序詩



笛を吹いて下る谷
奏でるうたは歓びのうた
あれ、雲の上に一人の子。
笑いながらのおねだりは、

小羊のうたを吹いてみて。
おやすい御用とうれしく吹けば
ねえねえそのうたもう一度。
涙を流して聞いている。

楽しい笛は一休み
楽しいうたをうたってよ。
それでは楽しいうたをうたえば
涙を流して喜ぶ子。

そのうた本に書いといて、
みんなが読めるとうれしいな。
見れば子どもはもういない。
私は葦の茎をぬき

むらの筆をこしらえて
きれいな水にしみをつけ
楽しいうたを書き留めた。
みんなが楽しくなるといいな。






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 羊飼い



羊飼いのやさしい丘はなんてやさしいんだろう、
羊飼いはその丘を朝から晩まで歩き回る。
一日じゅう羊たちについて歩き
一日じゅう羊たちをほめたたえる。

だって小羊が無邪気にないている、
母親がやわらかい声でこたえている、
羊飼いはみんなをまもっている、
羊飼いがそばにいるから羊たちはしあわせ。






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 響きあう緑



日がのぼって
空はしあわせ
陽気な鐘が
春にようこそ
雲雀とつぐみ
森の鳥たちも
声を張り上げ
鐘にこたえる
響きあう緑に
子どもたちの遊ぶ姿

樫の木陰に座った
白髪のジョンじいさん
年寄り仲間に囲まれて
日頃の憂いも笑い飛ばす
遊ぶ子たちに目を細め
思わず口をそろえて言う
あれだ、あれこそが
子どもの頃の歓びだった
響きあう緑に
若いときの姿が見える

子どもたちの遊びも
疲れてきたらもう終わり
日がとっぷりと沈んだら
楽しいときももう終わり
おかあさんの膝のうえ
兄弟姉妹まあるくなって
巣にかえった小鳥のよう
みんなおやすみの時間
暗くなった丘に
子どもの姿はもう見えない






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 小羊



 小さな小羊、誰につくってもらったの?
 それが誰だか知ってるの?
小川のほとり、草のうえ
いのちと食べ物をくださって、
何より一番やわらかい
つやつや輝くすてきな服も、
谷じゅうみんなが笑いだす
優しい声もくださった!
 小さな小羊、誰につくってもらったの?
 それが誰だか知ってるの?

 小さな小羊、おしえてあげる
 小さな小羊、おしえてあげるよ
その人の名前はきみと同じ
自分のことを小羊と言ったんだ。
その人はやさしくておだやか
小さな子どもになったんだ。
ぼくは子ども、きみは小羊
その人の名前はぼくらと同じ
 小さな小羊、神さまは
 小さな小羊、祝福してる






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 小さな黒人の子ども



お母さんが南のジャングルで生んだ子だから
ぼくは黒人。おお、でもぼくの心は真っ白だ。
イギリスの子どもは天使のように真っ白。
だけどぼくは光をとられたように真っ黒だ。

まだ日があまりのぼらないうちに
お母さんが木の根元に座って教えてくれた。
ぼくをひざに乗せて、ぼくにキスして
東の空を指さしてこう言ったんだ。

のぼってくるお日様をごらんなさい。あそこには
神様がいらっしゃって、光と熱をくださってるの。
花も木も、動物も人間も、朝のやすらぎ、
昼の歓びを神様からいただいているのよ。

私たちがこの地上にいるのはほんのわずか、
それは愛の輝きに耐えることを覚えるためなの。
この黒いからだと日にやけた顔は、
雲のような森の木陰のようなものよ。

魂が輝きに耐えられるようになったら、
雲は消えて、神様のお声が聞こえるの。
大事な愛しい子どもたち、木陰から出ておいで、
小羊みたいに歓んで、私の金の天幕に集まりなさい。

お母さんはこう言ってぼくにキスしてくれたんだ。
だからぼくはイギリスの子どもにこう言うよ。
ぼくが黒い雲から、きみが白い雲から自由になって
大好きな小羊みたいに神様の天幕に集まったら、

御父のひざに喜んでよりかかれるようになるまで、
きみが熱に耐えられるようになるまで、日陰を作ってあげよう。
それからぼくは立ち上り、きみの銀色の髪をなでて
きみのようになる。そうしたらきみもぼくが気に入るさ。






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 花



明るい明るいすずめ
深い緑の葉のうらで
幸せの花一つ
矢のようなお前を見てる
私の胸のすぐそばに
小さな揺りかご見つけてよ

いとしいいとしいロビン
深い緑の葉のうらで
幸せの花一つ
お前の泣き声聞いている
私の胸のすぐそばに
いとしいいとしいロビン






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 煙突掃除の少年



ぼくがとても小さいときにお母さんは死んじゃって、
ぼくがそうじーそうじーそうじーそうじーって
やっと言えるようになったら、お父さんはぼくを売った。
だからぼくは煙突を掃除して、煤のなかで眠るんだ。

小羊の背のような巻き髪の小さなトム・デイカー、
髪の毛剃られて泣いていた。だからぼくは言ったんだ。
泣くなよ、トム、気にするな。その頭なら
煤だってきみの銀色の髪を汚せやしないさ。

それでトムも泣き止んだ。そしてその夜、
トムは寝ている間にこんな夢を見たのさ。
ディック、ジョー、ネッドにジャック、たくさんの掃除の子たち、
みんなそろって黒い棺桶に閉じ込められ、鍵も閉められた。

そこに輝く鍵を持った天使がやってきて、
鍵を開けて、みんなを外に出してくれたんだ。
跳ねて笑ってみんな緑の野原に駆け下りた。
川でからだを洗って日の光を浴びてぴかぴか、

煤袋を残して、はだかの白いからだで
雲のうえにのぼって、風のなかで遊びまわった。そして、
天使がトムに言ったんだ。いい子でいたら神様が
お父さんになってくださるよ。そしたら、いつも楽しいんだ。

そこでトムは目が覚めて、暗いうちにぼくたちは起きた。
煤袋とぶらしを手に持って、掃除の仕事に出かけたんだ。
その朝はとっても寒かったけど、トムは幸せそうであったかかった。
自分のつとめを果たしていれば、いじめなんか怖くないのさ。






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 迷子になった男の子



お父さん、いったいどこに行くの?
お願いだからそんなに速く歩かないで
お父さん、ぼくに声をかけて
かけてくれなきゃ、ぼくは迷子になっちゃう

夜は暗く、父親はどこにもいなかった。
子どもは涙でびしょ濡れ。
沼地は深く子は泣きやまない。
そしてすべては霧に覆われた。






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 見つかった男の子



先へ先へと漂う光に誘い出され
寂しい沼地で迷子になって泣いている子ども。
しかし、神様はいつも近くで見守っておられます。
白い光に包まれて父のように姿を現わされたのでした。

神様は、坊やにやさしく口づけすると、その手を引き、
心配のあまり真っ青になって、寂しい谷間を
くぐり抜けてきた母親のもとに導かれました。
泣かないで、坊や。もう大丈夫だよ






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 笑いのうた



緑の木々が声を出して笑い、
小川がえくぼを見せて走り抜けるとき、
風がぼくらの冗談に腹をかかえ
緑の丘がそのざわめきに笑いを返すとき、

原っぱが生き生きとした緑に笑顔を見せ
きりぎりすが明るい景色に笑うとき、
メアリーとスーザンとエミリーが
かわいい丸い口でハッハッヒーと歌うとき、

色鮮やかな鳥たちが、桜んぼとナッツを広げた
木陰のテーブルで笑い声を上げるとき、
みんなおいで、楽しくなろうよ、
いっしょにうたおう、ハッハッヒー。






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 揺りかごのうた



私のいとし子の頭のうえに、
影をつくれあまい夢。
やわらかな月の光をあびた、
気持ちよい小川のあまい夢。

やわらかく沈むあまい眠りよ、
まゆを編んでちいさな冠をつくれ。
おだやかなあまい眠りの天使よ、
私のしあわせな子のうえに浮かべ。

夜のあまいほほえみよ、
私の歓びのうえに浮かべ。
あまいほほえみ、母のほほえみは
長い長い夜をなぐさめる。

あまい寝言、小鳩のようなため息よ、
この子のまぶたから眠りを追い出すな。
あまい寝言よりもっとあまいほほえみは、
小鳩のような苦しみをなぐさめる。

眠れ眠れしあわせな子。
神が創られたものはみな眠りほほえんだ。
眠れ眠れしあわせな眠り、
お母さんの涙のしたで。

いとしい我が子、おまえの顔に、
神様の御姿が透けて見える。
いとしい我が子揺りかごのなかで、
神様は私のために泣いてくださった。

私のためにおまえのためにみんなのために、
幼な児だった神様は泣いてくださった。
おまえにはいつでも見える、
おまえにほほえみかける神様のお姿。

おまえにわたしにみんなに、
幼な児になられた方はほほえみかける。
幼な児のほほえみは神様のほほえみ。
天地をなぐさめやすらかに眠らせる。






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 神のすがた



慈悲、憐憫、平和、愛。あらゆる者は、
苦しみのうちにこれらを求めて祈り、
これら歓びの美徳に
感謝の気持ちを返す。

なぜなら、慈悲、憐憫、平和、愛は、
我らの父、神だから。
そして、慈悲、憐憫、平和、愛は、
神のいとし子、人間にほかならない。

なぜなら慈悲は人の心、
憐憫は人の顔、
愛は人の神聖なかたち、
平和は人の衣装。

だから苦しみのうちに祈る
あらゆる土地のあらゆる者は、
慈悲、憐憫、平和、愛
人の神聖なすがたに祈る。

相手が異教のトルコやユダヤであっても
人は人のすがたを愛さなければならない。
そこには慈悲、憐憫、愛が住み
神も住んでいるのだから。






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 昇天祭



昇天祭の日だった。親のない子どもたちは無邪気な顔を浄め
赤、青、緑の服を着て、二人ずつ手をつないで歩いていった
雪のように白い杖をついた銀色の髪の儀官が子どもたちを導き
テームズを流れる水のようにセントポールの大聖堂まで歩いていった

おお何とたくさんのロンドンの花ロンドンの子どもたち
仲間同士で固まってすわり、それぞれがそれぞれの光を放っていた
たくさんのざわめき、しかしそのときたくさんの小羊たち
数千の男の子女の子たちが汚れを知らない手を上げた

そして子どもたちは強い風のように天に向かって歌声を上げた
天上の人々の間をめぐって響き合う雷鳴のように
その下に座るのは、年老いた人々、貧者の賢い守護者たち
だからやさしい気持ちになって、門口から天使を追い払わないで






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 夜



日が西に沈んでいく、
宵の明星が輝いている、
鳥は巣に戻って鳴きやみ、
私は自分の巣を探さなければならない。
花のような月は、
静かな光に包まれて、
天上高い四阿に座り、
夜にほほえみかけている。

さようなら、群れなす羊を楽しませていた
緑の野、しあわせな茂みよ。
小羊たちが草を食んでいた野山を
光の天使たちは静かに進む。
天使たちは目に見えぬかたちで
ひとつひとつの花と芽に
眠っているものの胸に
やすみなく祝福と歓びを注ぐ。

鳥たちを暖かくつつむ
無防備な巣をのぞき、
獣たちの住む洞穴をもれなく訪れる。
それらのものが傷つかぬように。
眠ることができなくて
泣いているものがあれば、
そのまぶたに眠りを注ぎこみ、
寝床のかたわらに座って見守る。

狼や虎が獲物をもとめて吠えるときには
憐れみのあまり立ち止まり泣く。
彼らの渇きをいやす道を探し求め
羊に手を出さないように導く。
しかし彼らが激しく猛り狂うときには
思慮深き者、天使たちは
従順な魂をひとつひとつ受け取り、
新しい世に送り出す。

そこでは、獅子たちの赤く燃える目も
黄金の涙を流す。
弱いものを憐れんで吠え、
羊たちの群のなかを歩きまわって言う。
怒りは彼のおだやかさによって
病は彼の健やかさによって
この不死の世界から
追い払われた

そして穏やかに鳴く羊よ、
これからはお前のかたわらに横たわり、
お前の名で呼ばれる方のことを思い、
お前を見守って泣く。
命の川で洗い清められた
私のたてがみは、
永遠に黄金のように光り輝く。
お前たちを守り続ける限り。






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 春



笛を鳴らせ!
今は静か
鳥たちは
昼と夜を喜ばす
谷間の
ナイチンゲール
空のひばり
陽気に
楽しく楽しくようこそ春

小さな男の子
歓びでいっぱい
小さな女の子
とても愛らしい
鶏がときの声を上げる
だから君らも
陽気な声で
子どもたちのさざめき
楽しく楽しくようこそ春

小さな小羊
ぼくはここだよ
おいで、ぼくの
白い首をしゃぶって
きみのやわらかい毛に
さわらせて
きみのやわらかい顔に
キスさせて
楽しく楽しくようこそ春






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 乳母のうた



子どもたちの声が緑に響き
笑いが丘にあふれるときは
私の心は安らぎ
ほかのものもみな静か

日は沈んだ、夜露も浮かぶ
子どもたち帰っておいで
空に朝が顔を出すまで
遊ぶのをやめて戻っておいで

いやいやもっと遊ばせて
まだ明るいし寝れないよ
おまけに空には小鳥が飛んでいる
丘は羊たちでいっぱいさ

はいはいそれなら遊んでおいで
真っ暗になったら帰って寝ましょう
小さな子どもたちははねて叫んで笑い
丘じゅうがこだまをかえした。






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 幼い歓び



名前はない
だって生まれてまだ二日--
きみのことをどう呼ぼうか?
私はしあわせ
だから私は歓び
すてきな歓び きみのもとに

かわいい歓び
生まれて二日のすてきな歓び
きみのことを歓びと呼ぼう
きみは笑う
私は歌う
すてきな歓び きみのもとに






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 夢



夢は天使が守る私のベッドの上に
本当に影を織りなしたことがあった。
蟻が迷子になっていた。
そこはたぶん私が横になっていた野原だ。

何かの間違いで迷って一人
真っ暗な闇のなかに歩き疲れた姿。
幾重にももつれあった茎のうえで
悲嘆にくれる彼女の声が聞こえた。

おお、私の子どもたちよ! 泣いているのだろうか
父親のため息を聞いているのだろうか
私がいないかとおもてに出て
見つからずに戻って涙を流しているのだろうか

かわいそうになって私の目からも涙が落ちた。
しかし私は、近くに土蛍がきて
応えるのを見た。泣き叫んで
夜の番人を呼び出したのは誰かな。

黄金虫が巡回するとき
私は地面を照らすことになっている。
黄金虫の羽音についておいで。
小さな放浪者よ、家路を急ぎなさい






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 ひとの悲しみに



ほかの人が苦しんでいるのを見たら、
私も悲しまずにはいられない。
ほかの人が苦しんでいるのを見たら、
慰める方法を考えずにはいられない。

涙がこぼれ落ちるのを見たら、
同じ気持ちにならずにはいられない。
父が子の泣く姿を見たら、
悲しみで胸がいっぱいにならずにはいられない。

子どもが幼い恐怖にうめき苦しんているのに、
母親は黙ってそれを聞いていることができるだろうか。
いやいやそんなことはできはしない。
決してできるわけがない。

まして私たちみなに微笑みかけて下さる方が、
鷦鷯の小さな悲しみを聞き
小鳥たちの憂いや悩みを聞き
子どもたち哀れな様子を聞いたら、

巣のかたわらに座って
彼らの胸に憐れみの心を注いだり、
揺りかごのそばに座って
子どもたちとともに涙せずにいられようか。

私たちの涙をぬぐうために、
昼も夜も私たちを見守らずにいられようか。
いやいやそんなことはできはしない。
決してできるわけがない。

その方はあらゆるものに歓びを与え、
その方は小さな子どもになられる。
その方は嘆きの人となって、
その方は悲しみをともにする。

あなたがため息をついているのにあなたを創った方が、
ため息をつかないなどと考えてはならない。
あなたが涙を流しているのにあなたを創った方が、
涙を流さないなどと考えてはならない。

おお、神は私たちに歓びをくださる、
神は私たちの悩みを打ち砕く、
私たちの悩みが消え去るまで、
神は私たちの傍らで悲しみつづける。






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 序詩



詩人の声を聞け!
その者は現在、過去、未来を見、
その耳は
古代の木々の間を巡る
神聖な言葉を聞いた。

失われた精霊を呼び
夜露に涙をながす声は、
北極星を
動かし、
堕ちた光を生き返らせるだろう!

おお地よ、地よ蘇れ!
湿った草の間から立ち上がれ。
夜は衰えた、
眠りの群の間から
朝が立ち上がる。

もう顔をそむけるな。
なぜお前は顔をそむけるのだ。
星の広間
海に沈んだ岸は
夜明けまでの存在なのに。






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 地の応え



恐ろしく陰惨な暗闇から
地は頭を上げた。
彼女は光を奪われていた。
岩のような恐怖!
髪は灰色の絶望に覆われていた。

私は海に沈んだ岸に閉じ込められ
不寛容の星は私の穴を
凍った霜で覆っています
私は泣きながら
古代人の父の声を聞いています

人間のわがままな父
残酷で不寛容で利己的な恐怖
夜のなかに縛られている
歓びが朝と若さの処女(おとめ)たちを
生むことができるでしょうか。

芽や蕾が育つときに
春が歓びを隠すことがあるでしょうか?
種を蒔く人は
夜に種を蒔くでしょうか?
暗闇で鋤を鋤く人がいるでしょうか?

この重い鎖を断ち切ってください、
それが私の骨を凍らせているのです。
利己主義! 虚栄心!
永遠の苦悩!
それが自由愛を縄で縛り付けているのです。






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 土くれと小石



愛は自分の歓びを求めたりはしないよ、
自分のことを気にかけようともしない。
ほかの人に安らぎを与え、
地獄の絶望のなかに天国を築くんだ。

 牛の足に踏みつけられた
 小さな土くれはこううたった。
 しかし小川の小石は
 震える声で本当のうたをうたった。

愛が求めるのは自分の歓びだけ、
自分の歓びのために他人を縛ることだけ。
他人の楽しみは安らぎを奪い、
天国の悪意のなかに地獄を築く。






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 昇天祭



これが神聖な光景だろうか、
豊かで実り多い国で
幼な児は貧困に突き落とされ、
冷たい欲得ずくの手に養われるのか?

あの震える泣き声がうたか?
あれが歓びのうたになりうるのか?
貧しい子どもがこんなに多いのか?
ここは貧困の地だ!

彼らの太陽は決して輝かず、
彼らの土地は草もなく寒い。
彼らの道は茨に覆われている。
そこは永遠の冬だ。

太陽が輝くところなら、
雨に潤うところなら、
幼な児が飢えるはずがない、
貧困が心を脅かすことも決してない。






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 迷子になった女の子



預言者である私には見える。
将来
地は眠りから
(この文字を深く刻み込め)

目覚め、彼女の穏やかな
造り主を探し求める。
そして不毛の荒野は
穏やかな庭園になるだろう。
 --------------------
強い夏が
決して衰えを見せない
南の国で
かわいいライカが横になっている。

七つの夏を数えた
かわいいライカ。
怖い鳥の声をききながら
長い間歩いてきた。

この木のしたにきたら
眠くなってうとうとしだしたの。
お父さんとお母さんが泣いている--
ライカはどこで寝ているんだろう。

不毛の荒野で道に迷ったのは
お父さんとお母さんの子。
お母さんが泣いているのに、
どうしてライカが眠れるでしょう。

お母さんの心が痛んでいるなら、
ライカを起こしてください。
お母さんが眠っているなら、
ライカは泣かないわ。

まぶしい荒野を覆い隠す
不機嫌で暗い夜。お願いだから
私が目を閉じている間、
月を上らせていて。

ライカが横になって眠っていると、
深い洞穴から
猛獣たちが出てきて、
眠っている娘を見た。

獅子の王が立ち
少女を見下ろした、
そして聖別された地で
踊りまわった。

横になっている彼女のまわりで
豹や虎もはしゃぎまわった。
年老いた獅子は
黄金の鬣をかがめ、

彼女の胸をなめ
首のまわりをなめた。
獅子の燃える目から
ルビーの涙が流れ落ちた。

獅子の女王は娘の
粗末な衣装を脱がせ、
裸にして、眠っている娘を
自分たちの洞穴に運んでいった。






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 見つかった女の子



ライカの二親は
目を泣きはらして、
夜通し深い谷を進んだ。
荒野は泣いていた。

歎きのあまり疲れはてやつれはて、
声は枯れはてた。
手に手をとって七日間、
二人は砂漠の道をたどった。

深い影のもとで、
七夜を過ごし夢を見た。
二人の娘は荒れ果てた砂漠で
おなかをすかせていた。

夢に現れた娘の幻は
道なき道をさまよい、
飢え、泣き、弱り、
あわれな声で叫んでいた。

女は身震いして
休まらぬままに起き上がった。
悲しみに疲れ果てた足では
もう一歩も先に進めなかった。

悲しみに震える女を
男は両腕で抱きかかえた。
ふと気が付くと
目の前に獅子が横たわっていた。

戻ろうとしてももう遅い。
重々しい鬣に気おされて
二人は地にひれ伏した。
獅子は餌食のにおいをかぎながら

二人のまわりを歩きまわった。
しかし獅子が二人の手をなめたとき
二人の恐怖はやわらいだ。
獅子はただ静かに立っていた。

二人は深い驚きに満たされて
獅子の目を見上げた。
金色に輝く精霊を
不思議な思いで眺めた。

獅子の頭には冠
肩には流れる
金の鬣。
二人の怖れは完全に消えた。

獅子は言った。私についてきなさい。
娘のために泣く必要はない。
ライカは私の宮殿の奥深くで
ぐっすり眠っている。

そして二人は
ビジョンが導くままに従った。
荒々しい虎に囲まれて
娘が眠っているのを見た。

彼らは今も
寂しい谷間に住んでいる。
狼の吠える声にも
獅子のうなる声にも恐れることなく。






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 煙突掃除の少年



雪のなかに小さな黒いもの。
悲しい調べでそうじ、そうじと叫んでいる!
お父さんやお母さんはどこにいるんだ? え?
二人はお祈りのために教会へ。

荒野で幸せそうにしていたから、
寒い雪のなかで笑っていたから、
二人は死の衣装で子どもの身をくるみ、
悲しい調べのうたを教えた。

子どもがうたって踊って幸せそうだから
二人は我が子を傷つけたなんて思っていない
そして神と司祭と王を称えに行った
我らの悲惨から天国を作った者たちを称えに






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 乳母のうた



子どもたちの声が緑に響き
ささやきが谷をうめつくすとき、
若き日の思い出が鮮やかに蘇り
私のほほは妬みに青ざめる。

日は沈んだ、夜露も浮かぶ
子どもたち帰っておいで。
遊んでいるうちに春も昼も消え失せる
冬と夜は偽りのうちに費やされる。






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 病める薔薇



おお、薔薇よ、病める美。
嵐の夜、うなる風に
飛ばされてきた
目に見えない虫が

お前の深紅の歓びに酔い
住みついてしまった。
彼の暗いひそかな愛が
お前の命を確実に奪う。






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 蝿



なあ、蝿よ
今、おれの手は
何も考えずにお前の夏の歓びを
吹き払っちまったが、

おれはおまえのような
蝿なのではなかろうか?
おまえはおれのような
人間なのではなかろうか?

おれが歌って踊って
酒を飲んでいられるのも、
目の見えない何者かの手が
おれの羽を引っこ抜くまでのことさ。

思考が生命で
息で強さなのだとすれば、
思考が足りないのは
死んでるってことなら、

それじゃおれは
幸せな蝿になろう。
生きているなら、
死んじまうなら。






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 天使



私は夢を夢見た! それに何の意味があろうか?
私は処女の女王で
優しい天使に守られていたが
愚かな悩みは決していやされなかった!

そして私は夜も昼も泣いた
天使は私の涙をぬぐってくれた
それでも私は泣き続けた
私の心の歓びは閉ざされてしまった

天使は羽をつけて逃げていった。
そして赤い薔薇のように真っ赤な朝。
私は涙をぬぐい、万の槍と盾で
怖れを守り固めた。

天使はすぐに帰ってきたが、
私の守りは固く、入ってこれなかった。
若き日は逃れ去り
髪は灰色になっていた。






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 虎



虎。それは夜の深い森に
燃え輝くシンメトリ。
この恐怖のかたちをあえて作った
不死の手、不死の眼はいかなる存在なのか?

虎の眼が焼き焦がした深さ
空の高さはどこまで果てしないのか?
神はどんな翼で天にかけ上がり
どんな手でその火をつかんできたのか?

力強い心臓を支えるのは
どんな肩、どんなわざなのか?
その心臓が鼓動を刻みだしたとき
四肢がかくも恐ろしく躍動するのはなぜなのか?

鋭い頭のかたちを鍛えたのは、どんな槌、どんな鎖
どんなかまどとどんな鉄床なのか?
恐ろしい形をあえてつかんだその手より
恐ろしいものはいったいあるのだろうか?

星々が輝く槍の雨を降らせ
涙で天をあふれさせたとき
神はそれを見て満足の笑みをもらしたのか?
この恐怖を作った神は本当に羊を作った神なのだろうか?

虎。それは夜の深い森に
燃え輝くシンメトリ。
この恐怖のかたちをあえて作った
不死の手、不死の眼はいかなる存在なのか?






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 私のかわいい薔薇の木



花をあげようというのだった。
五月さえも生み出せない素敵な花、
しかしかわいい薔薇の木がありますから
と言ってその花はやり過ごしたのだ。

そして私のかわいい薔薇の木に向かい、
昼となく夜となくかわいがった。
しかし薔薇はやきもちやいてそっぽを向いた。
私の歓びときたら彼女のとげばかり。






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 ああ、ひまわりよ



ああ、時に倦んだひまわりよ!
旅人が旅を終える
甘い黄金の土地を求めて、
日の歩みを数えるもの。

望みを奪われた若者と
雪に覆われた乙女が
墓場からふらふらと立ち上がるところ。
お前はそんなところに行きたいのか。






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 ゆり



慎み深い薔薇は棘を突き出している。
つつましい羊は恐ろしい角を持っている。
白いゆりは、愛の歓びに包まれているが、
その鮮やかな美しさは棘や怖れには汚されていない。






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 愛の園



愛の園に入っていくと、
決して見たことのないものがあった。
かつて遊んでいた緑のまんなかに、
教会が建てられていたのだ。

教会の門は閉じられており、
扉にはするなと書かれていた。
そこで私はとてもすてきな花が、
たくさん咲いていた愛の園に向かった。

そこは墓で覆われていた。
花が咲いているはずのところに墓石が立っていた。
そして、黒衣の僧がそれぞれの持ち場を歩きまわり、
私の歓びと望みを次々に茨で縛っていった。






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 小さな洒落者



お母さん、お母さん、教会は寒いよ、
パブならあったかくて楽しくて気分がよくなるよ。
それにぼくの馴染みの店だって教えてあげられる。
天国じゃそんなふうに楽しくさせてくれないよ。

でも教会にお酒が少々とあったかい火があって
楽しい気分にさせてくれるなら、
誰だって一日じゅう歌って祈るだろうし、
教会から逃げ出そうなんて思わないさ。

坊さんも説教しながら飲んで歌えば
春の小鳥のように幸せになれるよ。
いつも教会にいるお上品なラーチ夫人だって
子どもを鞭でたたいたり腹ぺこにさせたりしないさ。

お父さんだって、子どもが自分と同じくらい
幸せで楽しそうにしていれば歓ぶでしょ。
同じように神様だって悪魔だの酒樽だのとケンカしないで
優しくくちづけして飲み物と着る物をあげるようになるよ。






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 ロンドン



特権を与えられたテームズのほとり、
特権を与えられた通りを一つ一つ歩いた。
すれ違う顔、顔、顔には弱さの印
歎きの印がはっきり刻印されていた。

あらゆる大人のあらゆる叫びに、
恐怖におののくあらゆる子どもの泣き声に、
あらゆる声にあらゆる布告に、
心が作り出した束縛が聞こえた。

煙突掃除の子どもたちは
黒光りする教会にぞっとして泣いていた。
運のない兵士たちのため息は
血まみれになって宮殿の壁を転げ落ちた。

しかし真夜中の通りで一番多かったものは
生まれたばかりの赤ん坊を泣かせ
疫病で結婚の棺を引き裂く
若い売春婦たちの呪い






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 人間抽象化



貧しい人間を作らなければ、
憐れみはもういらない。
誰もが神のように幸せなら、
慈悲はもういらない。

相互の怖れが平和をもたらす。
するとわがままな愛がのさばり、
残酷な心がわなを編んで、
餌をたんねんにばらまく。

あいつは聖なる怖れを手にして座り、
地面に涙の水をまく。
するとあいつの足元に
謙遜というやつが根を張る。

あいつの頭は神秘の
陰鬱な影に覆われ。
毛虫や蝿がその神秘に
たかってはびこる。

ついには赤くておいしい
偽りの実をつける。
黒い烏はこの木のいちばん
暗いところにに巣を張った。

地と海の神々は
この木を見つけようとして
自然をくまなく探したが無駄だった。
こいつが生えているのは人間のオツムのなかさ。






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 幼い歎き



お袋がうなり、親父が泣いた。
無力な裸で大声あげて、
とんだ危ないところに飛び出してきたもんだ。
雲に隠れた鬼っ子のように。

親父の腕のなかでもがき、
襁褓のひもにまたもがき、
縛られ抑えられて疲れちまった。
お袋の胸のなかですねてやるのがいちばんだ。






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 毒の木



友に腹を立てたときは、
怒りをぶちまけたのでおさまった。
敵に腹を立てたときは、
ぶちまけなかったので怒りが増した。

恐ろしい思いで夜も朝も、
その怒りに涙の水をまいた。
微笑みながら穏やかな
偽りに満ちた思いで日に当てた。

昼も夜も木は育ち、ついには
見事な林檎がなった。
輝く実は敵にも見えたが
それはそいつの敵のもの。

夜が空を覆いつくしたとき、
そいつはこっそり庭に忍び込んだ。
朝になって私は小躍りして喜んだ。
敵は木の下にひっくり返っていた。






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 奪われた少年



自分と同じように他人を愛せる人なんていません。
自分と同じように他人を尊ぶこともできません。
思想が自分自身よりも偉大なものを
知ることも不可能です。

そして父よ、どうしてあなたのことや
兄弟たちのことを自分以上に愛することができましょうか?
扉の回りでパン屑をついばんでいる小鳥
のように私はあなたを愛します。

子どもの傍らに座って話を聞いていた司祭は、
震えるほどの勢いで少年の髪の毛をつかみ、
少年の小さなコートをつかんで引き立てたが
誰もが司祭らしい振る舞いを尊んだ。

高い祭壇に立ち、司祭は言い放った。
見よ、この恐ろしい悪鬼を!
我らのもっとも神聖な聖餐を
批判する理屈をこね上げた者を。

子どもが泣き叫んでも誰も聞こうとしなかった。
両親が泣き叫んでも無駄だった。
子どもは小さなシャツ一枚に剥かれ、
鉄の鎖で縛られた。

そして聖なる場所で焼き尽くされた。
すでに多くの人が焼かれた場所で。
両親が泣き叫んでも無駄だった
アルビオンの岸で行われているのはこういうことだ。






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 奪われた少女



 未来の子どもたちは、
 この怒りのうたを読み、
 かつてはあの愛が、甘い愛が
 罪と考えられていたことを知るだろう!

冬の寒さを知らぬ
黄金の時代には、
若く輝く男女は
神聖な光を
夏の歓びを裸で浴びる。

あるとき深い慈愛に
満たされた若い男女が、
神聖なる光によって、
夜の帳が開けられたばかりの
歓びの庭で会った。

朝の草のうえで
恋人たちは戯れあった。
親は遠く離れたところにあり
見知らぬ者が寄ってくることもなく
乙女はすぐに怖れを忘れた。

静かな眠りが
天を深く揺らすとき、
疲れた旅人が涙を流すとき、
二人は甘いくちづけに倦み
一つになる約束をした。

輝く乙女は
白衣の父のもとに帰った。
しかし、父の慈愛に満ちた
聖なる書物のような顔は、
娘のしなやかな四肢を恐怖に震わせた。

弱くあおざめたオーナよ
白髪の父に語っておくれ。
我が愛する花を身震いさせるほどの
激しい怖れを!
陰鬱な悩みを!






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 ティアザに



死すべきものとして生まれた者が
世代を超えて蘇るためには、
焼き尽くされて地に戻らなければならない。
ならば、私とお前にどんな関わりがあろうか?

恥と自尊心から生まれた両性は
朝とともに花咲き、夜とともに死んだはずだった。
しかし慈悲は死を眠りに変えた。
両性は働き、泣くために立ち上がる。

汝、我が死すべき部分の母よ、
お前は、残虐を鋳型として我が心臓を作り
自己を欺く偽りの涙で
我が目、耳、鼻を縛った。

感覚のない土で私の口を閉ざし
私を裏切って死すべきものに堕とした。
そして、イエスの死が私を解放した。
ならば、私とお前にどんな関わりがあろうか?






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 学童



夏の朝は起きるのが楽しい、
あらゆる木々が鳥の歌に包まれ
遠くの狩人が角笛を吹くとき、
そしてひばりが私と歌うとき。
おお! なんとすばらしい仲間たち。

しかし夏の朝に学校に行くなんて。
おお! それこそはすべての歓びを
古臭い無慈悲な監視のもとに奪うもの。
子どもたちはため息と
失望のうちに日を費やす。

ああ、そして私はうなだれて座り
じりじりとした時間をいくつも過ごす。
教科書を読んでも、教室に
座っていても、歓びはない。
重い雨に心はすりへらされる。

歓びのために生まれた鳥が
どうして篭のなかで歌うことができようか。
怖れに責め立てられる子どもが
幼い羽を垂れ
青春を忘れる以外に何ができようか。

おお、父よ、母よ。
芽を摘んでしまえば花は咲かない。
悲しみと失望によって、
幼い木から春の日の歓びを
奪ってしまえば、

歓びのうちに夏が立ち上がることが
夏の果実が実ることがあろうか。
冬の嵐を見せ付けられた者に
悲しみを吹き飛ばす力を集めることが
成熟のときを祝福することができようか。






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 古代の詩人の声



歓びに満ちた若者よ、こちらに来い。
明けていく空を
生まれたばかりの真実の姿を見よ。
疑いも、理性の雲も
暗い論争も、作られた悩みも消えた。
愚かさは、もつれて行き場のない根であり、
無限の迷路だ。
いかに多くの者がそこに落ちていったことか!
彼らは一晩じゅう死んだ者の骨に躓き続ける。
そして、くよくよ心配することしか知らない。
自分が導かれなければならないのに他人を導こうとしたがる。





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