場合とは本質的に異なったもの」と歪曲して認定し、二〇名の寮生が寮全体を共同占有し、違法に建物を占拠しているという結論を導き出す誤りを犯しています。
 今回の決定で、名宛人二〇名については、占有移転禁止の仮処分が執行されました。しかし、ともに駒場寮を占有しているとされた寮委員会とその他の寮生による占有移転は禁止されていません。決定書は、名宛人二〇名以外の第三者が仮処分執行によって「何ら直接に法的な不利益を蒙るものではない」と明言しているのです。したがって、残る101名の寮生と寮委員会、寮自治会は占有移転を禁止されていないことになります。これで、四月に新入生を迎え、入寮募集を行なうことに、なんら法的問題はなくなりました。わたしたち支援する会としても、今後も引き続き胸を張って駒場寮と新入寮生を支援していきたいと思います。

■駒場寮 1997

12.31
年越しそばがふるまわれる。盛況だったもよう
一月
1.1
ぜんざいがふるまわれる。あまり人は集まらず。
冬休み中は、とくに大きな出来事もなかったもよう。京大吉田寮をはじめとして全国の学寮に駒場寮から寮生が公費派遣されて、交流する 
1.14
全国集会が開かれる。昼休みに北寮前で集会。その後、101号館に抗議のデモ。特別委・生井澤に非難が集中する。夕方からピンク部屋で報告・交流会。参加者約50人。寮委員長の経過報告のあと、吉田寮などから各大学の現状報告を受ける。どこの寮も、老朽化による建て替え問題や自主入寮選考問題を抱えているのがわかる。散会後は怒涛の宴会に突入

<写真:1.14全国集会シュプレヒコール 柏木>

1.25
寮内サークルの老舗、基礎科学研究会の旧暦大忘年宴会が開かれる。途中で寮委員長が乱入、秋の寮祭Tシャツが飛ぶように売れる
1.28
寮が出した占有移転禁止仮処分執行に対する異議申し立てが、地裁によって却下される
1.30
臨時寮生会議開かれる
二月
2.7
寮内交流紙「ぷあ」が復刊。ROJC(寮オリエンテーション実行委員会)も、新歓のため活動中
2.10
第141期寮委員長選挙

■「存続を支援する会」の活動について

  1. 1.14全国集会へ参加

    <写真:もちつき 柏木>

     97年1月14日、「廃寮攻撃粉砕!全国集会」が北寮前広場にて開催されました。
     一限と二限とのあいだに、バンド演奏が、そして昼休みにもちつきと本集会が行われました。(参加者約五〇名)
     途中、寮生の気合いに屈して杵が割れるというハプニングもありましたが、もちもおいしくつけ、お汁粉を作って参加者に振る舞いました。集会では全国の学寮・自治団体より支援のアピールがあげられ、私たち「支援する会」も、その最後に圧倒的かつ戦闘的なアピールをしました。曰く、
    1. 寮外生の諸君は支援する会に結集して闘おう!
    2. 全国学寮は大々的に野球で交流しよう!
    3. 4・13廃期越え一周年花見に集まろう!
    の三点です。
     集会後、学部長室のある101号館前まで学内をデモ行進し、学部長との面会を求めました。残念なことに学部長は不在。二階の学部長室前でこれまでの大学当局のやり口に抗議するシュプレヒコールをたたきつけてきました。その後、再び北寮前で、豚汁ともちが振る舞われましたが、この豚汁が絶品で、参加者一同、感謝感激しておりました。
     5時より北寮13S会議室にて、集会の第二部「各大学・学寮からの報告討論集会」がもたれ、これも座りきれない人で溢れる程の盛況でした。なお柏木は、この第二部が始まるまでのあいだ、ホッケー場で遠路はるばる集会に参加した全国の寮生たちと野球を楽しみました。彼らは車で野球道具一式を持参してきていたのです。私のポジションはもちろんピッチャーで、得意の変化球でブイブイ言わせ、駒寮の面目を大いに施しました。

    (柏木)

  2. 清掃隊報告
    12月22日    寮正面一帯の掃除
    12月26日    中寮-北寮間と明寮前のゴミ置き場にカラスよけの網を設置
     2月 9日    北寮一階、二階の便所掃除
    

     基本的に寮生により掃除が行われるようになっていることもあって、ペースを落としていましたが、新歓期に向け活動を強化していく予定です。しばらく毎週・土曜日2時から定期化しますので暇のある方、ご参加ください。

    (なんば)


■寮生インタビュー(第4回)


今回の寮生は、その独特の服装センス、そして、絵師としても料理人としても抜群の腕を持つ、寮内一の名物人間藤原晃君です。
インタビュアー:柏木

柏木
:まずは簡単な経歴からお願いします。
藤原
:1971年6月26日に横浜市鶴見区にて生まれました。そこに小学校5年生までいて、6年生になったときに鎌倉市の七里ケ浜小学校に転校しました。 
柏木
:エー、実は僕も七小出身なんだよ。やっぱり6年のときに転校してきたんだけど。
藤原
:それは奇遇ですねえ。でその後は、腰中(腰越中学校)、鎌高(県立鎌倉高校)と。 
柏木
:それはずっと近くでよかったですね。(ちなみに柏木は遠くの私立の学校に6年間)
藤原
:で、2浪して早稲田の理工学部に進学しました。
柏木
:いきなり遠くで大変だったでしょう。
藤原
:はい。そして去年の4月に東大の大学院に進学してきました。現在、駒場にある数理研究科の修士1年です。専攻は代数幾何です。
柏木
:わざわざ東大の院にした理由は?
藤原
:やっぱり学費の問題ですね。圧倒的に安いですから。
柏木
:なんか学科の方で、寮がらみでもめているって聞いたんですけど。
藤原
:うーん。そうらしいんですけど、あんまり学校行ってないんで、よく知らないというか、関係ないねってとこですかね。ことの経緯を話すと、以前、全学投票のときにクラス廻りをしていた寮委員のM君とY君が、数学科の某教官とちょっとした行き違いからもめたことがあるらしいんですよ。そのときに某教官が手にしていたコーヒーをぶちまけ、寮委員が教官を激しく糾弾した。さらに不幸なことに、後日その教官が寮生追い出しに動員されて寮に来て、偶然にも居合わせたS君(寮のOB)にヘッドロックをかまされる。で、数学科の教官たちの間で「寮生は不届き千万!」という話になって、そういえば今年、大学院に来た奴に寮生がいたなと。それが僕のこと(笑)
柏木
:入寮の動機は?
藤原
:実家から駒場に通うのはきつい、と思っていたところ、友人から駒場寮をすすめられた。それに加えて、自分は寮が残った方がよいと思っている。なら、入寮すべきだと考えて。べつに学生運動の経験は早大時代全くありませんでした。理工美術部と都内数学科学生集合というインカレサークルに入っていました。高校の時は学園祭ばっかりやっていました。
柏木
:寮祭でもいろいろ活躍してましたね。
藤原
:(いろはでも前号で紹介した)駒場寮Tシャツの絵は、山内君に頼まれていたんですが、春に入った頃に自転車置き場からの寮の展望をスケッチしていたもがあったんでそれを活用しました。料理については、早稲田にいた頃は実家から通っていて、両親共働きなので自分が「主婦役」をやっていた。グルメというよりは家事でやっていたんですけど、凝り性なんで、どうせ作るならうまいものをということで、どんどん上達した、と。寮に来てからは時間の節約という点で中華、炒めものを中心に腕を磨きました。
柏木
:寮の執行部ではない「一般寮生」という立場から一言お願いします。
藤原
:働いている寮委員はボランティア精神に溢れていて、感心させられます。
柏木
:総代会と寮自治に対するイメージは?
藤原
:総代会についていうと、@あんまり人が来ない。A意見言わない。であるが ゆえに、B議論になっていない。最低限の義務なんだから総代はみんな来るべき。忙しいというのは欠席の理由にならないんじゃないの?寮自治について言うと、寮の中で生活上の点ですべき話し合いがあるはずだ。それをちゃんとやるのが自治の基本で、この当たり前のことに各自がどれだけ自分の時間を割けるかが大事。寮委員会は単なる執行部(物やお金の管理とか)であればいいし、執行部がそうなったときに寮自治も"うまく行っている"と言えるんではないかと思う。あと総代会ももうちょっと和気あいあいと明るくやりたいですね。みんな自治の担い手という自覚があるのかなあ。公共スペースの掃除とかを一緒にやらないのが三鷹宿舎。それだと徒党が組めなくなる。公有建物を占有している我々が、協力してきちんと管理していくのは我々「特権者」の義務だし、それくらいやれよと言いたい。そして一緒に仕事をすれば、建物にも周りの人間に対しても愛着がわくし、それがベースとなっての自主管理であるべきだと思う。
柏木
:自分としてはやれる範囲でやっているつもりだ、と(笑)。では、私的な趣向とか将来したいこと、なりたいものについて。
藤原
:高校のとき山岳部。で、山が好き。丹沢はホームベースですね。大学1、2年の頃は、テントを積んで自転車旅行をしていました。大学は人生で一番やりたいことを見つけるところだと思っていて、高校時代から政治や社会的な話に結構熱中していた。大学行ってもやりたかったんですが、東大落っこって、早大ではいろいろあるので数学にはまってました。もしそのとき東大入ってたら、牧野君と入学年度一緒になるんで、学生運動ばっかやっていたかな(笑)。周りを見てると、数学やっている人は数学バカ(ママ)が圧倒的に多い。そうではない色々ものを考える視野の広い数学者になりたい。たとえば担当教官は「寮に入ってるんだって?ゼミの後はなしがあるから」と呼び出して、「駒寮に住んでるんだって?----最終的には君の問題でボクが言うのもオカシイんだけど----得なことないよ。勝てないし」てなはなしをするわけです。でも、合理的に考えると、短期的なエゴイズムよりも合理的・民主的なスジを中心に考える自我を優先するべきだと思う。また、みんながそうでないからといって、クソエゴイズムに走るのは言い訳にならない。それじゃあ民主主義は崩壊しちゃうでしょ。自分は数学者であり民主主義者でありたいと思っています。だいたい、生きるというのは客観的事実として社会的に生きると言うことにほかならないのだから。
柏木
:そうだよね。じゃあお互い頑張りましょう。今日は色々と話して下さってありがとうございました。

■寮生活に「食い込んだるで」


足達 研太

 一月某日、中寮の一室を訪問しました。
 扉を開けると、三人で大皿を囲んでまさに夕食が始まるところです。メニューは鶏の豆板醤炒め。中華の達人として有名な寮生の作品です。記者も一口いただきましたが、なかなか凝った味付けでした。材料費は割り勘で、いつも三人で夕食を取っているそうです。各フロアの炊事場にガスボンベが設置されていて、それを使って調理します。 
 ニュースを読む小宮悦子を25インチのテレビで見ながら、食後のお茶とケーキをいただきます。「悦ちゃん、もう子供産まれたのかな」「まだでしょ」。他愛のない会話をしている横では、石油ファンヒーターが動いています。設定温度は14℃。寮委員会の支給物です。室内はまあまあ温まっています。 
 風呂は、キャンパス内のシャワー室を使っていて、銭湯に行く人はほとんどいないそうです。ベテラン寮生である一人は、「でも、秋冬はやっぱ湯船につかりたいから、風呂の方がいいっすねー」とのこと。そう言えば、寮風呂再興は支援する会の課題の一つでした。検討の余地がありそうです。
 清掃は、学部が業者をストップしているので、寮生の有志5人くらいで、2週間にいっぺん、トイレ、炊事場、階段などの公共スペースを清掃しています。中寮は住人が多く、よく利用されているので、逆にあまり汚れないそうです。駒寮名物の駒猫は中寮にはいないそうです。
 洗濯は、従来からある洗濯機が使えますが、使用中は洗濯機の回転に合わせて部屋の電気が点滅します。やはり電気容量は不足のようです。電気代は、学部が請求してきたら、いつでも払う用意があると言っています。
 電話は、寮勤体制がすっかり崩壊しているので、外からの呼出しはほとんど不可能なようです。まあ、今は携帯やPHSが普及していますので、みんなそれらを利用しているようです。
 最近の寮生の娯楽は如何にと聞くと、先のベテラン寮生は、「そうっすねー、昼間はサロンみたいな感じで、お茶とお菓子で歓談ですかね。夜はダンスしたりとか、星を見たりとか」とのこと。どこまでほんとかわかりませんが、記者の見た範囲では、最近の寮生の生活はゲーム一辺倒というわけではなく、わりにさまざまなようです。
 バイトは、やはり定番の家庭教師が多いようです。ある寮生は、ほとんど授業に出ないのに高校生にフランス語を教えていて、直前にガッと詰め込んで出かけるそうです。最近の傾向として、業者に人材登録をしておいて、そこからの派遣で運送や街頭調査や校正のバイトをする者が増えているそうです。
 事情通のベテラン寮生の言によると、今の寮生はおおまかに二つに大別できて、サークルやバイトや授業に出ていてほとんど寮におらず、寮で生活するのはもっぱら寝るだけという者と、自分たちのように授業に出ないでずっと寮にいる者のどちらかだそうです。そう言えば、記者は後者だったなあと思い出しながら、非常事態にもかかわらず寮生がマイペースなので、やや拍子抜けしました。新たな状況にもすっかり慣れてしまっている様子で、物質的には特に生活に不自由はなさそうです。逆境にもかかわらず、昨年は新入寮生も数十人入ったそうで、クラスルームなどの利用者も増えていますし、少しずつ人の入れ替わりが進んでいるようです。

■解説・裁判闘争の展望

           

編集部


(1)裁判でも勝つぞ!

 読者の中には、寮存続をめぐる闘いが裁判闘争に移ったことで、落胆している方がいらっしゃるかもしれません。昨今の裁判の状況をかんがみても、裁判で国に勝つのは難しいだろうと。しかし、これまでの経過をみると、それは早計のようです。
 なによりも当事者である寮生が、裁判でも勝つつもりでいます。過去にも裁判に持ち込まれた末に廃寮になった学寮はありますが、それらと駒場寮とは状況がまったく異なります。駒場寮にとって有利な状況がいくつもあるからです。われわれが過去の例に縛られなければならない理由はないのです。

(2)寮側の反撃──執行異議申立、陳述書、反論書の三連発

 これまで寮の弁護団は、裁判所に対して、9月の「占有移転禁止仮処分執行」に対する異議申し立てを次のように行なってきました。
 10月31日  仮処分執行異議の申立(申立書は本紙11/10号で既報)、
 12月26日  陳述書を提出、(21ページ参照)
 12月27日  国が裁判所に出した意見書に対する反論書を提出(23ページ参照)
 寮側の反論ポイントは、主に三つあります。
  一、寮の建物は、全体を駒場寮自治会が占有・管理していること、
  二、それゆえ個々の寮生は駒場寮自治会の許可の下にその個室を占有・管理しているだけであること、
  三、仮処分の際に名宛人になった20名以外にも多数の学生が寮に住んでいること
 以上の三つは、寮に住んだことのある者にとっては当たり前のことですが、仮処分申立の際に学部当局が裁判所に提出した陳述書には、「20名の寮生だけが『寮委員会』を名乗って寮の建物全体を共同で占有している」ということが述べられていたのです。寮の運営形態については、学部当局も熟知しているはずで、よくこんなウソがつけたものです。
 それにとどまらず学部当局は、「寮がバリケードを構築して教官の寮内立ち入りを阻止している」などと、ありもしない事柄を捏造しています。紛争に勝つためには、暴力でも窃盗でも恫喝でもなんでもありという、これまでの学部当局の強権的な姿勢がここにもはっきり現われていると言えるでしょう。

(3)異議申立にまともに反論できない国側の意見書

 寮側の異議申立に対して、国側は、11月に出した意見書(20ページ参照)の中で次のように反論しています。
 「仮処分執行に対する異議申立は手続き上の問題に限られるのであり、実体上の問題に基づく異議申立は認められない」のだと。つまり、執行の手続きに不備がなければよいのであって、寮が異議申立の理由にしているような実体的な内容は、執行異議申立手続の中では問題にできないと言っているのです。
 これは明らかに逃げの姿勢であり、9月の仮処分執行が寮の実体にあわないものであったため、寮の異議申立に対して正面から反論できないのです。寮側の弁護士も反論書の中で、現行民事執行法上、仮処分執行に対する実体上の理由に基づく異議申立を認め、執行を取り消した決定があると指摘しています。

(4)寮の異議申立を蹴った、地裁の決定

 ところが、1月28日に、不当にも地裁は寮の異議申立を却下しました(25頁参照)。
 前半部分はだらだらと書いてありますが、要するに、「今回の仮処分は債務者として認定された20名に対してだけ執行が行われたこと、それ以外に寮に住んでいる第三者(たとえば、寮自治会や他の寮生)は、その執行によって不利益をこうむるわけではないので、執行に対する異議申立はできない」ということです。裁判官も第三者に不利益はないと言っているように、この決定によって寮側にマイナスになる要素はほとんどありません。結局、9月の仮処分執行がされた時点の状態が、これまでと同様、今後も継続されるというだけです。
 ただし、決定文の中にはいくつか問題点もあります。
 一つは、地裁が学部当局の出した虚偽の資料をうのみにして、各寮生が建物を「占拠」していると認定している点です。寮問題は現在、学部との間で係争中なのであって、寮生は従来どおり寮自治会の管理する寮に住み続けているだけで、「占拠」しているわけではありません。
 もう一つは、20名の寮生が建物全体を「共同占有」しているという結論を導いている点です。これでは、寮自治会が建物全体を管理するものとして存在していることを認めつつ、他方でその寮自治会を構成する一人一人の寮生もまた建物全体を管理していると認めることになり、いかなる論理でこのような結論が導かれるのか理解しかねます。
 また、寮を占有している主体が「寮委員会」となっていても、単に呼び方の問題だからかまわないという結論も納得できません。寮委員会は、寮自治会の執行機関であり、寮自治会とは全く性質の異なるものだからです。

(5)今後の裁判の展望−インチキを許すな!

 寮側の異議申立が却下されたことで、近いうちに国=学部当局は、明け渡しを求める本裁判の提起か、仮処分の申立をしてくる可能性もあります。しかし、これまで見てきたように、国=学部当局の仮処分申立とその根拠となる陳述書は、ためにするウソで塗り固められたものであり、その法的な基盤はきわめて脆弱です。あんなインチキな陳述書に基づいた訴訟を通してしまうと、将来に禍根を残すことになります。今後も、寮の弁護団はそのウソを論理的にあばいていくでしょう。
 現在寮の方では、顧問の弁護士と寮生が、支援者も交えて定期的に裁判対策の会議を開いています。寮側は裁判でも徹底抗戦していく構えであり、弁護士との間でいくつかの秘策も練っていますが、それは公開の本紙では残念ながらお伝えできません。『いろは』編集部員に直接聞いていただければ、そっと耳打ちしてさしあげましょう。いずれにせよ、裁判イコール負けという先入観は杞憂だということを心に留めておいて下さい。
 裁判闘争なんてしない方がいいよと言っていた教官がいましたが、自分が裁判を起こす側であることを棚に上げているのですから、まったく鈍感な話です。裁判は本来、権力の補完のためではなく人権の回復のためになされるべきであり、堂々と裁判で正当性を主張して、裁判のもつ暗いイメージを払拭していくことも、知のモラルではないでしょうか。

■海外からのキャンパス報告シリーズ 5


中身が深いと読者から好評のこの連載、回を重ねるごとに、駒場寮が世界的にも貴重な空間であるということがわかり、意を強くしています。東京大学は、これらの報告を読み、自らの廃寮計画がどれほどの損失をもたらすものなのかに気づき、直ちに計画の撤回、寮生への謝罪を行うべきでしょう。今回は、はるばるヨーロッパから、90年入学、寮委員でもあった宮川君より投稿をいただきました。

フランス・ポワチエ大学在学 宮川 厚志(91年入寮)


みなさまへ
 私は現在フランスの地方都市ポワチエに在住している学生です。東大時代は駒場・豊島と寮生活をおくってきました。私のもとには駒場時代の友人たちの手によって現在の駒場寮についての情報がもたらされていますが、九六年四月以降は、驚き呆れる日々が続いています。モラルを語りながらも平然と電気・ガスの供給停止といった非人道的なことをなさっておられる先生方。九月には学内問題を裁判所の手にゆだねてしまいました。これを知った時、東大に無縁で駒場寮廃寮には無関心の知人が私に言いました。戦前から一応は続いた大学自治はどうなるの、と。かつて機動隊といった外部力を手駒として利用した問題解決が何度もあったようですが、今回ほど積極的に大学自治を放棄されたことがあったのでしょうか。不勉強な私はあいにく知りません。案外、私たちは歴史的な大事件を目の前にしているのかもしれません。もちろん、時には日本戦後政治史の舞台ともなった駒場寮が消滅の危機に直面しているということ自体が、歴史的な出来事でしょう。
 三鷹・駒場の教養学部二寮を廃して三鷹国際学生宿舎を建設するという計画がふってわいたのは、九一年十月、私が大学二年生の時のことです。すでに五年の月日が流れている以上、当時から駒場寮に住んでいる学生は一人いるかどうかでしょう。なにせ当時の新入生が修士二年なのですから。しかも東大には駒場二年・本郷二年というシステムがあり、慌ただしく学生が入れ代わります。新入生が一年もしないうちに寮を率いる主体となり、それも普通は一年しか続かない。寮生の主張に一貫性がない、とおっしゃる方もいることでしょうが、それで当然だと思います。終身雇用に近い先生方とは異なり、学生側には常に新しい声が入ってくるのです。しかし、これだけ人の出入りの激しい駒場でありながらも、廃寮反対だけは一貫しています。自治会が投票を行うと、いまだに半数の学生が廃寮反対に票を投じ、跡地に構想されている「キャンパス・プラザ」に疑問を投げかけています。一体なぜでしょうか。これは当初からの乱暴な手続き、計画のあいまいさといったものが大きな原因になっている、と私は考えます。
 そもそも三鷹学生宿舎建設計画は、噂という形で姿を現しました。夏前の交渉で計画の存在が否定されていましたから、私は耳を疑ったものです。しかし教養学部学生自治会と駒場寮自治会が共同して出した公開質間状に対してなされた回答は、噂が事実であるとするものでした。その時の得然とした思い、今なお鮮明に記憶しています。この数日後には有名な「二十一世紀の」と銘打った文書が発表されます。半年も経たないうちに全てがひるがえってしまったのです。その後の交渉の場において、しばしば先生方は「信頼関係」という言葉を口にされましたが、誰が信頼関係を傷つけたのでしょう。今の駒場は、くすぶっていた火に油が注がれた結果ではありません。先生方が、わざわざ火種をばらまき、空気を送り込み、薪までくべられた結果なのです。計画浮上当時、寮には大学当局対学生といった対決姿勢がありませんでした。寮の主体が「学生連動も知らない子供たち」だったからです。

 さて、早くも到来まで五年をきった次世紀をかたった文書が発表されて計画の内容が明らかになったかというと、そうとは言えません。三鷹・駒場の二寮を廃して、外国人学生も居住する(すでに駒場寮には多くの外国人学生がいた)千室の建物を建設する、という以外には具体的なことが書かれておらず、見事なまでに曖昧模糊とした内容だったからです。ほどなくして説明会が開かれますがぼやけた計画が姿を現すどころか、霧の中に姿を隠すばかりです。先生方は「何も決まっていない」と回答されます。では「駒場寮廃寮をはずしてください」と言うと、それだけはできないとの回答。これでは百年の大計どころか、完全に行き当たりばったりの予算獲得劇の一幕です。ちなみに「駒場寮が廃寮になった場合、その跡地はどうするのか」という問いに対しては、教職員用の厚生施設を造りたいとのことでした。具体的には教職員食堂や会議室であり、学生の要求があれば、使用許可も考えるという態度です。本郷にある山上会館のようなものを造りたいのだろうと私たちは語り合ったものです。この計画は、その後に若干の変貌はよぎなくされます。これは反対する学生をまわりから切り崩すために、飴を沢山ばらまかなければならなくなったからですが、根幹には変化があるのでしょうか。バブルが崩壊したにもかかわらず建築費は寄付でまかなうとの話にも呆れましたが、今思えば、行き当たりばったりの予算獲得に続いて、今度は突如空いてしまうことになる駒場寮敷地を埋めるために、またもや行き当たりばったりで計画を考えたというところなのでしょう。
 当時の駒場寮内の状況に関しては、寮執行部の動きについて少し触れたいと思います。計画浮上直後に成立した一年生寮委員長を中心とした第一二五期寮委員会の方向は、自治会や他の寮と歩調をあわせて慎重に対応するというものであり、次の三点を主張していました。第一に、考える時間が必要である。第二に、そのためにも予算請求を見送ること。当然ながら、第三に、駒場寮廃寮を前提にするな。これらは寮委員会成立直後の臨時総代会、さらに教養学部自治会代議員会でも決議されています。計画が駒場寮だけの問題だったら、最初の二点は不要で、対応はもっと簡単だったでしょう。ところが住宅難による入寮希望者の急増、そして何よりも三鷹寮に大きな危機感を抱かせることになった、駒場寮よりもかなり新しいはずの三鷹の新寮棟における外壁剥離落下事故といった要素が微妙にからんできます。実際、三鷹寮の動きを警戒して、時どき寮委員長が説得に飛びだしていったことが思い出されます。しかしながら年が明けるころには、より明確に廃寮反対が打ち出されていました。そうした中、署名活動が始まり、一月半ばには、北祭前で最初の廃寮反対集会を開くことになります。
 同時期、学部が行ったものに居住環境アンケート調査がありました。これは無作為抽出した学生に現在の住居の状況、希望する居住環境を質問するものです。新しい宿舎が完成した場合、入居を希望するか否かが間われていますが、駒場寮が廃寮になるといった情報には全く触れられていません。それにもかかわらず、これが学内自治団体の決議を無視して計画を推進する根拠となったのです。その後、先生方は「強い」反対の有無といったものも持ち出されました。「強い」反対とはストのことだそうです。廃寮反対の動きをベルリンの壁崩壊で消滅した旧時代のものと述べられた先生がおられたようですが、まさか先生方がもはや日本ではめったにお目にかからなくなったストをご希望だったとは!私たちはすでに十分な反対意志を示したつもりですが、素直な後輩たちはご要望に答えようと、先輩諸兄のアドバイスを頼りにストも行いました。もっとも、その努力は常に無視されています。どうやらバリケードもご所望だったようなのです。それにしても話し合いによる解決を求める学生に対して、電気・ガス供給停止、ブルドーザーによる渡り廊下破壊といった手法をとることが、新時代の解決法なのでしょうか。明るい未来を思い描く者の少ない私たちの世代ですが、ベルリンの壁が崩壊した新時代がここまで破壊的で非人道的なものとは思わなかったことでしょう。現在フランスに住んでいる私は、しばしば日本とフランスを比較して考えます。もちろん大学の日仏比較をする場合、日本側のモデルは東大であり、学生生活なら、寮生活となります。一方、フランス側のモデルとなるのは自分が在籍しているポワチエ大学であり、友人の通っている学校です。私は先生方のかたられる大学改革の目指すところを知りません。しかしながら、欧米の大学が引き合いに出されることが多いように思われますので、この機会にポワチエ大学を例に、こちらの大学事情について語ります。

大学入学資格(バカロレア)と現在フランスの大学が抱える問題

<写真:ポワチエ大学校舎 ポ大ホームページより>

 大学ごとに入試のある日本とは異なり、フランスでは、大学進学志望者は高校最終年度に大学入学資格であるバカロレアを取得する試験を受けます。原則としてバカロレア取得者に対しては大学の籍が用意されることになりますので、医学部といった特殊な学部でないかぎり、入試はありません。これとは別にグランド・ゼコールと呼ばれる高等専門学校への道がありますが、これは特別の準備課程を経た後、入試を受けることになります。哲学者のサルトルの母校としても名高いフランス各界のエリートを輩出している高等師範学校のような有名校の場合は、熾烈な競争を勝ち抜かなければなりません。フランスでは意識的にエリートを創りだそうとしていますから、バカロレアの上位合格者は表彰され、賞品も出ます。この結果、日本以上の学歴社会が形成されています。バカロレア合格後は大学に登録するわけですが、最初の二年問が第一課程として一般教育課程、第二課程は学士、修士で一年ずつ。第三課程がいわゆる博士課程ですが、これもほぼ一年を単位に課程が分割されています。どの課程においても学位免状の取得をもって卒業となります。第一課程を終えて働く者、第二課程の一年目で学業を終える者。人それぞれです。
 かつてバカロレア試験は難しく、その合格者は受験者の半分をきっていました。そもそも大学進学志望者の少ない時代の話ですから、いかに合格者が少なかったがが分かるでしょう。しかし日本と同じように高校進学者が大半を占める現在は異なります。バカロレアの難易度を下げる改革により、受験者の八割近くが合格します。過去より合格率が飛躍的に高く、受験者の母体も大きい。これが大学に様々な問題をもたらすことになります。第一に、定員過剰です。マンモス授業に、設備の不足。もちろん、これ以上は受け入れられないという限界がありますから、ミニテルというキャプテン・システムを利用した早い者勝ちの登録といったものまで導入されています。コンサートのチケットならまだしも大学の登録ですからたまりません。第二に、大学に入ったとたんに難しい講義についていけず、ドロップ・アウトする者の数が急増していることです。大学によりますが、ポワチエの場合は半分以上の学生が少なくとも落第しているように思われます。このため大学によっては第二課程の学生をチューターとして雇うなど、状況の改善策が打ち出されはじめたところです。第三は大学問題というよりは社会問題ですが、失業です。大学を卒業しても仕事がない。しかも高等教育を受ける者が増えていますから、学位のインフレ現象が起きています。こればかりは頭数の足りない教員ポストを増設する程度しか方策がないでしょう。

九五年の秋から冬にかけての新学期のスト

 建物の老朽化、定員過剰がもたらした粗末な学業環境の改善を求めて、ほぼ同じ問題をかかえる高校をまきこんだ非常に大きな学生ストがフランス全土で起こりました。直接のきっかけは、ルーアン大学理学部が一カ月に渡るストの結果、緊急資金援助、教員ポストの増設といった政府の譲歩を引き出すことに成功したことにあります。先日、フランスではトラック運転手が主要幹線を封鎖するストがありましたが、町からガソリンが消えるにいたって五五才定年を勝ち取りました。これは各地のバスなどの運転手のストを誘発して現在に至っています。いずれの場合も、条件は同じなのだからこちらにもよこせ、といったところでしょう。要求内容の比重は大学や学部によって異なりますが、ポワチエ大学の文学部は建物の安全設備の欠如が要求の主眼で、今年の夏に非常階段が設置され、教員ポストの増設を獲得しています。
 ところで、これだけのストがなされたにもかかわらず、別に自治活動がさかんといったわけではありません。ストに参加した友人たちに大学自治のシステムについて尋ねたことがありましたが、誰も答えられません。ストはどのように組織されたのか、という質問もからぶりです。東大なら民青のような、学生団体の活動家が中心になっているのだろう、というくらいの回答しかありません。ただ、自分の権利は自分で護る、という点に関しては意見が一致していました。授業科は年間一万五千円ほどですが、彼らは不満を抱いています。なぜなら基本的には授業科無料だったし、そうあるべきだと考えているからです。政府の財政赤字を配慮してなどという物分かりのよさを示す者は非常に少ない。第一に、自分の権利がやってくるのです。一度もらったものを誰が手放すか、とは友人の一人の返事でした。
 フランスの大学自治は教官だけのものではありません。学部の運営をとりあげてみても明らかです。私の知るかぎりでは、運営の中心にある評議会は教官と学生の代表から成り立っています。そろそろ選挙の準備ポスターを見かけるようになりましたが、学生側の選挙は二月ごろにあります。選挙方式は、各学生団体がリストを提出し、その得票によって当選者が割り振られる比例代表システムをとっているようです。一年に一回しか選挙がないようですから、任期は一年なのでしょう。この各学生団体は極右の国民戦線系、政府与党のドゴール派系、社会党系、共産党系と中央政党に対応しており、ポワチエでは後二者が代表を送り込んでいます。

学生生活

<写真:ポワチエ大学の学生 ポワチエ市ホームページより>

 自由に使えるテニスコートなどの設備は充実しており、大学内にサークルや連動部も存在しますが、大半は大学外に存在し、大学生に限ったものではありません。プールはありません。近くにある公営プールに行けばいいからです。市や地区の文化サークル、クラブチーム、協会、カフェを拠点にした同好会など、サークルやクラブは各地に無数に散っています。いずれにしても日本の大学におけるサークル活動とは違って市民生活に溶け込んだものであり、学生生活の一部を占めるというほどのものではないでしょう。大学は勉学の場なのです。授業の空き時間は、図書館で勉強する者、芝生でぼんやりする者などさまざまです。家が近い者は帰宅、あるいは友人におしかけられるといった様子です。他の学生が勉強以外の時間を何に使っているのかは知りませんが、友人宅でパーティーをやる、映画を見にいく、スポーツをする、カフェで雑談というところではないでしょうか。私の知っている人はいつも勉強していました。そして十時には就寝です。
 時どき、学生は友人をどうやってつくっているのだろう、と思うことがあります。講義はマンモス、サークルはないとなると、日本の感覚では友人をつくる機会が全くありません。比較的人見知りがないからいいのでしょうが、知らない人に話しかけないようでは、それほど特定の人間に近寄る機会がどこからともなく与えられるとは思えません。孤独感に苦しむ人は案外おおいのかもしれません。

居住環境、寮生活は

 現在、私は下宿しています。寮生活を敬遠したわけではなく、やってきた時に空室がなかったからです。ポワチエ大学には六つの寮(女子寮が二つ)があり、総定貝は二千六百人ほどです。古い二寮では二人部屋の方が一人部屋より多く、新しい寮は基本的に一人部屋ですが、一寮を除くと、いずれにもわずかながら二人部屋があります。寮に住んでいる友人によると、身体障害者用ではないか、とのことでした。トイレやシャワーは共同(男女共同であるのには驚いた)、食堂は大学食堂が隣接しています。電話は各階のフロックにひとつ。受けることしかできず、誰かが取らないと鳴りっぱなしです。夜間は守衛室にしかつながりません。守衛は二四時間交代勤務を行っており、夜間は守衛室の前の扉からだけ、出入りが可能。最も新しい寮は六棟の建物からなりますが、柵と建物の配置に工夫を凝らした結果、外部への出入りが出来るのは守衛のいる一棟のみとなっています。部屋は棚、ベッド、机、椅子、洗面台で構成され、六畳間程度の大きさです。暖房はスチームで、冷房はありません。もっともバスにすら冷房がない国です。寮のある場所は、キャンパス内、キャンパスから離れたところ、と様々です。大学から遠くなればなるほど寮の人気も下がります。部屋代は、二人部屋の場合は一人一万円強、一人部屋は一万五千円弱で、水光熱費込みです。それ以外の学生は部屋を間借り、あるいはワンルームに住んでいます。値段は寮費の二倍から三倍が相場ですが、家賃の高いパリではもっと幅が広がります。しかしながら学生に対しては居住援助がありますので、たいていの学生は半額で部屋を借りています。これは寮にも適用されますから、実際に寮生が支払っている寮費は上記の二分の一です。夏期休暇中は、ひとつの寮を除いて全てが閉鎖されます。もちろん閉鎖される時には荷物をきれいに引き払います。日本のように四年間というシステムではないため、これで機能するのでしょう
。下宿している学生も大半は引き払ってしまうため、夏の間は町中に貸し部屋ありとの看板が出ています。寮には選挙で選ばれた寮生の代表が存在しますが、このような寮ですから継続性があるのかは不明です。
 前提が異なるから、日本とフランスのどちらがよいとは言えません。ですが、駒場寮空間はどちらの土俵においても見劣りしないでしょう。学間の専門化が進みすぎ、専門の枠をこえた交流が叫ばれている中、駒場寮には自然と存在します。日本の教育は読む教育に関しては世界のトップでしょう。もっとも話す教育は受けた記憶すらありません。フランスでも読み書きは重要ですが、一番にくるものは「話す」ことでしょう。議論が重要なのです。この議論も、駒場寮では日常茶飯事です。駒場寮を語るとき、汚さというものがやり王にあがりますが、これは解決可能な問題です。大学改革に際してしばしば国際的に通用する大学と言いますが、何をもって通用しようと言うのでしょう。見栄えだけのハードでしょうか。それともソフトなのでしょうか。
 友人の手引きで先述したパリの高等師範学校をのぞいたことがあります。メンテナンスの有無や機能といったものに違いがあるのですが、駒場寮に似た雰囲気を感じて驚いたものです。案外、東大で国際的に通用するのは駒場寮という空間ぐらいなのかもしれませんぞ。

■投稿 駒場寮存続の基礎計算


--東大教養の学寮定員、駒場寮の床面積問題によせて-- 

針谷 野絵美


駒場寮は存続するのか?

 これにたいする答えは、立場によって百八十度異なるであろうが、文部省の立場はきわめて単純明解である。大学がそのように決定すれば、存続するのである。なぜなら、存続の条件が充分整っているからである。

「東大が決めたことだ」

 昨年4月、東大当局が駒場寮にたいして電気・ガスの供給を切断する暴挙を行なったが、その直後に衆院文教委員会で重大な答弁が行なわれている。文部省の雨宮忠高等教育局長は、日本共産党の山原健二郎衆議院議員の質問に対する答弁として、一、駒場寮廃寮と三鷹宿舎の建設は関係がある、二、三鷹宿舎建設に伴う駒場寮廃寮は、文部省による指導ではなく、東京大学が計画し決定したと述べている。この答弁で決定的に重要な点は、もちろん、駒場寮廃寮が文部省の指導によるものではないということである。つまり、駒場寮廃寮は、たんに東大当局が決めたにすぎず、廃寮がなされようがなされまいが、文部省の知るところではない、ということだ。
 ただ、駒場寮廃寮は東大当局が一方的に決めたとはいえ、文部省がまったく駒場寮のことに関心を抱いてないわけではない。いやむしろ、東大当局が駒場寮廃寮を言ったからこそ、三鷹宿舎建設にゴーサインがでたとみるのがやはり正解だろう。先の局長答弁でも明白に、駒場寮廃寮は、三鷹宿舎建設とリンクしてとらえられている。さらに、『読売』の報道では、文部省の桜井清学生課長が「駒場寮を残すなら千人規模の三鷹宿舎は建たない。予算が潤沢でない中で、東大だけ特別扱いはできない」と述べたとされている(1996年5月18付)。『読売』は、これにかんし、文部省の学生課長は「寮存続には否定的な見解だ」と評価しており、おそらく、一般的にはそう受けとられるはずである。
 こうしたことから、国会答弁という公然たるものと、実地での行政指導の乖離を指摘し、《文部省は、駒場寮を廃寮するよう公然とは要求しないが、陰に陽にそれを迫ってくる》とみる向きもあるかと思う。もちろん、それはそれで、実態に即しているかもしれない。しかし、それは、あくまで「千人規模の三鷹宿舎」を建てるという煩悩があるからにすぎないのである。「千人規模」という枠を外してしまえば、なんと駒場寮と三鷹宿舎とのリンクは雲散霧消してしまう。その理由はこうである。

「東大だけ特別扱いはできない」

 これは、桜井学生課長が「予算が潤沢でない中で、東大だけ特別扱いはできない」と述べていることと深く関係する。この意味は、三鷹に千人規模の宿舎が建ち、さらに駒場寮が存続するとなれば、それは東大の特別扱いだというわけである。あくまで表層的な議論になるが、たしかに、全国レベルでの学寮収容率(学部学生定員に対する学寮収容定員の比)は、9%程度であり、たとえば京都大学のそれがほぼ5%であるのにたいし、東大教養学部の収容率は、三鷹宿舎の最終定員1000人に駒場の現在の収容人員約400人を単純に加えた場合、18%強にも達してしまう(簡単のため学生定員を7500として計算。以下同様)。他大学との比較を公平にするため三鷹宿舎から留学生枠300人を控除した場合には14%強になるものの、表向きの定員が全国レベルの2倍のポイントに達してしまうのでは、さすがに、文部省の言う「東大だけ特別扱いはできない」という議論にそれなりの説得力を与えるであろう(もっとも、廃寮にまつわる一連の費用を考えた場合、「予算が潤沢でない」という主張には嘘があるのだが、紛れるので本論では見逃しておく)。
 しかし、逆にいえば、駒場寮を廃寮して「千人規模の三鷹宿舎」を立てることは文部省の認めるところであるのだから、東大教養の学寮全体で留学生枠を含め1000人の収容人員であれば、文部省としては合理性があると評価しているということでもある。つまり、この規模であれば、「東大だけ特別扱い」しているわけではないといえるわけだ。ちなみに、この場合の学寮収容率は、留学生を含めた場合13%となるが、それを省いた場合9%であり、後者の数値の場合、全国平均の数値と重なるわけである。
 かくして、この1000人という数が今日の学寮政策からする一つの政治的な意味をもっているのである。東大教養の学寮収容定員が留学生を含め1000人の枠に収まるかぎり、文部省としては、駒場寮を存続させようが学寮をどう配置しようが、公式にはどうでもいいことなのだ。これが、国会答弁の本筋である。しかし、1000人を越えてしまう場合には、とたんに駒場寮のことが問題とならざるをえない。《全体で1000人に収まらないなら、どっかを削ってください》と行政指導をかけるわけである。もちろん、その理由は、《「千人規模の三鷹宿舎」を作りたいのであれば、駒場寮廃寮ということにしないと、他大学との比較において公平じゃないですよ》ということである。これを文部省の陰険な手口と評価するかどうかは、留保が必要だろう。もちろん駒場寮廃寮の動きには寮自治敵視論というのが介在しているだろうし、われわれもそれを軽視しないが、文部省の言い分は、当面はこうしたものを背景に退かせるだけの力をもっていると考えざるをえない。《東大教養だけ得する方針に金出せるわけないでしょ》というのである。

「駒場寮を残すなら三鷹新築無し」

 文部省の行政指導は、東大教養に割り当てる学寮のリソースが留学生枠を含め1000人を限度とするのだから、東大当局が「千人規模の三鷹宿舎」に執着するかぎり、駒場寮を廃寮にしなさいということである(東大当局がこれにご執心なのは、本紙第3号における阿波六吉氏の議論に詳しい)。しかし、その裏には、このリソースの限界内、すなわち三鷹宿舎と駒場寮の人員を合算して1000人以内であれば、駒場寮を廃寮にしなくともいいという含意もある。雨宮局長が《駒場寮の廃寮は、文部省の指導でなく、東大の決定だ》と言う以上、別の選択肢も存在するという認識がここに暗に示されているのである。すなわち、局長は、《三鷹だけで1000人とするのか、三鷹と駒場で1000人とするのかの選択肢があるうち、東大当局は前者を選択したのだ》と言いたいわけだ。駒場寮を廃寮にしなくてもすむ裏筋を明言してくれたのが、桜井学生課長である。「駒場寮を残すなら千人規模の三鷹宿舎は建たない」。この発言のもっとも素直な読み方は、「駒場寮を残すなら」、「千人規模」ではなくより規模の小さい「三鷹宿舎」で我慢してもらうしかない、ということである。『読売』流にこれを「寮存続には否定的な見解だ」という読むのは、ある種のひねこびた感性によるものにすぎない。駒場寮は、文部省の見地からしても、残しうるのである。もちろん、当初計画にある三鷹宿舎の規模を縮小することによって。

現在がぴったし1000人

 東大当局は、この間、「駒場寮を残すことは、駒場寮廃寮を前提に三鷹国際学生宿舎を作った以上、国家予算の仕組みからいって不可能なことです」(東京大学教養学部『学生の皆さんへ4』1996年5月22日)と言い募ってきた。この言明には、重大な事実が隠蔽され、また虚偽が含まれている。「駒場寮廃寮を前提に三鷹国際学生宿舎を作った」というのは、正しくは、「駒場寮廃寮を前提に」千人規模の「三鷹国際学生宿舎を作」る計画を立て、それを進行させたということである。こうした千人規模の三鷹宿舎が実際に完成しているのであれば、「国家予算の仕組みからいって」などというインチキの論理ではなく「東大だけ特別扱いはできない」という当然の論理から、「駒場寮を残すことは」「不可能なこと」になるかもしれない。しかしながら、そうした千人規模の三鷹宿舎は、現在のところ建っていないのである。現在の三鷹宿舎の収容定員は605人にすぎない。そして、これをさらに1000人規模とするための増築工事は、目下のところ完全にストップし、予算も付いているわけではない。その理由は明白である。駒場寮の廃寮が自明でない段階で三鷹宿舎の増築をすると、東大教養の学寮収容人員が留学生枠を含め1000人を越す余地が残るからである。すなわち、三鷹宿舎を当初計画通り1000人規模で建ててしまえば、あたかも食い逃げのごとく、駒場寮が廃寮できずに学寮収容人員が大幅に増加しかねないからだ。
 文部官僚はこの点抜かりがない。おそらく、駒場寮の廃寮というのが、東大当局の目論見通りそうそう簡単にいくわけではないと冷静に判断しているであろう。あるいは、最悪の事態を想定してなお問題の少ないように行動するという、戦略的判断の基本が身についているといってもよい。文部官僚は、さらに三鷹に金を注ぎ込むためには、駒場寮が本当に潰れるのか、紙の上ではなく、唯物論的に確かめたいのである。東大教養において駒場寮の廃寮に躍起になっているのが三鷹国際学生宿舎特別委員会であるというのも、こうした事情を如実に物語っている。すなわち、駒場寮の廃寮は、三鷹宿舎新増築の前提であるから、ほかならぬその委員会が始末をつけるべきなのである。
 ところで、三鷹宿舎は現在605人規模まで建設されたのだが、他方で、現在の駒場寮の収容人員は約400人である。これを合算すれば、ほぼぴったし1000人である。つまり、現在、三鷹宿舎の増築を断念し、駒場寮の存続を確認すれば、文部省の想定する東大教養のあるべき学寮収容定員に収まることになり、なんの不都合も生じない均衡点となる。問題は、この均衡点をわざわざ破り、三鷹を当初計画通り1000人規模にしたいという東大当局の執着心によってのみ生じている。もちろん、こうした執着心は文部省のあずかり知るところでないし、国会答弁を信ずるかぎり、ぜひともそうせよと東大当局を指導しているわけでもない。駒場寮が潰れなければ、三鷹にもう金をかけないだけの話である。はしなくも当局は昨年末に次のように言っているではないか。「大学が要求した結果つけられた予算を返上するような事態になれば」、「三鷹国際学生宿舎の残り400戸の建設すら難しくなるでしょう」(東京大学教養学部『学生の皆さんへ11』1996年12月18日)。寂しいかもしれないが、東大当局の目論見が破綻したとき、当局者の面子以外には、誰も困る者はいないのだ。
 「『「キャンパス・プラザ」の計画がつぶれれば、サークル活動のために旧駒場寮の建物を使わざるをえない、そうすれば寮の建物が存続することになる』と主張する人がいます。しかし、それはまったくの幻想にすぎません。すでに三鷹国際学生宿舎が605戸建設された以上、旧駒場寮の建物が残ることはありえません」(同上)という東大当局の金切り声は、現時点でのみずからの立場、方針をむなしく宣言したものにすぎず、文部官僚の言明に照らせば嘘・偽りに属するものでしかない。もっとも、われわれは、キャンパス・プラザ計画がつぶれれば自動的に駒場寮が存続するというような運動論なき幻想を抱くものではないが。

学寮定員の再解釈

 それにしてもなぜ1000人なのか。
 大学の学寮定員にかんしなんらかの一般的基準があるということを、われわれはいまだ調べ得ていない。おそらく、そうしたものがない、というのがわれわれの感触である。では、これは全国平均に準じて設定された数値なのか。われわれは、留学生枠を控除した700人が全国平均と重なるという指摘を先に行なったが、しかし、これはおそらく後追い的な表層的解釈なのである。旧制の時代には基本は全寮制であったのだから、もともと学生定員の100%の学寮が存在していたわけだが、高等教育の大衆化を進めるにもかかわらず文部省が学寮の整備を怠ってきたため、一方的に学寮収容率が低下しただけの話である。
 実は1000人にはなんの秘密もない。これは、単純にこれまでの東大教養の学寮定員に立脚しているにすぎないのだ。新たな事態に対処するさいでも、前例を踏襲するかぎりでは説明がつく、というのが官僚の行動原理である。東大教養の学寮定員はもともと1000人であった。その学寮が「老朽化」したから建て直す。それが真実であれば合理性はあろう。たんに建て直すのだから、学寮定員は増加しない。これですべてである。《べつに東大を優遇して学寮を建てたわけではない》と言い張れるわけだ。建物とその運営形態は様変わりするが、それは他の大学にとっての関心事ではない。それは、たんに東大の学内問題にすぎない。しかし、これで学寮定員が増えようものなら、他の大学も《なんでだ?》と不満を鳴らすことになるだろう。それが困るのである。
 (一)もともとの東大教養における学寮定員は、駒場寮750人、旧三鷹寮約250人で、合計約1000人である。駒場寮では、1950年代に最高で900人近く収容されたときもあった。このときも北寮、中寮、明寮3棟だったが、SB二部屋で12人、つまり一部屋当たり6人で生活していたようである。
 (二)ところが、生活条件の変化により、上記の定員をそのまま充足することができなくなった。当該の建物に実際の収容能力は、現代的には、駒場寮約430人、旧三鷹寮約150人で、合計約580人とみられる。駒場寮では3人部屋(一部2人部屋)が常態となり、当局もこれを承認してきた。しかし、この収容能力は、上記の定員とかなりの懸隔があるため、文部省は大学当局に対し、差分の約420が有効利用されていない理由の説明を求めていた。なお、実際の収容実績は、駒場寮約400人、旧三鷹寮約100人で、合計約500人とみられる。当局の公式文書によれば、「現在駒場・三鷹寮の収容能力は約五五〇名、実際の寮生は約四五〇名」(東大教養学部『21世紀の学生宿舎を目指して』1991年10月17日)となっている。
 (三)三鷹国際学生宿舎構想は、国内学生700人、留学生300人(固定枠)として構想された。東大当局は、国内学生700人と前記の収容実績の合計約500人の差、約200人を増寮だと宣伝してきた(女子増寮分約100人、男子増寮分約100人)。しかしながら、文部省にたいする説明は、もともとの東大教養の学寮定員全体を再解釈、再配分したものにすぎない。定員に立脚して増寮を考えるのであれば、国内学生増寮分200人と留学生定員300人を1000人に加えて、東大教養全体で1500人を学寮定員とするのが筋というものだが、そうなっていないのである。従来の定員がおもに国内学生で充足されることを想定していたとすれば、構想では1000人のなかに留学生枠300人が含まれることにより、実際には学寮の定員削減が行なわれているとみることもできる。もっとも、この間収容実績のない500人分の施設を造るという点では、実質的に増寮ということは成り立つかもしれないが、しかし、所詮が東大教養の従来の学寮定員を実質化し、また再解釈したものにすぎないのである。

駒場寮は400人定員の学寮

 もともと駒場寮の定員は750人であった。しかし、前述したように、現代的にあの建物で750人を実際に収容するのは到底無理であり、実際の収容能力は約400人なのである。このことは、従来東大当局も認めてきたことである。 学寮の規模にかんしては、文部省のがわに新新寮にたいする基準がある。もっとも、駒場寮は旧寮であるから、その規模を考えるとき、新新寮基準を適用するのは本来適切でないというものであろう。ただ、そこにある規模の基準が一応「現代的な水準」を物語るものだとすれば、駒場寮の建物が400人を収容するものとして今日的に妥当なものなのかどうかは、評価できるはずである(もちろんこのことは、基準面積にたいする主体的な評価を留保しての話である)。
 文部省大臣官房施設部が定めた「国立学校建物基準面積算出表」によれば、「学生寄宿舎」の基準面積の算出式は次の通りとなる。
 単身収容定員をP1、夫婦収容定員をP2、家族収容定員P3とすれば、

18×P1+40×P2+52×P3(m2)……(1)

この算式で得られた結果は、学寮としての最低の基準面積であり、これを上回ることを排除するものではない。もっとも、全国の大学がこの最低基準を必ずしも満たしていない現状では、実質的に最大基準となっている節もある。
 それはともかく、駒場寮を従来通り単身収容の学寮として構想していくとすれば(もちろん、駒場寮に夫婦収容スペースなどを作ろうという発想はあってもいいが、かなりの紛れになるので本論ではさて措く)、この式でP1だけに着目すればよいことになる。 駒場寮の床面積は、北寮、中寮のそれぞれが3,570m2、明寮が1874m2であるから、合計で9014m2である(新新寮基準では「食堂なし」となるので食堂部分は加算しない。寮風呂はオプショナルであるため本計算から省く)。式(1)で、P2とP3を0とすれば、

  18×P1=9014
      P1≒500

となる。つまり、単身用として構想した場合、3棟で500名を詰め込むのが最低基準なのである。もちろん、これは最低基準であるから、一人当たり18m2を越えてもいいわけであり、P1を現在の収容能力を430と措いて、逆に一人当りの面積(χ)を出したほうが正解というものであろう。すると、

 χ×430=9014
      χ≒21

この約21m2というのが、一人当りの面積として問題ある数値なのかどうかというのは、「国立学校における授業料その他の費用に関する省令」第11条を見るといいだろう。そこでは、居室が単身用の場合、「収容定員一人当たりの建物(共有部分を含む)の面積」として、「18m2以上20m2未満」「20m2以上25m2未満」「25m2以上」という区分が設定されている。すなわち、駒場寮の一人当たりの床面積は、この省令でも中位クラスに属する。したがって、21m2(仮に寮風呂を含めても22m2程度)は、一人当りの面積としてなんら問題のないものなのである。
 ところで、留学生枠300人のすべてを三鷹宿舎で充足するのではなく、駒場寮も混住寮として将来を展望していくとすれば、次の算式を当てはめることになる。

   21×P1+48×P2+66×P3(m2)……(2)

さらに、これには「留学生を収容する場合の加算」があるが、仮に駒場寮の収容能力430人の約30%にあたる120人を収容するとすれば、320m2が加算されることになる。これをさて措いても、式(2)を睨むだけで、駒場寮の一人当たり約21m2という床面積は、混住寮の最低基準だということだけはいえるのである。

結び 駒場寮には残る条件がある

 駒場寮は、現状で約400人定員の学寮として充分通用し、また三鷹宿舎の定員605人と合算されて東大教養の学寮定員1000人の枠内に収まることが、以上のことから明らかになったと思う。駒場寮には存続する基本条件が充分備わっているのである。したがって、すでに建築された三鷹宿舎で充分とし、これ以上の新規増築を望まず、これと駒場寮を合わせて東大教養の学寮とするのが、もっとも摩擦の少ない事態の収拾方法なのである。すでに生じている均衡点を、ある一方の利益から強引に破るというのは、社会紛争を好んで惹起させるもっとも拙劣な戦略といわなければならない。あえて社会紛争を起こしてまで「改革」を行なうという「改革者」気取りはいい加減やめたらどうか。その「改革」も、三鷹市条例の容積率を目いっぱいに充足するためにどうしても「千人規模の三鷹宿舎」を作りたいという底のものであってみれば、お粗末もいいところである。むしろ、三鷹において将来の建設余地を残しておくというのが、本来的に拡張性のある改革というものだろう。
 これは、おそらく学生の側にもいえることである。三鷹宿舎を当初計画通り1000人規模で建てさせつつ、駒場寮も存続させるという路線は、《1000人規模の学寮では物足りない、もっと定員を増やせ》という要求にほかならない。こうした要求は、せっかく達した均衡点を放棄し、当面の力関係では到底実現不可能な幻想に生きるものでしかない。また、《駒場寮は廃寮してサークル棟の増設を》という要求もこうした幻想と同質だといわざるをえないだろう。というのも、よしんば廃墟の上にサークル棟の建設が可能となっても、現在の学生会館が第二の駒場寮問題と同質の問題を抱えるに至るからである。駒場の課外活動施設はとうの昔に基準面積を優に超えてしまっているし、東大当局のゾーニングの目論見は、必然、現学生会館のスクラップ化を要請するのである。
 ことの必然は、ことほどさように、煩悩に目の暗んだ無明の境涯では見えぬが道理である。南無阿弥陀仏。合掌。
 それにしても、文部省に見捨てられた東大当局は哀れなものである。国会答弁で《駒場寮の廃寮はあくまで東大当局の責任。文部省は知らないよ》というわけだから、おそらく梯子を外されたと思っている教職員も多いことだろう。しかし、ものは考えようである。文部省という親父さんは、駒場寮が廃寮できない結末に終わっても、東大教養の学寮定員は超過せず、大きな禍根を残さないよう心憎い配慮をされている。もっとも、この間の担当者の首は知らないけどね。


■会計報告


支援する会への賛同カンパありがとうございます。
まもなく当会も結成一周年を迎えます。二月より、寮との連絡をスムーズにし、支援を迅速かつ有効なものにしていくために専従者を一人おくことになりました。このための諸費用を計上したことが、今回の会計報告の目玉です。今のところ、無給で柏木君がやってくれています。今後、寮への弁護士費用カンパなど支援充実のためには、一層の財政基盤の充実が必要です。活動の内容評価には色々あると思いますが、一年前に賛同カンパをいただいた皆様には、再度のご協力をお願いします。今後ともよろしくご支援お願いします。
(省略)

■「占有移転禁止仮処分」に関する訴訟資料

                              @ 国側 意見書 96年11月25日
                              A 寮側 陳述書 96年12月26日
                              B 寮側 反論書 96年12月27日
                              C 地裁 決定書 97年1月28日

@ 国側 意見書

96年11月25日

平成8年(ヲ)第125号
平成8年11月25日
東京地方裁判所民事第21部 御中
申立人 東京大学駒場寄宿寮自治会
ほか8名

相手方 国
相手方指定代理人 別紙のとおり

意見書

 相手方は、申立人らの1996年(平成8年)10月31日付け執行異議申立書
における執行異議の申立てに対し、次のとおり意見を述べる。

1 申立人らの主張の骨子
 申立人らは東京地方裁判所執行官(以下「執行官」という。)の占有の認定につ
いて、@各債務者が本件建物「全部」を占有していると認定した点、A申立人東京
大学駒場寄宿寮自治会(以下「駒場寮自治会」という。)の執行機関である「駒場
寮委員会」が本件建物を管理占有していると認定した点、B債務者ら20名及び駒
場寮委員会以外に、氏名不詳者ら数名が本件建物を占有していると認定した点にお
いていずれも誤りであって、かかる誤った占有認定を前提としてされた本件仮処分
執行は違法なものであるから直ちに取り消されなければならない旨主張する。

2 申立人らの主張に対する相手方の反論
(1) 各債務者が本件建物全部を占有しているとの認定を争う点について
@ 執行異議における異議事由は、執行方法における形式的な手続上の瑕疵に限ら
れ、担保権実行において認められている場合を除き、実体上の事由に基づく執行異
議は認められない(嘉川保一監修・注釈民事執行法第1巻205ページ(田中康久
))。
 そうすると、申立人らの上記主張が、被保全権利である建物明渡請求権の要件事
実の一つである本件建物全体についての債務者(申立人らのうち駒場寮自治会を除
いた8名を含む20名)ら占有の有無を争い、ひいては被保全権利の不存在を主張
するものであるとすれば、実体上の主張であるから、異議事由として失当である。
A また、申立人らは、本件建物は駒場寮自治会が管理占有するものであって、本
件建物の内、債務者を含む各寮生が独自に直接管理占有する部分は、各寮生の居住
する部屋(又はサークル部屋)内のみであり、その他の共用部分は駒場寮自治会が
直接管理占有している旨主張するが、数人が共同して一つのものを占有することは
差し支えない(我妻栄著=有泉亨補訂・新訂物権法471ページ)から、債務者ら
による本件建物の共同占有という事態は当然あり得るところであり、仮に駒場寮自
治会が本件建物を占有しているとしても、それは債務者らとの共同占有とも考えら
れ、各債務者が本件建物全部を占有しているとの認定を妨げることにはならない。
B さらに、申立人らの主張が、本件建物は駒場寮自治会が占有管理するものであ
るとして、これと異なる執行機関の認定判断自体を争うものであるとしても、目的
物の占有が債務者にあるとの執行官の認定について、第三者において何らの異議も
なくその執行を許容した場合には、その執行には何らの違法もないから、その第三
者が自己の占有中にあることを理由として執行異議を申し立てることは許されない
(東京高裁昭和55年9月18日決定・判例タイムズ429号116ページ)と解
される。
 申立人らは、平成8年9月19日、同月27日までに本件建物の占有状況を説明
した陳述書を執行官に提出する旨申し入れ、執行官もこれを待って執行調書を作成
する旨確約していたのに、執行官はこれを待たずに執行調書を作成したなどとも主
張するが、執行官は、各債務者が本件建物全部を共同占有している旨の認定をする
にあたっては、本件仮処分当時の駒場寮自治会駒場寮委員長である××××らに対
し、来旨告知をし、その途中、本件建物に出会した(本件申立人ら訴訟代理人でも
ある)加藤健次弁護士(以下「指示説明者」という。)の説明を受け(本件仮処分
調書2丁)、指示説明者に対し、各建物の各部屋の占有状況調査につき立会方を求
め(同3丁)、指示説明者は、債務者らにつき本件建物を専用しているとの執行官
の認定につき特に異論は述べないと応答した(同3丁)というのであるから、その
占有認定あるいは執行には手続上何らの違法もなく、駒場寮自治会が本件建物を占
有管理していることを理由に、各債務者が本件建物全部を占有しているとの執行官
の認定を争い執行異議を申し立てることは許されない。
 かえって、申立人らは、本件仮処分の執行に際して、執行に立会して占有状況に
ついて説明する機会を有していたにもかかわらず、駒場寮委員会が「一切の協力、
質問には答えないように」と場内アナウンスをし、債務者らを含む在室者はこれに
応じて一切質問に応じなかった(同3丁)のであるから、このこと自体債務者らが
本件建物全体を共同して占有する意思を有していたことを示す事情と認められるだ
けでなく、申立人らは、占有状況について説明し、執行官に適切な職務の執行を求
める機会を自ら放棄したというべきであって、本件異議手続において、執行官の認
定を非難すること自体失当というべきである。
(2) 駒場寮自治会の執行機関である駒場寮委員会が本件建物を管理占有している
との認定、及び、債務者ら20名及び駒場寮委員会以外に氏名不詳者ら数名が本件
建物を占有しているとの認定を争う点について
 上述のとおり、執行異議における異議事由は、執行方法における形式的な手続上
の瑕疵に限られる(前掲注釈民事執行法同ページ)ところ、結局、申立人らの上記
主張は、本件仮処分事件における執行調書の記載内容を争うものに過ぎず、形式的
な手続上の瑕疵を主張するものではないから、異議事由として失当である。
 なお、仮に、本件建物を占有しているのが申立人駒場寮自治会であって、駒場寮
委員会が本件建物を占有しているという執行官の認定が誤りであるとしても、申立
人らの主張によれば、単なる呼称の誤りに過ぎないのであるから、本件仮処分の執
行によって申立人らの利益が害されるという事態もおよそ考えられない。また、申
立人ら又は債務者ら以外の氏名不詳者らが本件建物を占有している旨の執行官の認
定が仮に誤りだったとしても、債務者らが占有している旨の認定が正当である以上
、本件仮処分の執行によって、申立人らの利益が害されるという事態もおよそ考え
られない。したがって、この点からも申立人らの主張は失当である。

3 結論
 以上のことから、申立人らの主張はいずれも失当であるから、本件執行異議申し
立ては却下されるべきである。

相手方国指定代理人
伊東 顕 印/前澤 功 印/今井 廣明 印/関 小百合 印/上國科 伸一 
印/宮田 靖之 印/重光 良一 印/服部 雄幸 印/飯塚 素弘 印/永野 
三郎 印/小林 寛道 印/杉田 信孝 印/右松 鉄人 印/菊池 力 印


A 寮側 陳述書

96年12月26日
陳 述 書
平成8年12月26日
東京地方裁判所民事第21部御中
          東京都新宿区四谷1-2 伊東ビル
                東京法律事務所
弁護士 加藤健次

 当職は、平成8年(ヲ)第125号執行異議申立て事件について、下記の通り陳
述します。
                                  記
1 執行当日の状況について
 当職は、平成8年9月10日午前11時頃から執行終了まで、御庁平成8年(ヨ
)第4302号占有移転禁止仮処分事件の執行に駒場寮自治会代理人として立ち会
いました。
 当職が現場に到着してから、駒場寮の会議室で執行官らと執行のやり方について
の協議を行いました。
 冒頭、当職は、柏木執行官に対し、そもそも3棟の建物全体に対する債務者らの
「共同占有」という事実はないのであるから執行を行うべきではない事を申し入れ
ましたが、同執行官はあくまで執行を行うとの態度を変えませんでした。
 当日は、試験後の休み期間中で、寮生の所在を把握することも困難でした。仮処
分事件の債務者ら20名のうち当日所在が確認できたのは、当時の駒場寮自治会委
員長××××(本件申立人)外8名だけでした。
 そこで、当職としては、執行官に対し、駒場寮の占有状況について、@建物全体
は寮生の自治団体である駒場寮自治会が占有・管理していること、A債務者らが寮
内に居住していること事態はあえて否定しないが、債務者らが占有しているのは各
居室のみであり、寮全体を「共同占有」しているという事はあり得ないこと、B寮
内には債務者ら以外にも多数の学生が居住していること説明しました。そして、そ
れ以外に寮生の側で積極的に主張すべき事がある場合には、後日、執行官に連絡を
する旨申し入れ、執行官も了承しました。その上で、執行官が駒場寮の各居室を確
認して回ったのです。なお、これらの経過については、相手方の指定代理人も同席
して直接見聞しているところです。
 相手方は、平成8年11月25日付意見書において、「申立人らは、占有状況に
ついて説明し、執行官に適切な職務の執行を求める機会を自ら放棄した」(4頁)
等と主張していますが、これは明らかに事実に反するものです。

2 執行嘲笑の記載内容について
 上記仮処分執行事件の調書の本文Aには、「弁護士加藤健次・・・の説明および
現況からすると下記のことが認められる。」として、「本件3棟の建物は駒場寮委
員会(以下委員会という)が各サークルおよび入寮希望者の入寮の可否を決してい
る模様であり寮委員会による管理占有が認められる。」との記載があります。「駒
場寮委員会」が正式には「駒場寮自治会」の誤りであることは別にして、執行官が
このような認定をしていることは、現場における当職の説明内容を認めたことを意
味するものです。
 また、同調所の本文Dにおいて、「指示説明者は別紙当事者目録記載の各債務者
に尽き、当職らが本件建物を占有しているとの認定に尽き、特に異論を述べないと
応答するに止まり、上記のもの以外にも専用者の存在もある旨述べた。」との記載
があります。執行官が「共同占有」という用語を避け、わざわざ「専用」という用
語を使っているのは、「寮内に居住していること事態はあえて否定しないが、共同
占有という事はあり得ない」という当職らの説明を認めざるを得なかったからにほ
かなりません。
 つまり、執行調書の本文には、仮処分決定の前提となっている「債務者らの共同
占有」という事実は一切認定されていないのです。

3 執行後の事実経過について
 ところで、先に述べたとおり、執行の際、当職から執行官に対して、申立人らの
側で、積極手に主張すべき事項があれば後日連絡をする旨申し入れ、執行官も了承
しました。
 そして、9月19日午前9時15分頃、当職および尾林、藤田両代理人が柏木執
行官と面会し、あらためて寮の建物全体は駒場寮自治会が占有管理していること、
債務者らの共同占有という事実は全くないこと、債務者以外にも多数の寮生が居住
していることを伝えました。
他方、柏木執行官のほうからは、学生団体の正式名称についての問い合わせがあり
ましたので、当職から「駒場寮自治会」が正式名称である旨説明しました。
 面会の最後に、柏木執行から今聞いた内容を書面にして提出してほしいという話
がありましたので、当職らは9月27日までに債務者らの陳述書を提出するので、
それまで調書の作成は待ってほしいという申し入れをしたところ、柏木執行官も了
承しました。ところが、どう執行官は陳述書提出を待たずに執行調書を作成してし
まったものです。

4 最後に
 以上述べたとうり、執行官が執行に際して当職から受けた説明内容と現場で直接
確認した事実に基づいて適性に事件処理を行っていたならば、債務者らの「共同占
有」の事実が認められない以上、「執行不能」とすべきでした。ここに本件執行の
最大の誤りがあります。
 貴裁判所が、申立人らの本件異議を認め、執行を取り消されるよう切望する次第
です。

<写真:明寮正面>


B 寮側 反論書

96年12月27日

1996年(ヲ)第125号・執行異議申立事件

反    論    書

1996年12月27日
東京地方裁判所
民事第21部 御中
申立人ら訴訟代理人

弁 護 士  加  藤  健  次
同    尾  林  芳  匡
同    藤  田  正  人

 申立人らは、相手方1996年11月25日付意見書(以下、単に「意見書」と
いう。)に対し、下記のとおり反論する。

                                  記
1 相手方は、意見書2項(1)@において、執行異議における異議事由は、執行
方法における形式的な手続上の瑕疵に限られ・・・実体上の事由に基づく執行異議
は認められない旨主張する。
 しかし、民事執行法第11条1項は、「執行裁判所の執行処分で執行抗告をする
ことができないものに対しては、執行裁判所に執行異議を申し立てることができる
。執行官の執行処分及びその遅滞に対しても、同様とする。」と規定しており、異
議事由を何ら「形式的な手続上の瑕疵」に限定していないのであるから、相手方の
上記主張は明文上の根拠を欠くばかりか、同条項の明文に反するものといわざるを
得ない。相手方の上記主張は、おそらくは旧民事訴訟法第544条1項に規定する
執行異議の事由が、文言上、「強制執行ノ方法又ハ執行ニ際シ執行官ノ遵守ス可キ
手続ニ関スル申立ヒ異議ニ付イテハ・・・」と、執行「方法」に関するものに限定
されていたため、これと同様に解釈すべきであるとの立場を前提としているものと
解される。しかし、民事執行法の制定により、執行異議に関する条項は上記のとお
り全く異なる文言に改正されているのであるから、相手方の主張はこの点を見落と
したものとして失当である。
 確かに、民事執行法第11条1項の文言上は、いかなる事由が執行異議の理由と
なりうるか一義的には明らかではない。しかし、執行異議が執行機関の処分に対す
る不服申立方法であることからすれば、原則として、執行裁判所または執行官が自
ら調査・判断すべき事項に関する事由に限られると解される。従って、異議事由は
主として手続上の事由ということになるが、執行裁判所または執行官が調査・判断
すべき事項である限り、実体上の事項に関する事由も異議の理由となることは、同
法30条1項、31条等に照らしても、自明である(注解民事執行法1巻152頁
参照)。現に、御庁においても、従来、実体上の事由に基づく執行異議申立に対し
、これを認める決定がなされていることは、公知の事実である(平成5年(ヲ)第
147号執行異議申立事件等参照)。
 なお、相手方は、上記のように自ら「実体上の事由に基づく執行異議は認められ
ない」旨主張していながら、意見書2項(1)A等において、自らの主張に矛盾す
る実体上の反論をなしている。かかる事実は、相手方が自らの上記主張が正当性を
有しないことを自覚していることを示しているのであり、相手方の上記主張は単に
裁判所を混乱させる目的をもってなしているに過ぎないものといわざるを得ない。

2 相手方は、意見書2項(1)Aにおいて、駒場寮自治会が本件建物を占有して
いるとしても、それは債務者らとの共同占有とも考えられる旨主張している。しか
しながら、本件においては、まさに具体的な占有形態こそが問題なのであって、か
かる相手方の主張は単に観念的抽象的な議論に過ぎないというべきである。
 そして、本件に即してみれば、駒場寮自治会は、債権者を含む駒場寮生全員によ
って構成される自治会であり、その目的には本件建物全体の管理運営も含まれると
ころである。かかる寮自治会と寮生との法的関係に着目すれば、この両者の占有の
関係が、並列的な共同占有などということはあり得ず、縦列的な占有関係であるこ
とは当然である。そうであるが故に、従来、東京大学教養学部当局は、本件建物の
管理運営に関しても、寮生全員との間で交渉合意をなすのではなく、駒場寮自治会
、その執行機関たる寮委員会、あるいはその代表者である寮委員長との間で、交渉
合意をなしてきたのである(甲第4号証参照)。
 相手方の上記主張は、本件において、従来の相手方自身の立場を覆して、突如な
されたものであり、しかもその主張の根拠すら示さない身勝手なものであるから、
法的に正当な意見とは到底言えないものである。

3 相手方は、意見書2項Bにおいて、東京高等裁判所1980年9月18日決定
を引きつつ、「第三者において何らの異議もなくその執行を許容した場合には、・
・・その第三者が自己の占有中にあることを理由として執行異議を申し立てること
はできない」とした上で、本件執行調書の記載上、第三者が債務者らにつき本件建
物を「専用」しているとの執行官の認定につき特に異論は述べないと応答した旨の
記載があることを理由に、駒場寮自治会の執行異議申立は許されない旨主張する。
(1) しかしながら、まず、前提として確認しなければならないことは、相手方
が引用する決定は、旧民事訴訟法第544条に関するものであって、民事執行法第
11条に関するものではないということである。
 即ち、前述のとおり、旧民事訴訟法第544条は、執行異議の事由を執行方法に
おける形式的な手続上の瑕疵に限定していたのであり、上記東京高等裁判所決定は
、このことを前提に、形式的手続的瑕疵の存否を判断する一基準として、上記「」
内の規範を定立したに過ぎないものである。他方において、民事執行法第11条は
、執行異議の事由を形式的手続的瑕疵に限定しておらず、執行裁判所または執行官
が調査・判断すべき事項である限り、実体上の事項に関する事由も異議事由となる
と解すべきであることは前述のとおりである。そして、本件においては、申立人ら
は主として実体上の事項に関する事由をもって執行異議を申し立てているのである
から、かかる前提を異にする上記東京高等裁判所決定の趣旨は、本件には到底妥当
しうるものではない。
(2) また、本件執行当日は申立人駒場寮自治会代理人たる弁護士加藤健次は本
件執行に立ち会い、柏木執行官に対し、駒場寮の占有状況について、@建物全体は
寮生の自治団体である駒場寮自治会が占有・管理していること、A債務者らが寮内
に居住していること自体はあえて否定しないが、債務者らが占有しているのは各居
室のみであり、寮全体を「共同」占有しているということはあり得ないこと、B寮
内には債務者ら以外にも多数の学生が居住していることを説明している(甲第10
号証)。何故に、本件執行調書に上記の説明があった旨が明確に記載されていない
のかは明らかではないが、いずれにせよ第三者たる駒場寮自治会は、何らの異議も
なく本件執行を許容してなどはいないことは明白であり、それが故に駒場寮自治会
は本件執行異議申立に及んだのである。
 従って、仮に百歩譲って、民事執行法第11条においても上記東京高等裁判所決
定の趣旨が妥当するとしても、本件は第三者において執行異議を優に申し立てうる
事案である。

4 相手方は、意見書2項(1)B第3段において、『駒場寮委員会が「一切の協
力、質問には答えないように」と場内アナウンスをし、債務者らを含む在室者はこ
れに応じて一切質問には応じなかった』(ママ)ことを理由に、債務者らが本件建
物全体を共同して占有する意思を有していたことを示している旨主張する。
 しかし、そもそも相手方の上記主張は、本件執行調書に記載されていない事実を
、あたかも執行調書に記載されているかのように主張していること(「債務者を含
む」「これに応じて」)からしても、敢えて虚偽の事実を主張し、この虚偽の事実
を前提にした裁判所の誤った決定を求めるものであって、相手方の卑怯な態度を明
白に示しているものである。
 本件においては、執行官が特定した債務者は××××の1名のみであり、その他
の債務者のうち8名は執行時に本件建物に在室していたものの、その余の11名は
現に執行時に本件建物に居合わせていなかったのである(甲第10号証)。また、
在室者が執行官の質問に応じなかった理由は一見明白ではないが、仮に寮委員会の
場内アナウンスに従ったものとしても、これが何故に「共同して占有する意思」を
示すものであるのか、申立人らには理解しかねるものである。前述のとおり、寮委
員会が駒場寮自治会の執行機関である以上、各寮生がその指示に従うのは当然のこ
とであり、かかる事情は、経験則、論理則上、各寮生が寮自治会の管理運営の下に
本件建物の各室に居住していることを示しているのである。
 さらに、相手方は、申立人らは占有状況を説明し、執行官に適切な職務の執行を
求める機会を自ら放棄したなどと主張するが、そもそも、前述のとおり、債務者の
うち11名は本件執行時に本件建物に居合わせておらず、占有状況を説明する機会
すら与えられてすらいないのであるから、相手方のかかる主張も失当である。

5 相手方は、意見書2項(2)において、再度、執行異議の事由を形式的手続的
瑕疵に限定する旨の主張をなしているが、かかる主張が失当であることは前述のと
おりである。執行調書の記載が執行官の調査・判断すべき事項である以上、執行調
書における実体上の事項の記載内容も異議の理由となることは自明である。
 そして、「氏名不詳者ら『数名』」との記載は、現実に本件建物に居住している
債務者以外の101名について、その部屋の占有を認めないものである可能性もあ
り、引いては申立人駒場寮自治会の本件建物の管理運営権の認定に不利益になるも
のであるから、十分に異議の事由たりうるものである。

6 相手方は、意見書2項(2)において、執行官の「駒場寮委員会が本件建物を
占有している」という認定は、「申立人らの主張によれば、単なる呼称の誤りに過
ぎない」旨主張する。
 しかしながら、申立人らが、何ら「呼称の誤り」を異議事由として主張している
ものではないことは、本件申立書の記載からも明らかであり、かかる相手方の主張
は申立人の主張を敢えて曲解して、裁判所を誤った決定に導こうとする意図に基づ
くものといわざるを得ない。既に本件申立書において述べたとおり、寮自治会と寮
委員会は、社団そのものとその社団の法律行為の代行権限を有する執行機関という
関係にあるのであり、法的に全く別個の存在である。そして、社団が占有する不動
産について、その執行機関が占有している旨認定することは、即ち、本人が占有し
ている不動産について、その本人の代理権を有している者が自らの名をもって占有
していると認定することに等しいのであり、これは単なる呼称の誤りではなく、実
体上の権利義務関係に決定的な影響を与える可能性のある法律上の誤りであること
は明白である。
 従って、かかる重要な事項が異議事由に該当することは自明なのである。

7 以上のとおり、相手方の意見書における主張は、いずれも明らかに失当である
から、本件仮処分執行は直ちに取り消されなければならない。
以 上


C 地裁 決定書

<写真:渡り廊下 教養学部>

97年1月28日

平成8年(ヲ)第125号
執行官の処分に対する執行異議申立事件
(基本事件 平成8年(執ハ)第915号ないし第934号仮処分執行事件)

決    定
当事者 別紙当事者目録記載のとおり

主    文
本件異議申立てをいずれも却下する。
申立費用は異議申立人らの負担とする。

理    由
一 申立人らの申立の趣旨及び理由は、別紙「執行異議申立書」と題する書面に記
載のとおりであり、要するに、当庁平成8年(ヨ)第4302号占有移転禁止仮処
分命令申立事件(以下「本件仮処分事件」という。)の決定に基づく、同事件債務
者ら20名(うち8名が本件異議を申し立てた。)に対する頭書仮処分執行事件(
以下「本件執行事件」という。)の執行に際し、当庁執行官が、後述のとおり、そ
の目的不動産(東京大学教養学部内旧駒場寮のうち、旧中寮、旧北寮及び旧明寮の
3棟の建物。以下「本件建物」という。)についての占有認定を誤った違法がある
から、その執行の取り消しを求めるというのである。
 すなわち、執行官は、本件仮処分事件債務者(以下「本件債務者」という。)ら
20名及び第三者駒場寮委員会(以下「寮委員会」という。)のほか、氏名不詳者
ら数名(サークルを含む。但しこれらの者が寮委員会の占有補助者であるか否かは
不明)が本件建物の全体を占有しているなどと認定したが、実際には、@本件債務
者ら20名がそれぞれ独自に直接管理占有しているのは、本件建物のうち、各自が
寮委員会から使用を許された各居住部屋ないしサークル部屋の部分にすぎず、その
余の建物部分については占有していない、A執行官が占有者として認定した「駒場
寮委員会」(寮委員会)は、東京大学駒場寄宿寮自治会(関連規約に基づき、寄宿
寮生により構成される、権利能力なき社団である。以下「寮自治会」という。)の
執行機関なのであって、独立の占有管理権限を有しておらず、本件建物を管理占有
しているのは、寮自治会である、B本件建物においては、本件債務者ら以外にも、
極めて多数の者(本件債務者らを含めて121名)が、各自の居住部屋ないしサー
クル部屋を直接管理占有しており(なお、その余の共用部分は、寮自治会が直接管
理占有している。)、執行官が認定したように、「氏名不詳者ら数名」だけが本件
建物を占有しているわけではない、などというのである。

二 そこで、まず、寮自治会以外の申立人ら(本件債務者らのうちの8名)の申立
について判断する。 執行官は、占有移転禁止仮処分(執行官保管にした上で、債
務者使用を許可する旨のもの)の執行をするに際し、債務者が目的物の占有、すな
わち、現実的、直接支配を有するか否かの調査、判定をしなければならないことは
もちろんである。しかし、執行官が、第三者の単独占有、又は、債務者と第三者と
の共同占有の下にある目的物を債務者の単独占有であるとみて、債務者に対する当
該仮処分の執行をした場合、債務者は、第三者が目的物を単独ないし債務者との共
同で占有していることを理由として、執行異議(民事執行法11条)を申し立てる
ことはできないと解するのが相当である。けだし、そもそも、執行異議の申立ては
、違法な執行処分によって直接に不利益を蒙り、その是正を求めるにつき法的利益
を有する者のみが、これをなし得るものであるところ、前述の場合においては、債
務者は、当該仮処分の執行により何ら直接に法的な不利益を蒙る者ではないからで
ある。
 前掲申立人ら8名が、本件建物のうち、各自の居住部屋ないしサークル部屋以外
の部分が自己の占有下にない旨主張する点(前記@)は、結局、債務者が、自己の
占有下にない部分について、これが第三者の単独占有であることを理由として、執
行異議を申し立てることに他ならず、かかる申立てが、異議の利益を欠き、許され
ないものであることは、先に述べたとおりである。
 また、その余の主張事実(前記A、B)は、前掲申立人ら8名自身の異議申立て
の利益とは無関係な事実である。 したがって、前掲申立人ら8名の本件異議申立
ては、いずれも異議の利益を欠き、不適法なものとして、却下を免れない。

三 申立人寮自治会の申立てについて
1 占有移転禁止仮処分(執行官保管にした上で、債務者使用を許可する旨のもの
)の執行において、執行官が、債務者と第三者との共同占有下にある目的物につき
、その旨の占有認定をした上で、債務者のみに対する分として、仮処分の執行をし
た場合、第三者は、これに対する執行異議を申し立てることができないものと解す
るのが相当である。けだし、債務者が第三者と共同して目的物を占有している場合
、債務者のみに対する分の執行を認めても、いわば、共同占有の相手方が執行官に
代わるだけで、第三者自身には何ら直接に法的な不利益を蒙らせるものではないか
らである。
2 本件執行事件の仮処分調書中、目的物の現況、占有状態等を記載した部分であ
る、占有関係調査票の記載によれば、執行官は(一)本件建物の占有者は、本件債
務者ら20名のほか、寮委員会及び氏名不詳者ら数名(サークルを含む。但し、こ
れらの者が寮委員会の占有補助者であるか否かは不明である。)であり、(二)そ
の占有範囲は、本件建物の全部であることを認定したことが認められる。そうする
と、執行官は、本件建物を本件債務者らの単独占有と見たわけではなく、本件債務
者らと前述の複数の第三者(その一部は不特定)との共同占有であると認定した上
で、本件債務者ら20名のみに対する分として、本件仮処分の執行をしたものであ
ると認めることができる。
 ところで、前述のとおり、申立人は、執行官の占有認定を争って、第一に、本件
債務者らが占有しているのは、寮委員会から使用を許された各自の居住部屋ないし
サークル部屋の部分に限られる旨主張する。しかし、一件記録によれば、旧駒場寮
においては、管理者からの廃寮による退去命令が出された後も、本件債務者らその
他の在寮者が、これに従わず、本件建物に居住し続けているほか、寮自治と称して
、独自に、本件建物への新規の入寮者の募集、入寮の可否等の決定、在寮者らの使
用できる部屋の変更(部屋替え)を行い、さらに、人垣や障害物などによって管理
者職員による本件建物内部への立ち入り調査等を阻止していること等が認められる
。このような状況からすれば、本件建物に係る本件債務者らの占有の形態は、もは
や、ここの居室を生活の本拠等として使用するという通常の場合とは本質的に異な
ったものであり、本件債務者らは、共同して、各自の居室等の部分のみならず、本
件建物全体を占拠し、もって、共同占有しているものと見るのが相当である。した
がって、この点に関する執行官の占有認定に誤りは認められない。
 申立人は、第二に、占有主体は寮委員会ではなく、寮自治会である旨主張する。
しかし、本件仮処分調書によれば、執行官は、執行現場における前記加藤弁護士の
指示説明などから、寮委員会が入寮希望者などの入寮の可否を決していること等を
認定した上で、これに基づいて前記のとおりの占有認定をしたことが認められ、こ
のような認定の過程に加え、寮委員会と寮自治会との関係は外部から容易に判明す
るものではなく、また、別個の占有主体が認定されたものとは解されない。そうす
ると、仮に、申立人の主張のように、寮自治会が、権利能力なき社団であり、かつ
、本件建物を管理占有しているとしても、本件仮処分調書中に占有者として寮自治
会の名称が記載されていないことは執行官の占有認定を違法ならしめるものではな
い。
3 以上のとおり、執行官は、本件建物について、本件債務者ら20名と寮委員会
その他の第三者(その一部は不特定)との共同占有を認定した上で、本件債務者ら
20名のみに対する分として、本件仮処分の執行を行ったものであるから、寮自治
会は、同執行によって、何ら直接に法的な不利益を蒙るものではない。
 したがって、申立人寮自治会の本件異議申立ては、異議の利益を欠き、不適法で
ある。

四 よって主文のとおり決定する。

平成9年1月28日
  東京地方裁判所民事第21部
     裁判官   加  島  滋  人

<写真:桜と駒場寮 内木場>


昨年の「廃寮期限」から一年
また春が来ます
駒場寮の桜を、今年も見ることができそうです
これもひとえに、
寮生をはじめ、支援者ひとりひとりの活動の賜物と言えるでしょう
寮の桜はここでしか見れません
また来年も再来年も、この桜が見れますように
ぜひ花見に来て下さい
廃期越え一周年 大花見会
        日時 4月13日(日) 12時から
        場所 北寮前一帯 

企画 特別ゲスト来訪予定
   恒例のアレもやります
   酒、食い物の持ち込みもドンドンお願いします
   その他、もろもろのイベントあり
   お楽しみに

編集後記


いよいよまた春を迎えようとしています。母校の後輩、教え子、親戚などに、この四月から東京に住みはじめる方があれば、ぜひ、駒場寮がどんなところか伝えてあげて下さい。そして一度、現在も寮に住み続けている寮生たちと交流するよう働きかけて下されば幸いです。
大学側が一方的な廃寮通告をして、電気・ガスの供給を停止しておよそ十カ月。寮生はしぶとく住み続け、軽やかに闘っています。彼らの姿に勇気づけられながら、「いろは」も第六号まで発行することができました。今号は、裁判資料を掲載したほか、充実した投稿原稿がありましたので、いろは史上、最大の28ページでお送りすることになりました。デジタルカメラとホームページの普及によって、写真点数も増えています。そのかわりといってはなんですが、経費節減のため、表紙のみ色紙を用い、中は白上質紙になっています。いかがでしょうか?
なお、二月から「支援する会」専従を設置しました。連絡先は、***-***-****(柏木)です。
存続運動に関するアイディア、批判、情報の提供。あるいは「いろは」に関する問い合わせ、苦情、ご意見などどしどしお寄せ下さい。では、また七号でお会いしましょう。

  1. 「駒場寮存続を支援する会」は、以下のことに取り組んでいます
    • 討論紙「いろは」の発行
    • 駒場寮と周辺の清掃活動への参加
    • 寮風呂復興への取り組み
    • 駒場寮への安定した電気供給
    • 以上を実現するための資金集め
  2. 会報発行、上記の支援活動にカンパをお願いします
        さくら銀行 中野新橋支店(普通口座)
                口座番号    *******
                口座名称    駒場寮存続を支援する会 難波卓志
        郵便振替    口座番号   *****-*-******
                口座名称    駒場寮存続を支援する会
                (賛同費千円、カンパ使途の指定があれば通信欄に明記
                して下さい)
    
  3. 「いろは」への投稿を待ってます
    駒場寮への期待、寮生への激励、存続運動への意見、私の駒場寮経験など駒場寮存続を架け橋にした文章を載せていきます。
  4. そして是非とも賛同、なにより参加をお願いします。
        定例会議は月二回
        第二、四日曜日 午後2時から北寮9S
                連絡先  〒153東京都目黒区駒場3-8-1 東大駒場寮北9S
                            ***-***-****
    
======================================================= 駒場寮という名の渾沌に一穴もあけさせまじ 「駒場寮存続を支援する会」からすべての仲間の皆さんへ。 駒場寮存続のための支援と協力と参加を呼び掛けます。 1996.4.28 「駒場寮経験者」 ========================================================
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