あとは待つばかり



わたしは希望どおり、 花になりました。 蜂がやってきて、 花粉を運んでいったので、 もうつとめは果たしました。 あとは枯れるのを待つばかり。 わたしは希望どおり、 鳥になりました。 卵をかえして、 空を翔べるようにしたので、 もうつとめは果たしました。 あとは落ちていくのを待つばかり。 わたしは希望どおり、 水になりました。 川に混じって、 海までたどりついたので、 もうつとめは果たしました。 あとは雲になるのを待つばかり。

2000年3月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

見えないもの



* たった今起きていることなのに、 真実は誰にもわからないことがある。 歴史を書くのが難しいわけだ。 たとえて言えばゲリラ、パルチザンか。 敵からは見えず、 神出鬼没。 確実なダメージを与えるが、 証拠を残さない。 敵の指導者が「ただちに危険はない」 などと言い出す始末で、 意外なところに味方を作る。 もちろん、これは悪い比喩だ。 誰も解放せず、誰も守らないゲリラなど、 あるはずがない。 はっきりと名前を言えば、 それは放射能というものだ。 福島第一原発から、 あの日以来出ている。 それだけは確かだ。 * むかし、 「見えないものを見る」という詩があった。 自分の感受性によほど自信があった時代の産物だ。 見えないものは見えない。 が、 それは機械で数字に置き換えられる。 数字は解釈して意味に置き換えられる。 問題は解釈が一つに定まらないことだ。 テレビでは百ミリシーベルトまでは大丈夫だと言っているが、 法律では年間一ミリシーベルトまでに規制されている。 百ミリシーベルトで大丈夫なら、 家を捨てて避難しなくても済む。 大した被害ではなかったように見える。 補償額も抑えられる。 大丈夫でなければ、 五年後、十年後、二十年後に がんになる確率が上がる。 がんにならなくても、 体に異常を覚えるかもしれない。 今ただちにはわからないことだ。 主語を除けば。 * 子どもの命を救うという強い使命感のもと、 孫社長は車で田村市の避難所に向かう。 ガイガーカウンターの針が振り切れ、 設定を上げてもまた振り切れる。 しかし、避難所に着いたら、 マスクを外さなければならない。 避難民はその場所の数値の高さを あるいは危険度の高さを 知らないように見える。 マスクもかけずに、 自転車で外を走っている。 危険だと思っていたら、 そこには避難していないだろう。 孫社長は、 テレビでは隠されていることを説明して、 子ども連れの避難民を説得する。 故郷を離れたくない、 という気持ちは強い。 孫社長が涙を流して、 どうか子どものためにと説得し、 その家族はもっと遠くへ 逃げることを決断した。 * こんにちは、私です。 私は横浜に住んでいます。 地震の影響は受けませんでしたし、 福島からは二百キロ以上離れています。 しかし、原発の異変を聞いたときには、 逃げなければならないかもしれないと思いました。 テレビは嘘を言っている感じがしたので、 ネットで情報を集めました。 よく知らなかった原発や放射線のことも、 ネットで勉強しました。 専門的な知識を持たない自分には、 何を信じたらよいかよくわかりませんでしたが、 最後は自分の嗅覚を頼りに考えました。 建物の爆発が相次いだときは 明日はもう来ないかもしれないと思い、 家族と自分の命を守るために必死でした。 一か月たって、 原発はまだ収束に向かっておらず、 テレビで作業の様子を知ると息をのみますが、 逃げなければならないと思うほどのことも起きていないので、 気持ちはずいぶんだれてきています。 シーベルトなんて単位も、 このことが起きてから覚えたわけですし、 怖がりすぎなのか、 注意が足りないのかも、 よくわかりません。 ただ、あの日以来、 風景が前と同じようには 見えなくなってしまいました。 どちらかというと、 以前よりも星はよく見えますが、 見えないあれが漂っているところ、 地面に積もっているところを 想像してしまうのです。 見えないものが見える? いや、そういうことではないでしょう。 緊張感が今ほど薄れていない頃、 外で鶯が鳴いているのが聞こえて、 ふと我に返ったことがありました。 あの日以来始めていたツイッターに、 こんな春でも、裏の林に鶯が来た。 とツイートしました。 俳句ってのはこんな気分でやるのかなあ、 と思いました。 正しいのかどうかよくわかりませんが。

2011年4月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ちょっとの違い



パンを食べるとパンくずが落ちる。 ごはんを食べると茶碗にねばねばがつく。 おかずのお皿には野菜の切れ端、鰹節のかけら、 あまったソースがくっついている。 食べる前は、全部が大事な食べものだったのに、 食べたあとは、一部がゴミや汚れになっている。 そう考え出すと、食べ残したゴミや汚れに、 申し訳ないような気がして、 全部を食べものとして扱いたい、 ゴミや汚れになってしまうものをなくしたい、 と思う。 思っても、ゴミを出さないではいられないけど。 ばかげてるかな? ところが、あの日以来、 食べものにはちょっとだけ放射能が混ざっている。 混ざってない食べものもあるかもしれないが、 混ざっている食べものも確実にある。 食べても大丈夫かもしれないけれども、 だめかもしれない。 混ざっていたら、 絶対大丈夫とは言えないだろう、やっぱり。 そう考え出すと、食べ残したゴミや汚れを見ても、 あまり申し訳ないと感じられなくなる。 まあいいや、と思うようになる。 そうやって何かがちょっとだけ失われる、 ような気がする。 そんなことを気にして、 ばかげてるかな?

2011年8月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

炭酸分子



九月一五日
夢のなかで映画監督になっていた。なりたいと思ったことのない職業なのに不審なことだったが、今日は作品の公開日なので、まわりの人々が成功を祈ると声をかけてくる。自分でも、是が非でも成功させたいと気持ちが盛り上がってくるが、作ったわけではないのでどんな映画かわからないまま夢が終わった。

九月一七日
激しい狐の嫁入りのあとは、本格的に降るぞという雰囲気。激しいというのは、思い切り晴れているのに、じゃぶじゃぶと降っていたので。ポツポツくらいにしとけよ。

九月一八日
最近の蚊は秋口に元気になるようだ。連日刺されていると慣れてきて、ときどきは腕に留まっている蚊に気付くようになり、さらには撃墜できることも。しかし、撃ち落しても腕に血がつくときはもう手遅れで、蚊にとっても私にとっても残念な結果になるだけだ。

九月一九日
正力松太郎はCIAにプロパガンダの進捗状況を報告していた。彼は日本国内に原子力研究が根付くことなど望まず、日本国内で原子力の平和利用の既成事実を作ることを望んだという。いったい何がやりたかったんだ?

九月二一日
風の音のほかに、遠くでピーと笛を吹くような音。木造家屋の2階は地震のように揺れている。今こうして文字を打っているディスプレイも揺れている。ドアががたがた鳴っている。さすがに気持ちが落ち着かない。

九月二一日
嵐が去ったので犬を外に連れ出した。空は晴れて星が出ている。風はほとんどない。空気は生暖かいものに置き換わっている。秋の虫の声に混じってぶつぶつという音が聞こえる。近くの高圧線の鉄塔から聞こえてくる音だ。初めて聞くものではないが、今日はやけに耳に残った。

九月二二日
歌舞伎は好きで見に行っているのだが眠くなる。たとえば寺子屋の最後。主の遺児を守るために身代わりを殺した夫婦、それを予想して身代わりを差し出した夫婦が、死んだ子のために焼香をする。省略なしで四人が順に完全な焼香をする。大切な場面なのだろうと思うけど、三人目あたりで寝てしまった。

2011年9月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

日本解散



詩人を予言者になぞらえる伝統は、詩人というものが、予言者とほぼおなじように遅れて時代を反映するものだという意味で使われているかぎりは、認めてもよかろう。

――トロツキー『文学と革命』

しょうがない。
こうなったら解散だ。
領土がなければ、
国家など成り立たないのだから。
と言っても、
よその国に領土を取られたわけではない。
自分たちで勝手に領土を失ったのだ。
さらに言えば、
領土はなくなったわけではない。
地面は残っているし、
占領されているわけでもない。
しかし汚染されて住めないのなら、
ないも同然だ。
引き返すチャンスは何度もあった。
たとえば、二十年前のあの大地震のときだ。
福島の原発が壊れて、
多くの人々が家と故郷を奪われた。
福島以外の人々も、
あの痛みをわが痛みと感じることができたら。
いや、あのときでも、
少なくとももう原発は止めようと、
思った人の方が多かった。
一度は首相でさえ、
将来的に原発に依存しない方向にと
言ったのだ。
その首相は袋だたきにあって
引きずり下ろされ、
新しい首相がぬるっと出てきた。
長い話をまとめて言えば、
結局民意は反映されなかった。
デモに六万人集まろうが、
その日が過ぎてしまえば、
何もなかったかのようだった。
東北で大地震が起きると、
十年後には関東で大地震が起きる。
それから十年後には、
東海、東南海、南海で大地震が起きる。
そういうことは二十年前にも
言われていたことだ。
なぜ地震はもう起こらない、
原発事故はもう起きない、
そんな流れで国が動いてしまったのか。
放射能がまき散らされても、
除染すれば帰れるかのように言い、
それどころか除染しなくても、
帰っていいから帰りなさいと
何ごともなかったかのように
したがったのはどうしてなのか。
そして、なぜ被曝の恐ろしさを
過小評価してしまったのか。
死者が出ても放射能のせいではないと
言い張っていたのはなぜなのか。
因果関係を認めたときには、
もうボロボロだったではないか。
何を言ってももう遅い。
中身はどんどん薄くなっていったが、
憲法に九条があったのはよかった。
その前の部分はよくわからなかったが。
いずれにしてももうおしまいだ。
みんな、さようなら。
バラバラになってもお元気で。

2011年11月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

犬の死



うちはもともと犬を飼っていい家ではなかったのかもしれない。 十三年前、親しい家で雌犬が何匹もこどもを産んだ。 ゴールデンリトリバー。 かなり大きくなる犬種だが、こどもは小さくてかわいかった。 小学校に入ったばかりの息子が飼いたい飼いたいと大騒ぎをして、 いのちの尊さを学ぶのもよいだろうということで飼うことになった。 息子がジャックという名前を付けた。 三か月まではまだ免疫ができていないからというので家に置いておいた。 誰も犬を飼ったことがなかったので、まるで勝手がわからなかった。 最初はどこででもトイレをしてしまうので大騒ぎだったが、 教えたら、シートにするということを覚えた。 やんちゃなやつで、息子が飼っているというより、 オレの方が偉いんだという顔をしていた。 生後三か月になって初めて動物病院に連れていった。 こちらが何も知らないので、獣医は明らかに呆れたという顔をしていた。 (彼とはその後親しくなったが、犬よりも先に亡くなってしまった) 注射をして散歩に出られるようになった。 それ以来、ジャックは庭で暮らすようになった。 息子では引きずられてしまうので、散歩は私の担当になった。 ジャックは人懐こい犬だった。 庭の横を人が通ると走っていって柵に前足をかけわんわん吠えたが、 ちぎれそうなほど尻尾を左右に振っていた。 犬嫌いな泥棒には効果があったかもしれないが、 番犬としては役に立ちそうになかった。 散歩でも、かまってくれる人がいると、 前足を伸ばして抱きつこうとした。 この癖はどうしても直らなかった。 家のなかに入れて遊んでやらなかったからだろうか? 十一歳というと、犬としてはかなりの高齢だが、 それまでずっと庭からなかには入れなかった。 そろそろ老いて外に置いておけなくなるかもしれないと思っていたときに、 地震が来て原発がとんだ。 放射能の雲がやってくるぞというので、 ジャックも家に入れることにした。 赤ん坊のときに使っていたケージを引っ張りだして玄関に置いた。 最初の夜はいやがって下に敷いたトイレシートをびりびりに破った。 だからシートはトレイの下に敷くことにしたが、 二晩目からはおとなしく寝るようになった。 地震から一か月後には、晴れた昼間は庭に出すことにしたが、 雨の日と夜中はケージのなかにいた。 ケージのなかでは身体じゅうをなめていた。 トイレは一度だけ夜中に漏らしたが、 それ以外は散歩に出たときにした。 一度だけ、家のなかでケージから脱走したことがあった。 脱走したといっても、要するに私が扉を閉めそこねたのだろうが、 外出から帰ってくると、ケージの外からお帰りと尻尾を振っていたのだ。 急いで彼をケージに入れて、家じゅうを点検すると、 寝室で二か所に小便をして、息子の部屋でおもちゃを噛みちぎり、 和室で紙袋を噛みちぎっていた。 お帰りのときの表情にやけに充足感があったような気がした。 こっちの思い込みかもしれないが。 庭にいたときは散歩は日に一度、それも雨が降ったらお休みだったが、 庭では大も小もやりたい放題だったのでそれでよかった。 夜に家に入るようになってからは、 トイレのために朝晩かならず外に出るようになった。 朝の散歩が終わると庭に出て、 夕方私が帰ってくると庭からケージに入れて食事。 それからしばらくして夜の散歩に出た。 もっとも、雨の日は朝の散歩からケージに戻り、 夜の散歩は庭で小便をさせるだけで帰っていたが。 五月十一日の朝までは、そうやって散歩に出ていた。 その日は晴れていたので散歩から帰ると庭に出した。 夕方、ジャックをケージに入れようと声をかけると、 庭の入口の柵までは出てくるのだが、 お尻をたたいてケージに向かわせようとすると、 するりと逃げて庭に戻り、こちらを見ていた。 今までもそういうことは何度かあった。 一度家に入ってしばらくしてからもう一度迎えにいくと、 また同じようにするりと逃げて庭に戻り、こちらを見ていた。 そこで罰としてしばらく庭に置いておくことにした。 そのあとで家人が帰ってきたときには、 やはり柵のところまで出てきて鼻をつきだしていたという。 いつもより五時間ほど遅れてケージに入れた。 餌をがつがつ食べて、身体をなめ始めた。 遅くまで外に出ていたので、夜の散歩は省略することにした。 いつもなら散歩のあとに飲む水を入れてやったが飲まなかった。 見上げる顔が「散歩には行かないのか?」と言っているように見えた。 翌十二日の朝、散歩に連れていこうとすると、 ケージのなかでころっとした大便をしていた。 おやおや大変だと声をかけ、大便を始末してから、 いつものように首にリードをかけて外に出ると、 後ろ足がよろよろして、玄関を出たらすぐに倒れてしまった。 そのまま通路に這いつくばってしまったので、 いつも日向ぼっこをしていた庭のウッドデッキまで抱きかかえていき、 もう一度立たせてみようとすると、 しばらくは立てたがやはり倒れてしまった。 ケージよりはましかと思い、ウッドデッキで寝かせていた。 家人にも知らせ、交代で様子を見ていた。 いつもは夜にしか食べていない餌を持ってきたが食べなかった。 水は、妻が容器を口元まで近づけてやったら少し飲んだが、 その後はもう飲まなかった。 一度だけ位置を変えたようだったが、 そこで小便を漏らしていた。 夕方、また抱きかかえてケージまで戻したが、 昨日まで食べていた餌はもう食べなかった。 十時頃、餌を片付けて水に換えたが水も飲まなかった。 それでも首を持ち上げて少しキョロキョロすることもあった。 少しそうすると疲れるらしく、ぐったりしていた。 十一時頃、水に首を突っ込んで寝ていたので、 急いで水をどけたが、もう首を動かすこともなかった。 ケージに戻して二日目以来初めて敷いたトイレシートが黄色くなっていた。 じっと見ていると、呼吸をして身体が揺れるように動いている気がしたが、 そのまま見ていると、もう呼吸をしていないようにも見えた。 身体を触ると、元気だったときよりは明らかに冷たくなっていたが、 前足の付け根のあたりはまだ温かかった。 十三日の朝、ケージのなかを見ると、昨日と同じ姿でジャックは寝ていた。 身体を触ると、明らかに冷たくなり、固くなっていた。 やはり、十時から十一時までの間に死んだのだろう。 あと二か月弱で十三歳になっていたはずだった。 ネットで調べると、市の斎場で火葬にしてくれることがわかった。 ダンボールで棺を作り、底に水漏れ防止のビニールを貼りつけた。 納棺する前に線香を焚いて家族全員で手を合わせた。 遺骸をタオルで包んでダンボールの棺に収めた。 その棺を車のトランクに入れて斎場に向かった。 合同葬儀と個別葬儀の二種類の方法があり、 合同なら遺骨は返されないが、個別なら返される。 合同を選び、遺骨が返らないことを念押しされ、 遺骨はほかの骨といっしょにコンクリート建材の材料になると説明された。 斎場にも焼香の設備があった。 焼香が済むと、係官が扉の向こうにジャックの棺を運んでいった。 これですべてが終わった。 十三年たっても慣れなかった飼い主のために、 手間をかけさせずに死んでいった。 帰りの車中では、 「これから数日したらジャックが死んだって実感がこみ上げてくるのかもね」 などと言っていた。 実はもうそれを少し感じていたのだ。 棺のダンボールの準備をしていたときに、 ケージのなかで寝ているジャックに、 いつものように「おじゃぐ」と声をかけた。 それから三十秒後に、死んだことを思い出し、 彼の棺を準備していたことを思い出した。 そして、思いがけず涙が出てきた。

2012年5月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

食器



母親は十年以上前に亡くなり、 一人暮らしで頑張っていた父親も、 足腰が立たなくなって施設に行った。 それ以来その家は空っぽだったそうだけど、 施設で必要なものがあったので、 息子さんが久しぶりに帰ったんだって。 そうしたら、 棚から食器が落ちて割れていたんだってさ。 一瞬、泥棒か? と思ったけど、 そこまで部屋は荒れていない。 そこで思い出したんだって。 前に来てからそれまでの間に、 三・一一があったってことを。 そして昔はその家にも 生活ってものがあったなあってことも、 ついでにね。

2012年7月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

わずか十秒



いいことを教えてやるよ、 目をつぶってそのロープを握ってみな、 と言われて、 言われるままにロープを握ったのは、 眠くて頭がぼうっとしていたからかもしれない。 上から引っ張る力を感じてしばらくすると、 もう目を開けていいよ、 と言われた。 すごいだろう、 わずか十秒で 千メートルまで安全に上がれるようになったんだ。 それを聞いて、 へー、すごいなと思ったのは、 やはりよほど頭がぼんやりしていたのだろう。 しかし、それでも何か気になって、 真上に向かっていた視線を 少しずつ下げていった。 視界の下の方に小さな家々がちらりと映ったとき、 心底ぞっとして、 手を離したくなった。 怖いというのは、 そういうことなのだろう。 やばい。 間一髪手を離す前に目を開けた。 それが夢から覚めるもっとも確実な方法だから。 いつになく目覚めがよくて、 まだ寝ていたいとは全然思わなかった。

2012年9月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

として



食べ物として売っている。 食べるとうまい。 うまいのは快楽だ。 さらなる快楽を求めよと身体が要求する。 身体の要求に従えば、 次々に食べることになる。 そのような食べ物として売っている。 ただ、毒が入っているかもしれない。 よくわからない。 入っていてもすぐに死ぬわけではない。 かならず具合が悪くなるわけでもない。 はっきりとわからないような仕組みになっている。 わからないのですっとぼけることができる。 都合のよい条件だ。 気にしてくよくよしていると、 かえってその方が病気になりますよ、 などと言っていられる。 大きなお世話です。 そんなに律儀に気にしていられません。 ただまったく忘れることもできないだけ。 犬の糞を踏んだときのように、 ぐにゃっとしている。 これが現代文明の成果です。 As such Sold as food. Eat it and tastes good. Good taste is pleasure. Body demands more pleasure. Pursuing the pleasure, you eat more and more. Sold as such food. But it might contain some poison. Not sure. If it does, you won't die so soon. You won't always fall ill. But you might. No one knows. It works as such. So, you can pretend as if there is no such thing. It's so good for you. You can say "If you excessively worry about it, you will fall ill with that worry". None of your business! I can't be so diligently worried. But, either can't I forget it altogether. As uncomfortable as when you tread on dog's shit. That's the fruit of modern civilization.

2012年10月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

りんごを食べながら



旅行は好きだが、 旅に出るには金と暇が必要だ。 それから家族の賛成も。 仕事で出張という機会もほとんどなかったので、 行ったことがないところがたくさんあるなあ。 関東中部近畿は各県ひと通り行ったことがあるけど、 中国四国九州はどこにも行ったことがないし、 東北も青森、秋田は行ったことがないなあ。 北海道には行ったことがあるけど、 飛行機で飛んでいったので、 途中は省略だった。 スーパーに行くと、 行ったことがないところから運ばれてきたものが売られている。 今日は青森のりんごを買った。 山形や岩手だったら、 申し訳ないけど買わなかったかもしれない。 気休めでしかないが。 昔は福島の桃もよく買った。 和歌山が終わった頃から福島が出てくる。 早生は梅雨の影響で日を浴びていないからなのか、 あまり甘くないものが多い。 福島が主力になってくると、甘いのが増えてくる。 昔は桑を植えていたところだ。 養蚕が斜陽産業になって、桃に切り替えた。 塾で小学生に社会科を教えるために覚えたのだ。 福島には行ったことがあるが、 桃が生っているところは見たことがない。 頭で覚えた知識を教えるだけのダメな教師だった。 福島のなかでも、行ったことがあると言えるのは、 白河のあたりと大学時代に合宿で行った会津くらい。 福島市のあたりは通過したことがあるだけだ。 そういえば、子どもの頃は千葉の柏に住んでいて、 浜通りから青森に向かって走っていく常磐線の夜行列車を見送っていたものだが、 福島原発の近辺にも行ったことがなかったなあ。 通過したことさえない。 今はその常磐線も原発の手前で行き止まりだ。 家を追われた人はまだ帰っていない。 どうしてそんなことになったのか。 もちろん今はわかっているが、 夜行列車を見送っていた頃にはわからなかった。 そして、それがわかった今、 何がどう変わったのだろうか。 一度止まった原発は、また動き出してしまった。 そして変な時期に総選挙をやると言う。 「与野党で争う争点がほとんどない」と書く新聞、 悪い冗談だ。 何食わぬ顔をしている奴らに一泡吹かせてやりたいが、 さてどうしたらよいものか。

2012年11月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

一日の始まり



朝のテレビ画面は、 スタジオから西宮の海の風景に切り替わった。 尼崎の事件に関連して、 容疑者が捨てたと言っている スコップかなんかを探すのだそうだ。 海には警察の船が浮かんでいる。 手前は岸で、報道陣が何人も固まっている。 岸の少し先には、警察関係者が数人いて、 潜水士が海に飛び込むところが映し出される。 昨日は天気がよかったのに、 なぜ雨のなか、こんなことをやっているのかね? 日曜で休みだったのかな? そもそも今日こんなところで捜索をするなんて、 ついさっきまで知らなかったぞ。 報道陣はなぜ知っているんだろう? マイクを持ってレポートしている人は、 毎日全国のあちこちに行っている人だぞ。 朝早くにあそこにいるということは、 前日の夜くらいにはわかっていたということだよね? マスコミというところには、 警察から電話がかかってくるのかな? 明日西宮の海で捜索をやるよ。 来たかったらおいで。 お上でももっと丁寧にしゃべるのかな? 電話じゃなくて直接言うのかも? でも、警察が教えてくれなきゃわかんないよねえ。 じゃなきゃ全部のマスコミが揃っていたりしないだろう。 そのくせ、警察はマスコミなんか知らないというふりをしているね。 ちょっと離れたところにマスコミを隔離して、 でも、映しては欲しいから映るところにいるんだね。 お知らせしてもらったマスコミの方でもちょっともめるんだろう。 げっ、明日はほかのことをやるつもりだったんだけどなあ。 でも、顔を出しておかないと、警察が連絡してこなくなるぜ。 もっと大事なときに置いてきぼりを食らったら大変だよ。 しょうがないなあ、犬山さん(仮名)、西宮行ってくれる? でもって、今日は雨だから、 潜っても先が見えないようなら中止するんだそうだ。 テレビはしばらくほかのことをやって、 番組の後半でまた海の風景に切り替わった。 やっぱり今日は止めたそうだ。 すべてが無駄な時間だったなあ。

2012年11月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

砂漠の星空*



アルジェリアは石油と天然ガスを豊富に産出するが、 三五歳以下の失業率は八七パーセントもあり、 政府とイスラム急進派が内戦をしていた頃ほどではないものの治安は悪い。 旧宗主国のフランスは間に地中海をはさんでいるが非常に近く、 マルセイユとアルジェの距離は東京と山口の距離と同じくらいで、 地中海にはヨーロッパとアルジェリアを結ぶパイプラインが埋まっている。 一月十六日、反政府勢力が天然ガスプラントを占拠し、 日本企業日揮の社員を含む人質を多数取って立てこもった。 今年始めからフランスが介入している隣国マリの反政府側捕虜の釈放を要求している。 日本政府は人質の安全を最優先にと申し入れたが、 アルジェリア政府軍はただちに攻撃を開始してゲリラを殲滅、 その過程で日本人などの外国人を含む人質とゲリラの多数が死んだ。 テレビが言っていたのはおおよそこういうこと。 それにしてもわからないことの多い話だ。 人質を撃ったのは襲撃者側なのか、それとも政府軍なのか、 それさえわからない。 証言は錯綜していて相互に矛盾するものもある。 しかし、証言者それぞれも死の危険にさらされていたのだから、 不正確なところがあるのはしょうがない。 それに、政府軍が殺していたとしても、 アルジェリア政府は決して認めないだろう。 ただ、人質に危害が及ぶ可能性があるとわかっていて攻撃に出たのだから、 襲撃者たちとともに、アルジェリア政府軍が人質を殺したと言うことは できるはずだ。未必の故意である。 わからないのは、被害者を出した英米仏の権力者たちが、 アルジェリア政府の行動を支持していることだ。 人質の安全第一のはずの日本政府も、 支持こそ口にしていないが、非難もしていない。 政府にとって国民の命はそんなにも軽いものなのか? そんな政府がなぜ激しく非難されていないのか? 関係者に十人もの死者を出した日揮という会社の動きもわからない。 事件が進行している間も、アルジェリア国内のほかのプラントは、 普通に操業していたらしい。 死者が七人出たことが明らかになった二十二日になって、 初めて一時退避を始めたという。 撤退ではないのだ。 いざとなればお宅の社員など死んでもかまわないという態度を 実行に移したアルジェリア政府に対してなぜ何も言わないのか? 同じような事件がまた起きれば、社員を殺されるかもしれないのに? そもそも、産油国なのにアルジェリアはなぜ中東のように豊かになっていないのか? 地中海に埋まった管で、それこそ富をチュッと吸われているのではないか? 自分たちが貧しいのは、フランスをはじめとする欧米諸国、 その尻馬に乗っている日本などだと思う人々が多数いても不思議ではないが、 テレビはなぜそういうことを言わないのか? 襲撃者がしたことは確かに恐ろしいことだが、 彼らにテロリストのレッテルを貼って全面攻撃を宣言することのどこに大義があるのか? 旧植民地の富を管でチュッと吸っている国の権力者が言っていいことか? 誰が人を殺しているのか本当にわかっているのか?                           (二〇一三年一月三〇日)
* 犠牲になった渕田六郎さんは、フェイスブックのプロフィールに「燦々と降り注ぐ星空を目指し世界各地で仕事をしている。次はアフリカ大陸に位置するアルジェリアに行き、砂漠で星空を眺めることに期待を込めて!!」と書いていたという。また、お兄さんに「アルジェリアは怖いところだ。春には戻るからお酒を飲もう」とも言っていたという。

2013年1月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

まだそこまでは行ってないけど



小さいころ 歳が増えれば まわりの年上の人たちに 子ども扱いされなくなると 思っていたけど 歳が増えすぎると まわりの年下の人たちに 子ども扱いされるんだなあ

2013年3月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

一日



今日も朝になったら目が覚めた。 天気以外は昨日と変わらないような気がする。 テレビがヤスクニに参拝した百数十人の国会議員、 というニュースをしゃべっていて、 回廊を歩く行列の先頭の数人が映し出された。 歩いてくる顔顔顔を見て、将来が改めて不安になったが、 画面が切り替わると、それも忘れてしまった。 ここ数週間の習慣になっているカメラを持って家を出た。 新しく撮りたくなるものなどないだろうと毎日思うのだが、 歩いていると何かしら予想外のものを見つけたような気がして、 わずかな時間のうちに何枚も写真を撮っている。 (フィルムがデジタルになって、  何枚撮ってもコストが気にならなくなったのは、  昔と比べてよくなった。  それをつい進歩という言葉で表しそうになる) 今日はツツジの花のところでじっとしていたアゲハ蝶を撮った。 家を出たときには、確かにそんなものが見つかるとは予想もしていなかった。 蝶がいても、カメラを持っていなかったら見つけていなかっただろう。 仕事場に着いたら一人で仕事をする。 仕事が今日の大半であり、日々の大半だ。 十五年前はこんなに仕事をしなくても済んだ。 それでも、その頃の方が余裕はあった。 努力すれば右肩上がりによくなるのが当然だと思っていた。 そうでもないことがあるとは微塵も思っていなかった。 予想していなかったことでも起きてしまえばそれが必然であり、 それ以外の事実はない。 そう言えば十五年前にも写真に夢中になって、 毎日のようにあちこちに歩いていって写すものを探していたなあ。 今はあんなにふらふら歩いているわけにはいかない。 暗くなったら家に帰って食事をするが、食べてからまた仕事をする。 眠くなって仕事ができなくなったところで寝る。 明日が来ることが前提になっている。

2013年4月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

大変な日に



特に内容は秘すが、 その日は大変な話し合いをしなければならなかった。 大変だということは予想できていたが、 どのくらい大変かまではわかっていなかった。 実際に話し合いに入ってみると、 相手は思いのほか強い姿勢で臨んできたが、 こちらとしても生活を守らなければならないので、 一歩も引くわけにはいかなかった。 しかし、一歩も引けない事情があることは 相手も同じだということがわかってきた。 相手にとっても死活問題なのだ。 相手の要求を丸呑みするという形で それを解決することだけは 何としても避けなければならなかったが、 ほかの形で相手の問題を解決することは できそうだった。 いわゆる落とし所が見つかったというわけだ。 そこからあとは、 見つけたところに向かってまっすぐ進んでいったので、 双方ともほぼ満足して話し合いを終えた。 火種が完全に消えたわけではないが、 その日にカタストロフィに陥ることは避けられた。 よかった。 時間としてはそれほど長くはなかったはずだが、 身体の芯から疲れた。 しかし、まずまずの結果が得られたので、 その疲れには心地よさも含まれていた。 帰路に向かう前にトイレに行った。 手を洗ってポケットからハンカチを 取り出したつもりだったが、 出てきたのは靴下だった。 普段ならそんなことはないのに、 その日に限って、 靴下だった。

2013年6月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ちょっとした違い



ベッドから天井を見上げていたら、 天井が左右に動き出した。 えっ? と思って見直すと、 当たり前にじっとしていた。 見るときの気持ちの具合の ちょっとした違いらしい。 そういえば二日前、 別の部屋にいたときも、 同じようなことがあった。 そのときは壁で、 幾何学模様の壁紙が 貼ってあった。 ベッドから見ると、 その壁は波打っているようだった。 えっ? と思って見直すと、 当たり前にじっとしていた。 その壁は波打ちやすく、 骨をつかんだら、 波打たせたり、 止めたりを 自在に操れるようになった。 この天井はちょっと違うらしい。 もうどうしても動かない。 止まらなくなるよりは、 いいかもしれないけど。

2013年6月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

世代



ちょっとへまをして入り浸ってしまった病院では、 消化器内科という診療科目のせいか、 患者はほぼ全員中高年、 五十代の私でも、もっとも若い方だ。 医師と看護師はみな若くて、 私から見て子の世代、 一部の入院患者からすると孫の世代かもしれない。 その子どものような孫のような人たちに、 管理されている。 患者に気を遣って、 優しい声をかけて、 少しでも明るくなるように、 しっかりと笑顔を作って。 ストレスが溜まるのは、 間違いなく彼らの方だよな。 体温や血圧を測ってもらったり、 問診のあとで腹を触診してもらったりするたびに、 彼らの若さを、 張りのある肌を、 まぶしく見上げてしまう。 三十年近く前に、 私が同じ病気で入院した頃には、 君たちはまだ小さな子どもだったか、 生まれてなかったか。 彼らはそれをデータとして難なく処理しているけど。 数日たつと、 私のような者でも、 調子がよくなってきているのを 身体のなかから感じる。 前に入院したときと同じようなペースだ。 自分が思っていたよりも、 生きる力というようなものが、 まだ残っているのかもしれない。 入院しているのに、 まだまだ若いという 気分になってくる。 自分には自分の姿が見えないからね。 次の入院が三十年後 ってことはたぶんないだろう。

2013年6月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

砂時計



なんかね、 心臓に小さな穴があいて、 砂時計ってやつ? 砂が真ん中に集まっていって、 さらさら、 さらさら、 すこーしずつ落ちていく、 そんな気分がするわけよ。 突然のことさ。 不安になる原因てのは、 そりゃあいくらもあるけどさ、 そんなのはいつもあるわけ。 昨日今日の話じゃない。 最近変わったことといえば、 ちょっと忙しくなくなって、 やりたかったことを、 すこーしやってる、 ってことかな。 そんなことやっていていいのかな、 ってことかね。 とりあえず忙しそうにしてみようかな。

2013年7月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

大きな錠剤



錠剤を呑み込もうとして水を飲んだら、 水だけなくなって錠剤が残ってしまう。 特に錠剤が大きいときにはありがちなことだけど、 今も口に錠剤が残って、 そうしたら、 去年死んだ犬のおじゃぐを思い出した。 毎年春から秋にかけて、 おじゃぐもフィラリアの予防薬を呑まなければならなかったけど、 自分では呑めないから、 私がおじゃぐの口を開けて、 大きな錠剤を入れ、 指でのどの奥の方に押し込んでいた。 ごっくんとのどが動いて、 口のまわりを舌でぺろりとなめたら成功だけど、 器用に舌を使って、 えっさえっさと前の方に押し出して、 ぺっと吐き出すことがよくあった。 たしかにクスリなんか呑みたくないよ、 という顔をしていた。 口をこじ開けられるのだから、 無理もない。 こっちも指をかじり取られちゃいけないので、 (おじゃぐはそんな乱暴なことはしなかったけど)、 ちょっと気持ちを集中させて、 反対の手でおじゃぐのあごの奥をしっかりつかんで呑ませていた。 今、口の奥に残った錠剤が、 ちょっと融けかかっているのを感じたとき、 おじゃぐに薬を呑ませて、 おじゃぐのつばでべとべとになった指を思い出した。 毎年何度か呑ませるのを忘れていたけど、 死ぬまでフィラリアにかからなくてよかった。

2013年7月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

語尾の研究



憲法を改正するであるよ。 天皇様には元首になっていただくであるよ。 日本を主権国家にふさわしい国にするであるよ。 国防軍を持つということを明記するであるよ。 軍隊である以上、命令はきっぱり守らせるであるよ。 守らない人間は死刑にだってできるようにするであるよ。 権利ばかりを主張したりせず、 義務を果たす国民になってもらうであるよ。 政府がやろうとしていることにケチを付ける ような言論の自由は規制するであるよ。 食えなくなったからって国になんとかしてもらおう、 などと考える国民はいらないであるよ。 政府の行為のために戦争が起きないようにする、 という部分は取り除くであるよ。 こういう風に変えやすくするために、 とりあえず改正のところから手を付けるであるよ。

2013年7月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

よくわからない寓意



穴はたくさん開いていて、 落ちるのはとても簡単なことだ。 ひとつの穴と目が合うと、 吸い込まれるように落ちていく。 落ちたらどうなるのかはわからないが、 落ちたくなければ、 穴を見ないことだ。 見なければ不思議と、 足を突っ込まない。 そのようにして、 穴に落ちないことを 最優先課題として、 今日までやってきたわけだ。 おめでとう、 よくがんばったね。 明日からは別の人生が、 待っているよ。 たぶん。

2013年8月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

四方八方から



四方八方から むりやりに押さえつけて、 なんとか自分という 一つのものを 維持している んだなあということを 感じるのは、 その一つのものが ばらけそうなときだ。 意外とばらけないけどね。

2013年8月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

検査



あしたね、 検査なんですよ。 今日のうちから、 検査用の食事をして、 そういうときに限って、 それ以外のものを 間違えて 食べそうになるんだな。 食べてみたいんだもの。 あしたは朝から何も食べず、 ひたすら下剤をがぶがぶ飲んで、 腹を空っぽにしなきゃならない。 検査自体がいやだなあと 思っていて、 検査の結果、 まずい病気ですよ、 と言われたら困るなあと 思っていないところが、 浅はかだね。 痔だと言われたらどうしよう。

2013年8月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

検査2



検査? ああ、終わりましたよ。 楽勝、楽勝。 ちゃあんと前日から意識して、 出すもの出していましたからね。 ニフレックを飲む頃には、 ほとんど液体化していて、 飲み終わったら、 もういつでもおいでって感じで。 と言っても、 病院のことだから、 ちょっと待たされましたけどね。 結果を気にしていないところが 浅はかだと言われましたけど、 結果も問題なし。 小さいポリープが見つかりましたけど、 切るほどのことでもないので、 来年また見てみましょうってことで。 驚いたのは、 やっぱり検査自体の方ですよ。 ニフレックってやつ、 二リットルの水で、 何か粉めいたものを溶かして、 冷蔵庫に入れておいて、 当日の朝に飲むんですが、 吐き気がしたり、 心臓がどきどきしたりしたら、 飲むのをやめて病院に連絡しろ、 って書いてあるんです。 実際、病院に連絡するほどじゃなかったけど、 仕事していたら、 ちょっとまずいなあって感じがしたんですよね。 結局病院に行くまで、 便所のそばでゴロゴロしていました。 それから、内視鏡を入れる前に、 鎮静剤を打つんですけど、 検査が終わってから、 どんどん身体がだるーくなってね、 不気味な感じがしました。 お腹もいつまでも調子が戻らなくてね。 その日はずっとゴロゴロしていました。 まあ、それだけのことですよ。

2013年8月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ニッポンのイメージ



24時間テレビを ちらっと見たら、 桝太一くんが田舎に出かけて、 ばったり出会った人に、 「ニッポンのイメージは?」 とたずねていた。 「電車で老人が立っていたら、 座っている人が譲る」 と答えたのは小学生だったな。 「え、君は譲っているの?」 「電車あまり乗らないから」 あとは忘れちゃったけど、 大体いい感じのことばかり 答えてたよ。 そういう答えだけ放送するように、 編集してたのかもね。 一人ひとりは悪い人じゃないと思うよ。 田舎はいいなあとさえ思った。 でも、背筋がぞっとしたな。 あの日の前でも、 気持ち悪いと思っただろうけど、 あの日を経験してからは、 そんなん悪い冗談だよ。 目をつぶったまま歩けるほど、 俺たちゃ器用じゃないんだよ。

2013年8月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

寝違え



夜中にパチンと目が覚めた。 首が痛かった。 ひどく寝違えてしまったらしい。 寝返りを打ったときに、 あまりにも痛かったので、 いてえなあ、 と口に出して言って、 隣に人が寝ていることを思い出した。 お互い様だからまあいいか。 それにしてもいやだなあ。 寝違えは何日も尾を引くからなあ。 すぐには眠りに戻れなくて、 何度も寝返りを打った。 最初ほど痛くなくなってきた。 そのうちに眠っていた。 気がついたら朝だった。 首は全然痛くなかった。 痛みはかけらほども、 残ってなかった。 ひょっとして夢を見たのか? とても現実感のある痛みだったけど。

2013年9月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

乳母車ランナー



大きなお世話だけどさ、 面白いものがいっぱいあるのに、 走る人は何も目に入らないかのように 走っていくんだよね。 あなたがドスンドスンと走ってきたおかげで、 トンボに逃げられたりして、 ちょっと迷惑なんだけど。 まあこちらも道の真ん中で、 じっとしていたりして、 迷惑をかけているのかもね。 びっくりしたのは、 乳母車を押しながら、 普通の速度で走っている女の人がいたこと。 途中で引き返してきたらしく、 追い抜かれたあとで、 すれ違ったよ。 あの乳母車、 スポーツ仕様の特別なものなのかな。 あのお母さんにとっては、 走ることがとても大事なんだろうね。 写真に撮るような 不躾なことはしませんでしたよ。

2013年9月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

詩の時代



さあこれからは詩の時代が来るぞ。 物言えば唇寒し秋の風だ。 原発汚染水ダダ漏れとか、 麻生が好きなナチの真似とか、 国際的大嘘つきの安倍晋三とか、 直接名指しすると、 手が後ろに回るようになっちゃいそうだからね。 レトリックを駆使して、 わからないように、 でもわかるように ビミョーな感じで、 物言わねばならないわけよ。 ほうら、 詩人ってやつが、 いつもやっていることだろう? でも、 全然わからないことを言われてもね、 ちょっと困りますけどね。

2013年9月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩



詩論を書いてみたいと思っていたんですけどね、 なんか書けないんですよ。 言いたいことはあるんです、山ほど。 実際、雑誌tabの新年会で、 飲みながらちょっと話したこともあります。 だけどね、書こうとすると、 まじめに裏を取らないといけないじゃないですか。 何しろ論でございますからね。 でも、そんなにいろいろと調べている時間ないしね、 調べているうちに時間がたって忘れちゃうしね、 まあ、そこで止まるんですよ。 今、この瞬間にも止まりそうになっているんですから。 新年会でもね、書けないって話はしたんですよ。 そうしたら、ちょっと離れていたところから 倉田良成さんが大きい声でね、 「ナガオ、それを詩で書け」 と叫んだんですよ。 そのときは、 「えー、そんなことできませんよ」 と言ったんですけど、 その後もやっぱり書けないんですよ。 で、どうしたものかなあと思ったときに、 倉田さんの一声を思い出して、 じゃあ、そうしてみようと。 詩と言っても、散文じゃないってだけですけどね。 で、詩で書けば、裏を取る必要はないのかって? さあね。

2013年9月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

祖先



人は眠ると 祖先の姿に つい戻ってしまう エラの張った亀 うるうるうるとうなる犬 つぶった目をこれでもかと吊り上げる狐 上に向けた鼻の穴を 開いたり閉じたりしている豚 くちばしを尖らせた鳥 歯を剥きだした猿 顔も体も丸くなってしまう猫 よくしたもので 犬と鳥から 猿が生まれたりする 目を覚ますと 人間でございという顔をして どこかへ行ってしまう

2013年12月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

身体



人の身体っておもしろい さわるとあたたかくて 平らじゃなくて やわらかくて ぷよぷよしている それが自分の身体だと 触っているのと 触られているのと 両方を感じる そのうち 硬く冷たくなって 何も感じなくなるんだけど

2013年12月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

秘密



あおあおとしていた葉が、 真っ赤な血の色に染まり、 一枚また一枚と無念そうに散っていく。 葉が落ちて裸になった木々は、 もう枯れてしまったかのようだ。 しかし、よく見てごらん、 春を待つ芽がびっしりとついているよ。 ってな具合でこれからはいきましょうかね。 芽がついているのは秘密なの? 春が来ればみんなわかるよ。

2013年12月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

近所の道



二十年住んでいても 近所に通ったことのない道がある。 ここはそういう道。 寿司屋があるのも知らなかった。 次に通るのはいつだろう。 もう二度と通らないかもしれないな。

2013年12月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

フランス山



夢に入りかけていた。 昼間歩いたフランス山というところで、 すごい上り坂なんだけど、 全速力で突っ走っていて、 年齢的にそんなことはもう辛いはずなんだけど、 脚気の検査のときのように、 足がぴくんと動いて、 布団がちょっとずれた。 ああ、そうだったのかと思って、 また寝直したよ。

2013年12月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

確かに



確かに、 あれより前から、 反原発だったよ。 原発はやばいものだって、 教えてくれた友だちがいたからね。 でも、どこがどうやばいのかは、 頭に入らなかった。 辛うじて、 放射線と放射能の違いだけは、 覚えたけどね。 それでも、 チェルノブイリがまだ生々しかった頃に、 反原発デモに行ったりしたよ。 インターネットならぬパソコン通信で 知り合った仲間といっしょに。 なんだったんだろうね、 あの頃のおれって。 事故が本当に起きたときには、 後悔したよ、 結局なんにもわかんないんだから。 あわてて本を買い集めて、 ネットで情報を集めて。 そうしたら、 あんなに頭に入らなかったことが、 すっと入ったんだよね。 我ながら驚いた。 と言っても、 知識はまだポンコツだけどさ。 まあ、そういうわけなので、 おれには前科があるんだよ。 間違っちゃいけないことを、 間違ったんだ。 だから、 自分は当然正義の側にいるんだってふりは、 しちゃいけないのさ。 忘れがちだけど。

2013年12月





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ほねつぎ



小さい頃は、 こぎつねとほねつぎが ごっちゃだったなあ。 こぎつねこんこん、やまのなかあ… を ほねつぎこんこん、やまのなかあ… って歌ってた。 こぎつねはいなかったけど、 ほねつぎの看板はあったのさ。 ほねつぎだからって、 ほんほんとは歌わなかった。 だって、ほんほんじゃさえないだろ。 なんでそんなことを言い出したかって? たった今、 ほねつぎこんこん、やまのなかあ… って歌ったからだよ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

都知事選の途中で



イノセが徳洲会マネーの件で 都知事の椅子から逃げ出し、 こいつぁチャンスだと思ったよ。 イノセを追い詰めた自民党は、 次のタマがないのに、 やっつけちゃったようだし、 去年も出たウツノミヤさんが、 出馬声明を出して、 あとはみんなで応援するだけだと思ったよ。 そしたら、ホソカワさんも脱原発だって 出てきちゃった。 そうなると、 ウツノミヤさんがいいって人も、 ホソカワさんがいいって人も出てくるよね。 ギリギリまで決めないって人も出てきたよ。 おれもちょっとムキになって、 ネットでああだこうだと言っちゃったけどさ、 このまま行けば脱原発票が割れるのは間違いない。 そりゃ困ったことさ。 でも、ネットを見ていると、 予想外な人が予想外な行動を取るのが見られて、 面白いといえば面白いもんだね。 あの人とこの人の違いが こんなにくっきり見えたことは、 今までなかったもんな。 人はそれぞれまちまちバラバラ、 簡単に割り切れないってのは、 いいことなんじゃないの? でもホントはさ、 選挙がギャンブルになっちゃう 今のやり方がまずいだろ。 誰も過半数を取れなければ、 上位2人で決選投票、 これが正解だと思うよ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

クニ



父の両親は 香川の島の出身と福井の山奥の出身で 横浜で仕事をしていたらしい。 母の両親は 都下八王子の出身と新潟の南魚沼の出身で 兵庫の西宮で店を開いていたらしい。 らしいというのは、 私が生まれた頃にはもう母方の祖母しかいなかったからで、 今のは全部親からの又聞きだからだ。 正確でしょ? 二人の祖父はそれぞれちょっと成功したが、 その成功は長続きしなかったらしい。 つまり、二度追われたのだ。 父はほぼ標準語でしゃべり、 横浜の思い出話をした。 母は関西弁の混ざった標準語でしゃべり、 西宮の思い出話をした。 私はその両親から千葉の柏で生まれた。 私はほぼ標準語でしゃべり、 千葉に方言があるのかどうか、 よく知らない。 今はどうしたものか横浜にいる。 親子といっても、 異国人のようなものだな。 祖父と祖母たちは、 同じ土地の親から生まれたようだけど。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

アクシデント



いつもの帰り道を いつものように歩いていた、 ただそれだけだったんだけど、 いつもと違って何やら足がもつれたんだ。 転ばないで何とかなると思っていたし、 今までだったら何とかなっていたはずだけど、 気がついたら肩から落ちていたのさ。 何たる不覚。 何たるへま。 そして今までにない痛み。 痛いのは肩なんだけど、 立ち上がれなくてさ。 歩道に座り込んじゃったよ。 こりゃだめだと思って、 奥さんに電話して、 車で迎えに来てもらった。 それから病院。 とっくに夜だったから、 救急しか開いていない。 おまけに何やら食中毒かなんか あったらしくて、 やたらと繁盛してる。 おまわりさんまでいてさ。 転んで肩が痛いなんて間抜けなやつ、 なんでうちに来ちゃったんだって感じ。 普通なら レントゲンはすぐにお声がかかるはずなんだけど、 そのレントゲンがめちゃくちゃ混んでて、 病院行ってから三時間待ち。 肩の人はゆっくり待たせていいよと、 若いお医者さんに言われちゃったよ。 でやっと撮ってもらったら、 鎖骨が見事にぽっきんこ。 肋骨も一本逝っていた。 ああ、病院に行っても、 文句のない状態だったんだなと、 ちょっとほっとしたよ。 でも、鎖骨が折れたくらいじゃ 入院しないらしいよ。 何やら鎖骨のところをとめる バンドみたいなのをしてもらって (買ったんですよ、もちろん)、 明日整形外科に改めて来てねと言われて、 今帰ってきたとこ。 参ったな。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

分水嶺



あれ以来、 私は「歩いているだけで骨折する危険のある人」 になってしまったわけです。 今はまだ 歩くだけで肩が痛むので、 ふらふら出歩きたいとは思いませんが、 もうあれ以前のように、 何も考えずに 外に行きたいから行く、 というわけにはいきません。 最低限、怪我をしないように 注意をしなければなりません。 まして、怪我が治るまでは、 転んだときに身体を守れる手が 一本しかないのです。 面倒なことになったものです。 あれ以来、 生きる条件が変わってしまったのです。 一個人でさえそうなんですから、 壊れるはずがないとされていた 「あれ」 あそこのは使わないことがようやく決まりましたけど、 あそこのものではないからと言って、 「あれ」 をもう一度動かすなんて、 普通は考えられないと思うんですけどね。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

分水嶺



あれ以来、 「歩いているだけで骨折する危険のある人」 になっちゃったわけよ。 今はまだ 歩くだけで肩がめちゃくちゃ痛いから、 ふらふら出歩きたいとは思わないけどさ、 もうあれ以前のように、 何も考えずに 外に行きたいから行く、 というわけにはいかないんだよね。 最低限、怪我をしないように 注意をしないといけないわけよ。 それにさ、 怪我が治るまでは、 転んだときに身体を守れる手が 一本しかないんだよね。 面倒なことになったもんだなあ。 大げさに言うとさ、 あれ以来、 生きる条件が変わっちゃったわけ。 でさ、 こんなちっぽけな個人でもそうなんだから 壊れるはずがないとされていた 「あれ」 あそこのは使わないことがようやく決まったけど、 あそこのものではないからと言って、 「あれ」 をもう一度動かすなんて、 普通はありえねえだろ。 いい加減にしろよ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

刺青のような



左腕の肩から肘にかけて、 内側の部分だけど、 大きく内出血のあとがある。 まるで江戸時代の罪人が 腕に入れられた刺青さ。 気持ちわるいから、 他人様には見せないけど、 記念に写真を撮っておいた。 言わなくてもいいことほど、 言いたくなるんだなあ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

2週間後



2週間ぶりに外をかなり歩いた。 「普通に歩いているだけで、 転んで骨を折る人」 になっちゃってから初めてさ。 ちゃんと足を上げるように、 意識して歩いたよ。 でもずっと意識できていたわけじゃないな。 階段を上るときには特に緊張したよ。 次の段しか見なかった。 見えなかった。 でも、無事に上りきってみると、 上れて当たり前だよなあと思った。 何かが起きるときは突然だよ。 予想していないし、 起きても現実感がない。 でも、 その前とそのあとでは、 何かが決定的に違う。 転んだところも通ったよ。 転ぶ前のことを思い出した。 転んだあとのことも思い出した。 マンホールがあるのに気付いた。 そこでけつまずいたのかな。 今日は無事通過したよ。 それだけ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

落ちてくる



空からものが落ちてくる え、何が? 空から水が落ちてくる それなら雨と言いなさい いやいや雨じゃないんだよ 英語でwaterfallと言うじゃないか どれくらいの水だと思ったの? 空から人が落ちてくる ビルとか塔とか 高いところを作らなければ 落ちてこれないのにね ほかの方法じゃなくて なぜその方法を選んだんだろう? 一度は高いところまで行きたかった? 空から爆弾が落ちてくる 今このあたりには落ちてこないけど 昔のこのあたりや 今のガザのあたりには落ちてくる 誰が爆弾を作って 誰が爆弾を買ったんだ? 祖国防衛、自衛権 もっともらしく言い繕っても 殺されるのは女と子供




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

うまいぶどう



子どもの頃、 大人たちにとって戦争は近い記憶だった。 何かのときに父が疎開していた頃の思い出話をして、 岡山にはグローコールマンというぶどうがあって、 あんなにうまいぶどうはほかに食べたことがないな、 と言った。 確かにそう言ったはずなんだけどな。 千葉の店では、 ぶどうと言えばデラウェア、巨峰、マスカット、 そういったものしかなくて、 グローコールマンは見たことがなかった。 京橋の千疋屋に行けばあるよ、すごく高いんだ、 と父は言っていた。 疎開先では千疋屋と直に取引をしていたという。 それからかれこれ四十年あまり、 横浜のスーパーでグローコールマンというものを見かけた。 話を聞いてから初めて見つけたのだ。 安売りで有名な店だけど、 ほかのぶどうと比べても、 特に高いものではなかった。 買って食べてみたけど、 それほどうまいものでもなかった。 千葉の父に会いに行ったときにその話をすると、 父はにやっと笑って、 そうだろう、うまくなかっただろう、 と言った。 確かに認知症が出て、 計算が怪しげだったり、 わけがわからないことを言ったり、 まあそういう状態だったけど、 岡山もグローコールマンも覚えていたんだから、 そこはしっかりわかっていたと思うんだけどな。 とびきりうまいグローコールマンは、 どこに消えたんだろう?




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

第47回衆議院議員選挙



行ってきました投票へ。 投票場は小学校、改築中の体育館。 曲がった道をうねうねと 矢印通りに歩いていって、 これじゃ途中で帰る人も いるんじゃないかと思ったけど、 投票所のちゃんとした看板を通りすぎて、 体育館の建物に入ったら、 投票待ちの行列ができていて驚いたよ。 こんな風景初めてだ。 投票率が上がればマシな結果になるんじゃないか、 浅はかにもちょっと期待しちゃったよ。 後ろに並んだおばさんが、 「あらこんなの初めて」と 口に出して言ったので、 「本当にそうですねえ」と 声をかけてみた。 こっちも十分おじさんだけど、 おばさんはもっと上。 地元の人らしい。 見た目でなんとなくわかるけど、 昔からここにいるんだよということを 話の端々に混ぜ込んでくるので間違いない。 「こんなに早く来たのは初めてなんで、 それだから混んでいるのかなと思ったんですけど」 「いやいや、あたしゃいつもこの時間だけど、 こんなの初めてよ。 入口で手間取っているのかしらねえ」 しかし、見えてきた出口からなかを覗くと、 記入台は全部人で埋まっている。 「いや、なかもあれだけ人がいるんだから、 入口の問題じゃないでしょう」 「そうよねえ、選挙の人たちだって ちゃんと訓練しているんだもんね。 何も知らない人を集めてやっているわけじゃないもんね」 「そうですよね、大切なことですもんね」 そのうち、行列の前に並んでいたおじさんも入ってきた。 この人もこちらよりかなり年上、 見かけも話の内容も地元の人らしい。 「俺もこんなに混んでるのは初めて見た」 「どうしたんでしょうねえ」 「選挙の人たちだってちゃんと訓練しているのにねえ」 ここでようやく入口に到着。 おじさんがなかを見て言った。 「ああ、受付が一人しかいないんだよ。 昔は町会ごとに受付がいたからな」 いや、受付がどんどん人を流したら記入台の後ろに行列ができちゃうでしょ。 それじゃあ投票の秘密って観点から問題があるんじゃない? そう思ったけど口には出さず、 それぞれ受け付けてもらって投票用紙をもらい、 ばらけて記入台に行った。 小選挙区は△△、 比例区は○○、 国民審査は×××、 持参したボールペンできっちり書いた。 おじさん、おばさんたちは、 たぶん比例も小選挙区も××って書いたんだろうなあ。 ××はもう農業を守る気なんてありませんよ。 大企業が儲かって政治献金してくれればそれで御の字。 我々一般庶民は食い物にする対象でしかないんですから。 おまけにここで大勝させたら憲法改正ですよ。 徴兵制が復活して、お孫さんたちが戦争に送られるかもしれないんですよ。 そう思っても、口には出せない。 言ったら選挙違反になっちゃうんだっけ? ならなくても言わないだろうな。 それにしても、地元の人だったら農協で選挙の話もしてたんじゃないのか? 農協はもうTPPについては諦めたのか? そもそも××は農協を解体しようとしていたんじゃなかったっけ? あれこれ考えてもわからない。 おじさん、おばさんが××と書いたかどうかもわからない。 投票が終わったら振り返らずにどんどん出てきた。 おじさん、おばさんももうどこにもいない。 と思ったらおじさんは選挙の道案内の人をつかまえて、 受付が少ないから増やした方がいいと言っていた。 だから、あそこで増やしたら記入台に行列ができちゃうでしょ。 思っただけで言わなかった。 日本海側は大雪だと聞いていたけど、関東は晴れ。 メジロが柿をつついていた。 寒いけど陽は明るかった。 まるで何ごとも起きていないかのようだった。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

仕事を抜けだして



渋谷に映画を見に行った。 桜丘には映画館はなかった。 前回は二十年以上前だったからな。 ゆきゆきて、神軍。だっけ。 スマホで調べたら円山町に移転していた。 ナビの地図は不正確でよくわからなかった。 ラブホを一軒一軒覗き込んでしまった。 結局5分遅れた。 ひょっとすると、 とても大切なシーンを見逃したかもしれないな。 映画に映っているところには二回くらい行ったことがある。 三十年ちょっと前だな。 黒い帽子を被って、 集会に出て、 普段よりもちょっと威勢のいいデモをやった。 反対同盟が二つに分裂した直後だ。 行ったのは、より戦闘的な方だった。 集会ではもうひとつの方を非難する発言があった。 全部そうだったかもしれないな。 昨日今日の新入りが、 ここに住んでいる人のことを非難する集会にいていいのかなと ちょっとは思ったのかな。 ちゃんと覚えているのは、 集会の会場になっていた広場の土のにおいだけだ。 生まれ育った柏の土と同じだった。 同じ千葉県だから? その後も、 東京や神奈川で同じにおいに会ったことはないな。 映画に出てきた人たちの半分くらいは、 名前に記憶があった。 と言っても会ったことはないし、 二つに割れたどっちかもよくわからない。 (映画のなかで話されていることから考えると、 自分が行った方ではない方の人が多そうだけど) 私がそこに行ったときに知らなかったことが 語られていた。 罪作りだよな。 二回行っただけでもう行ってないんだから。 うっすら名前を覚えているだけで、 何も知らないままだったんだから。 その後、 スクリーンに映っている あのうるさい飛行機のなかにいたこともあった。 こんなにうるさいことも知らなかったのか。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

どっち



目を閉じて 口を開けて おやすみなさい 外から見えるけど 中から見えない現実 中から見えるけど 外から見えない夢 叩き壊してしまえ とささやく悪魔* 壊したあとには どうなるの? 目を開けて 口を閉じて おはようさん 夜と朝 どっちが先に来るの? *一九二七年のドイツ映画『メトロポリス』では、悪魔は実在の人間そっくりに作られたロボットだった。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

八重



道端のドクダミにカメラを向けていたら、 反対側から声をかけられた。 《うわっ、怒られちゃうのかな。  勝手に撮らないでって》 でも、そういうことではなくて、 「珍しいの? 珍しいの?」 こっちもいい加減おじさんだけど、 こちらが子どもだったときに すでにおばさんだったようなおばさんだ。 「ええ、八重のドクダミは珍しいですよね。  いつも探しているんですけど、  このあたりでは、ここでしか見ないんですよ」 「そうでしょう、珍しいのよ。  一本だけもらってきて植えたんだけどね、  なんだか増えちゃって。  でも珍しいから切らないでいるのよ」 「本当に珍しいですよね。  このあたりでもドクダミはいっぱい咲いてますけど、  一重のやつばっかりで、  八重はここでしか見ないんですよ」 「そうでしょう、珍しいのよ。  一本だけもらってきて植えたんだけどね、  なんだか増えちゃって。  でも珍しいから切らないでいるのよ」 同じことをきっかり二度ずつ言ったところで、 「どうもありがとうございました」 その場を離れた。 初めて会って、 ほかに話すことなんかないもんな。 《そうか、勝手に生えてきたわけじゃないんだ。  だからよそでは見つからないのかな?》 などと考えた。 おばさんも晩ごはんのときにきっとおじさんに言うだろう。 「あんたはいつもそんなもん刈っちまえって言ってるけど、  今日は珍しいですね、っつって、  写真まで撮ってった人がいるのよ」 来年も八重のドクダミを楽しめるはずだ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

人人戯画



鳥獣戯画展を見に東博へ。 門のところに看板を持っている人。 数字がふたつ見える。 四〇? 一五〇? なぜふたつある? 四〇の方は平成館に入るまでの時間らしい。 げ。 一五〇はなんだ? いやあな予感がするぞ。 よくわからないままに四〇の行列に並ぶ。 ちょっと太ったお兄さんが説明をしている。 なかに入ってからも行列がある? それが一五〇ってこと? 行列する前に見所があるからそっちへ行け? ははあん、 なかの行列が長くなりすぎないように誘導してるな。 行列していない方を見ているうちにきっと行列が長くなるぞ。 入ったらすぐ行列だ。 というわけで、 入ってエスカレーターを上ると、 反対側の いつもはお土産売場になっているところが 行列スペースになっている。 最後尾の看板を持った人を目ざす。 一五〇分と書いてある。 ただでもらえるパンフレットに クロスワードパズルが載っているのはそのためか。 そこでパズルをやって時間をつぶす。 こんな言葉聞いたことがない、 というものがいくつも出てくる。 これであっているのかね? しばらくやっていると飽きてくる。 最後尾の看板を見ると、一六〇分になっている。 並んだときと比べて明らかに行列のしっぽが延びている。 やった、作戦成功。 クロスワードパズルに戻る。 縦は聞いたことがない単語だけど、 横は間違いないからこれでいいはずだ。 そうこうするうちに展示室に入ろうとしている。 最後尾の看板は一七〇分。 しめしめ、二〇分も得したぞ。 それはいいんだけど、 どう考えても一五〇分待ったような気はしない。 どういうことなんだろう? という疑問の答えはすぐにわかった。 展示室のなかでもまだ行列していたのだ。 この行列が何の行列かということも、 だんだん理解してきた。 来る前から、 この展覧会で展示されるのが鳥獣戯画だけじゃないってことは、 まあ知っていた。 鳥獣戯画だけじゃ、 ちょっと入場料が高いぞ、 ってことになるだろう。 だから、館内で行列をしてまで見るのが鳥獣戯画で、 行列しなくても見られるのがその他ってことなんだろう。 とまあ漠然と思っていた。 でも、行列の案内の人がちょっとよくわからないことを言っていた。 「はい、こちらは鳥獣戯画、コーカンのみです」 このコーカンてのは何なんだろう? クロスワードといっしょにもらってきた出品目録のパンフを見ると、 鳥獣戯画ってのは甲乙丙丁の四巻になっているらしい。 コーカンてのは甲の巻ってことで、 みんなが知っているウサギとカエルの相撲なんかの絵は、 全部甲巻に載っているようだ。 へー、そうだったのか、知らなかったなあ。 それくらいの理解で展示室のなかに入った。 さっきも言ったようにまだ行列だ。 いくつか分かれているうちの 中央右側の部屋に入っていく。 暗いのでもうクロスワードはできない。 と言うか、もうやる気がしない。 行列はディズニーランドのような行列で、 こっちの壁からあっちの壁に行くと、 そこで折り返して、 あっちの壁からこっちの壁に戻ってくる。 これを何度も繰り返す。 退屈しないように、 壁に説明が書いてあったり、 これから見る絵の複製が壁紙になっていたり、 ディスプレイがあってそこで込み入った説明をしてくれたり するようになっている。 展示が途中で入れ替わることは来る前から知っていたけど、 具体的に今何が見られて何が見られないかは この壁の説明でわかるようになっている。 甲乙丙丁の特徴もわかった。 甲はさっきも言ったようにみんなのお楽しみ。 乙にはキリンビールのラベルのような麒麟の絵がある。 丙や丁には人間が描かれている部分がある。 ええっ、それじゃあ鳥獣戯画じゃないじゃん。 それとも人間も獣のうちってこと? でも、昔はそんな考え方しなかっただろう。 それに、例のウサギとカエルとサルの甲巻でも、 鳥なんてほとんどいないじゃん。 本当は獣獣戯画だよ。 でも、カエルは虫へんだから獣じゃないか。 虫獣戯画だな。 などと考えているだけではとても行列は終わらないのだけど、 しばらくすると部屋の出口が見えてきた。 ここを出て隣の部屋に行ったら、 いよいよ鳥獣戯画甲巻だ。 でも、もう一五〇分も待ったっけ? まだそんなにたたないような気がするけど。 案の定まだ一五〇分もたっておらず、 部屋を出た行列は 隣の甲巻の部屋の壁に沿って続いている。 ああ、あっちの端まで行って、 戻ってこなければならないのか。 壁の反対側には展示物が並んでいて、 見物も並んでいる。 ガラガラというわけではないけど、 こちらよりは明らかに人口密度が低くて息がしやすそうだ。 おや、丁巻と書いてあるぞ。 本物の展示は人の陰になって見えないけど、 本物の上に見どころの拡大写真があって、 そっちはよく見える。 丁巻は甲巻とはずいぶんタッチが違うなあ。 そうこうするうちに壁の端までやってきた。 行列は戻ってこず、左に曲がる。 今の壁よりもずっと長い壁のあっちの端まで行って 戻ってくるようだ。 壁の反対側には、丁に続いて丙、乙の展示が続いている。 なるほど、いっぺんにがっかりしてやる気をなくさないように、 ちょっとずつポキン、ポキンと 気持ちを折るようにできてるんだ。 現に向こうまで行ってこっちに戻ってきている行列を見てみなよ。 みーんな俯いて死刑台に引っ立てられていく囚人みたいだぜ。 スマホを見て下向いているだけって人も多いけどさ。 などと考えているだけではとても行列は終わらないのだけど、 しばらくすると長い壁の往復も短い壁の往復も終わって、 甲巻が展示されている部屋にやっと入れた。 もう一五〇分待ったよな。 しかし、ここに最後のポキンが仕込まれていた。 甲巻の長さだけ往復してこないと 甲巻を見る列の後ろにつけないのだ。 待たされるのにはもう慣らされたので、 そんなのはへでもなかったけどね。 それに、この行列の復路では、 見ている人の後ろから絵巻自体を覗き込むことができた。 何しろ最後は横一列になって、 「後ろの方たちのためにも立ち止まらない観覧にご協力願います」 などと係の人に急かされて落ち着かなく見るんだけど、 それでもぴたっと止まるおばさんはかならずいるわけで、 特に後半では見物と見物の間に隙間が空きがちだったのだ。 だいたい、いつもなら一番前で見るために行列なんか作らず、 後ろからひょいと首を突っ込んだり、 隙間が空いていたらぐいぐいと入り込んだりして見物するわけだから、 最後の行列復路篇では、 絵の順番としては逆だけど、 いつものやり方で結構のぞき込んじゃった。 前半部分は混んでいたから見えなかったけどね。 で、いよいよ見物スタートのときがやってきた。 二十五メートルプール片道分くらい。 でも、忘れちゃいけないのが半分ずつ展示のこと。 今日は後半しか展示されていない。 展示の前半は、 ここにない前半部分の等寸大写真。 なんとここが一番混んでいたわけだ。 そして急かされちゃうので、 あまり落ち着いて見られないうちに、 後半はささっと目の前を通り過ぎていく。 鳥獣戯画甲巻との対面は二分、十メートルほどでおしまい。 どうせ図録を買って帰るからまあいいや。 だいたいマンガ見るのに原画を見なきゃなんて思うかよ。 ダイジェストでしか見たことのないものを 全体で見たかっただけなんだ。 ところが絵巻じゃなくて人ばっかり見ちゃって、 これじゃまったくニンニン戯画だぜ。 先に甲巻の大行列に並んじゃったから、 ほかの部分を見る気はだいぶ失せてたんだけど、 せっかく来たのだからと気持ちを奮い立たせて ひと通り見てみた。 例によって前で見るために並んでいる人たちには付き合わず、 後ろからひょいひょいと覗き込んでいった。 まあそれで満足できるよ。 じっくり見たからって何かわかるわけでもないしさ。 三〇分くらいで全部まわれた。 甲巻の何倍分のものを見たのかな。 乙丙丁で甲の三倍で、ほかにも色々あったから 八倍とか十倍とか? そういえば、 フェルメールの「真珠の耳飾の少女」が来たときには、 行列して前で見る人と 後ろから覗き込むので満足する人とで 二股に分かれるように誘導されたんだよな。 ここじゃなくて向かいの東京都美術館だったけど。 今度もああいうようにしてくれればよかったのに。 終わったときの館内行列は一五〇分。 あれ、元に戻っちゃったよ。 おまけに館外の行列はなくなってた。 がんばって午前中に行ったのに、 午後の方がましだったのかなあ。 いやいや、開館前から並ぶのが正解だよ。 来る前にはわかっていなかったことがわかったけどね、 もう来ないからこの知識は役に立たない。 ちなみに、おみやげコーナーのレジの行列もとんでもなかったので、 別枠だった図録以外は何も買わずに帰ってきちゃった。 独立採算制の独立行政法人とやらになって、 予算が絞り込まれちゃっているのに、 こんな客ばかりじゃ困るんじゃないかなあ。 余計な心配までしちゃったよ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

言文一致



言文一致体だとか口語体だとか言うけどさ、 誰かを相手に話してるときに、 「だ」とか「である」で言い切ったりする? たとえば、「今日は何曜日だっけ?」と訊いてさ、 「水曜日だ」って答えられたらびっくりするよね。 「水曜日である」だったらぶっとんじゃうよ。 「水曜日だよ」とか「水曜日じゃない?」とか ただ「水曜」とか、そんなもんでしょ。 「だ」で止められちゃうのはキツイよ。 壁にぶつかってぽーんと跳ね返されるような感じがしちゃう。 「そんなこと聞くんじゃねえよ、バカヤロウ」かなんかが ついてきてるような感じまでするよ。 普通ならさ、 相手の様子を見て、 機嫌を損ねないようにしゃべるものじゃん。 「水曜日だよ」ってさ、「よ」を付けてくれるだけで、 ちょっとほっとするんだよなあ。 逆に「水曜日だ」って、「よ」がないだけなのに えらく横柄な感じがするよ。 「だ」でもそうなんだからさ、 「である」なんて絶対使わないでしょ。 「である」を口で言うってことで ちょっとイメージできるのは演説かなあ。 でも、演説で「である」なんて使ってたのって、 自由民権運動とかそういう時代だよね。 今は政治家がしゃべるときでも、 「ですます」を使うと思うよ。 あの傲慢な総理大臣でもさ、 国会でマイクの前で話すときには、 「ございます」まで使ってるもんね。 そのくせ座っているところから、 「早く質問しろよ」とか汚い野次を飛ばしたりもするけどさ。 「である」はないよ。 「吾輩は独裁者である」なあんてね。 ありえない。 「である」については柳父章さんがこう書いてるよ。 《「である」という言い方は、 《実は、beingなど西欧語の翻訳の結果として、 《いわばつくられた日本語なのである。* 翻訳の結果だってさ。 つくられた日本語なのであるだって。 最初っから文章語ってことじゃんねえ。 柳父さんの文章も、 文章だから「である」てんこ盛りだよ。 そこへ行くと、「です」とか「ます」は 言い切ることがあるんだよね。 「今日は何曜日だっけ?」 「水曜日です」 こんなふうに「です」を付けて答えるってことは 対等な関係じゃないからだよね。 距離があるから言い切りの断定がびゅんっと飛んできても 手前でぽとんと落ちちゃうのかな? でも、「ある」とか「ない」とかは対等な相手に言うんだよなあ。 「なかなかうまいことを書けたぞって思ったときに限って  あんまりリツイしてもらえないもんなんだよねえ」 「あるある!」 「ねえねえ、右から二番目の子とかどう?」 「ないない!」 ふたつ続けてでも言っちゃうよ。 「ある」なんて「である」と一字ちがいなんだけどねえ。 どこが違うんだろう? 話がばらけてきちゃったけどさ、 文章に出てくるのに、 しゃべってるときに使わねえなあってのを あとひとつ、 逆説の接続助詞の「が」ってやつね。 「昨日は晴れだったが、今日は雨だねえ」 とは言わないでしょ、普通。 「昨日は晴れだったけれども、今日は雨だねえ」 とも言わないと思うんだよね。 「けれども」ってちょっと長ったらしいからさ、 そんなくどくど言ってらんねえよって感じだよ。 やっぱ、普通は 「昨日は晴れだったけど、今日は雨だねえ」 ってなところだよね。 別に最後は「だねえ」じゃなくていいんだけど。 でも文章で「けど」とか書いたら、 きっと呆れられるよね。 女子高生のLINEじゃないんだからって。 おっさんだってLINEじゃあ「けど」って使ってると思うけどなあ。 TwitterやFacebookでもね。 話がすっかりばらけちゃったけどさ、 言文一致体なんて言ったって、 文章の言葉は口でしゃべる言葉からは ずいぶんずれてるってところは 最低限間違いないと思うんだよね。 前はあまり意識もしなかったんだけどさ、 最近ようやくね、 そういうことって大事だなって 考えるようになったのよ。 って言うのもさ、 詩ってのはやっぱり声を必要とすると思うんだよね。 ってことは普通の言文一致体の散文ってやつよりも ちょっと本物の口語に近づけてみたらどうかな ってなことも思うわけ。 でもやり過ぎると、 ちょっとうぜえよって感じになっちゃうけどさ。 そう言えば、 ちっちゃい頃、 口でしゃべったそのまんまを書くやつは バカみたいに見えるからやめろって、 教えこまれたような気がするよ。 それで大人に褒めてもらえるように 一所懸命文章の書き方を覚えこんで、 気がついたら、 口語と文章語の区別もつかないくらいに なっちゃったんだねえ。 変なの。 *『翻訳語成立事情』岩波新書、1982年、114ページ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

詩とはなにか



わかりやすい話には 裏があると思うよ。 よりにもよって と思うようなことで すべてがぶち壊しになる。 それでも人の考えで やってることなんだから、 一喜一憂してないで、 あっちとこっちと 利害得失を よく比べてみれば、 だいたいわかるんじゃないかと 思うんだけどねえ。 過信しちゃいけないけどさ。
Facebookには、読んで関心を持ってくれた人が押す「いいね!」ボタンというものがある。「いいね!」をもらうことが自己目的化してはしょうがないのだが、何にもないと寂しいと思うのは避けがたいことだ。実は、この行分けを書く前に「利害得失の比較」ということを実践して、かなり長い文章を何度か書いたのだが、まったく「いいね!」が集まらず、少々がっかりしていた。そこで、もう藁をもつかむような思いでこの行分けをポストしたら、私としては驚くほどいいペースで「いいね!」が集まったのでびっくりしているところ。この落差は一体何なんだろう? もっともその文章で考えたことは外れだった。政府与党が考えることはわからん。





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

赤い蜘蛛



夜 はだかになって ベッドにもぐりこみ 大きく寝返りをうって うつぶせになったとき 真っ赤な蜘蛛が 毛むくじゃらの足を 大きく振りおろすのが見えた そうか、あれが前世か。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

夏の終わりに



曇っていていつになく涼しいけど、 神社の杜に入ると蝉がうるさく鳴いている。 蝉が鳴き始めてもう二か月くらいになるだろうか。 最初の頃に鳴いていた蝉はもういないんだろうな。 蝉を探すのは面白い。 鳴き声が聞こえても、 たいていは見つからない。 どっちで鳴いているかは大体わかる。 でも大体しかわからないので、 探してもたいていは見つからない。 何本も木があると、 どの木にいるのかがわからない。 そういうときは、 じっとしていないで少し動いてみる。 聞こえる向きが変わるので、 この木で鳴いているのであって、 その木で鳴いているわけではない、 ということがわかる。 それでも見つかるときと 見つからないときがある。 見つかるとうれしい。 もやもやしていたものが すっと晴れるような気がする。 カメラを向けて写真を撮る。 鳴いていたら動画まで撮る。 撮ろうとすると逃げるやつもいる。 ずっと遠くにいても気配を感じるのだろうか。 でも、 そんなことも二か月もやっていたら飽きる。 あっちからもこっちからも鳴き声が聞こえるけど、 かまわずに歩いていく。 暗い裏参道を抜けると、 ちょっと明るくなって、 ちょっと広いところに 本殿が建っている。 その本殿の前に来たときに、 ぎゃっというような声を上げて、 何かが飛んできて顔をかすめた。 びっくりしたけど、 すぐに蝉だとわかった。 アブラゼミだ。 蝉というやつは、 あんなに立派な羽を持っているのに、 どうして不細工な飛び方しかできないんだろう。 本殿にぶつかりそうになって 慌てて曲がり、 すぐに地面に落ちた。 落ちた蝉を見ると、 片方の羽がひしゃげていた。 今やっちゃったのか、 もうこんな状態だったので、 あんなにバタバタしていたのか。 たぶんもうじき死ぬのだろう。 最初はちゃんとしている方の羽を バタバタ動かしていたけど、 だんだん動かなくなっていく。 表参道に入るとまた薄暗い。 少し歩いて行くと、 今度はミンミンゼミが飛んできて、 足下に落ちた。 よく見ると、 この参道のあちこちに 蝉の死骸が落ちている。 小さな蟻がたかっているのもある。 考えてみれば、 蝉の季節も終わりに近づいているのだから、 死骸がたくさんあっても、 不思議ではないのだ。 蝉、蝉、と気安く呼んでいるけど、 よく見ればとても精巧にできている。 2つの目があって4枚の羽があって6本の足がある。 胴体はしっかり作ってあって、 胸から腹にかけての曲線が美しい。 羽はステンドグラスのように小さな部分を集めてある。 簡単に作れるようなものではないのに、 一週間もすると死んでしまうという。 蝉を作ったのが神様ってやつだとすると、 ずいぶんもったいないことをするものだ。 せっかく与えた生命なんだから、 もうちょっと長持ちさせてやればいいのに。 そんな考えは余計なお世話ってものだけど。 死んだ蝉はすぐわかる。 確かめてみたりしなくても、 直観でそうだとわかる。 理屈をこねる前にわかる。 なんでだろう。 昨日は蝉の死骸の上で二匹の蜂がホバリングしているところを見た。 スズメバチの一種なのかな。 やばいと思って近寄らずに急いで通り過ぎた。 あれは食べるってことなんだろうね。 さっきたかっていた蟻もそうだし。 参道を通り過ぎると、 頭上を覆っていた木々もなくなり、 空が広い。 参道を振り返ってカメラを構えると、 ひじの裏側に蚊が止まっているのに気付いた。 反対側の手で叩いたら、 潰れて落ちたので死んだのだろう。 でも蚊が止まっているのが見えたらもう手遅れで、 きっとしばらくすると痒くてたまらなくなるに違いない。 自分で触ったひじの裏側は、 ぷよぷよとして柔らかかった。 これは若いときの張りがなくなったってことなんだろうな。 死んだらこれが硬くなる。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

Constitution 2015年9月のために



イギリスは憲法の祖国って言われてますけど、 文章になった憲法はないんですよね。 文章になった憲法はなくても 憲法はあって立憲主義。 憲法と翻訳された英語のConstitutionには、 構造、構成、気質といった意味もあって、 言葉遊びなんか吹き飛ばす ぶっといものがあるんですよ。 日本には日本国憲法という 文章になった憲法がありますけど、 あえてそういうぶっといものを探すとすれば、 もう戦争はこりごりだ、 国のためでなく、 自分のために生きたい、 ってことじゃないでしょうか。 今の日本はあの戦争に負けた結果ですからね。 だから、 外国に行って戦争をすることなど、 決して認められない。 でも、戦争したいやつらがいるんだなあ。 彼らにもConstitutionみたいなものはあるけど、 それは「憲法」じゃなくて「國體」なんですよ。 「國體」の世界では、 天皇を中心とする同心円のなかで、 外側にいる人間が、 内側にいる人間に、 絶対服従しなければなりません。 日の丸は、彼らの世界観のシンボルなんですねえ。 彼らが女性、障害者、在日朝鮮/韓国人、 その他自分よりも「下」だと思っている相手全般に対して差別的なのも、 天皇や「上の人」に対して卑屈なのも、 みんなそのためです。 で、内側に行くために、 利用し合ったり、 蹴落とし合ったりしたりしてるんですねえ。 天皇に忠誠を誓っているように見えても、 天皇自身が同心円的世界観に背くようなことを言うと、 平気で天皇に背くのもこの手の連中の特徴です。 このスタイルで突っ走って滅んだのは、 偶然じゃないんですけどね。 「憲法」と「國體」、 どっちが勝つか、 ここは正念場でね、 負けるわけにはいかないのですよ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

比喩はリズムを生む



木に日が当たって影ができているのが好きだ。 影はもとの木の比喩。 花がまとまって咲いているのが好きだ。 ひとつの花はほかの花の比喩。 同じところもあるし 違うところもある。 まあ、まったく同じものなんて ないんだけれど。 少し同じものが繰り返し顔を出すと それがリズムになる。 リズムは呼吸の比喩。 生きているってたぶんそんなところ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

目が覚めたら



目が覚めたらめざましが鳴った




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す



殺された人の写真を見ると、 この服を着たときには 殺されるとは思っていなかったんだろうなあと 思ってしまう。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

あっちのあれ



なにやってんだろう? 絵を描いてんのかな? 画板なんか立てちゃってるぞ。 その割には何描いてんだかわからないなあ。 遠くを見ているふりをしてるけど、 あれは抽象画ってもんじゃないか? こんにちは。 何をなさってるんですか? 見ればわかるだろう。 何を描いてらっしゃるんですか? 見ればわかるだろう。 あ、いやどこですか? あっちのあれだよ。 は? あっちのあれ。 確かに描かれているものと同じようなものがある。 あっちのあれとしか言いようのないものが。 こんなに広い景色を前にして たったそれだけというくらい小さいものだ。 もっと近くで描けばいいじゃないか、 と思ったけど、口にはしなかった。 でも、あっちのあれにそんな赤いものありましたっけ? これはな、そっちを歩いている人の生命の炎だ。 そっちって、 あっちのあれとはずいぶん離れてるじゃないか。 それに生命の炎だなんてねえ、 よく恥ずかしげもなく言えたもんだ。 では、そこの緑は? こっちの木の葉っぱだよ。 青いのは? 海に決まってんだろう。 肌色もありますが。 あの家のなかの裸の人だ。 かなり盛りだくさんらしい。 でも肌色の部分は裸の人には見えなかった。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

安保



今日はどうしたものか 軍用機のひゅんという音が繰り返し聞こえる。 厚木基地も近いし、米軍機やヘリは多いところだけど、 今日はちょっと普通じゃないな。 それでもここでは米軍機がクソを垂れないだけいいけど、 状況が変われば、 明日にでも「テロリスト」を狙い撃ちにすることだってできる。 それを「アメリカが守ってくれる」と言っているわけだよな。 おめでたいことだ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

2015年11月13日



今日だったかな、 モーニングショーでテロ対策の話をしていたけど、 原発を守るという話がぜんぜん出なかったよ。 浜岡をやられたら、 東京は間違いなく滅びるっていうのに。 そんなことにならないようにするためにはどうしたらよいか。 政治指導者が、 フランスとともにテロリストと戦うなどと言わないこと。 もう言っちゃったけど。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ありがちなこと



ダメージってのはあとになるまでわからないものだな。 いつまでも頭の隅にこびりついて離れない。 悪いのは自分だってわかってるんだけどさ。 どうしてこう苦しいんだろう? 言われたことが、 自分では気付いていないことだったから? 意外な欠点を指摘されたからって、 いつもここまで落ち込むものでもないだろう。 指摘された欠点の中身がみっともなかったから? そもそも人にダメージを与えたのは俺の方だったな。 しかもダメージを与えたとは思ってなかった。 まだ十分に思っているとは言えないかもな。 (こんなことを言ったら悪いけど、 (あなたの家はデリカシーのない家だったから、 (それが当たり前になっちゃっているのかもしれないけど、 (あれはデリカシーがなさすぎる。 家で覚えたことは、 無意識のうちに染み付いてる。 五十年も生きていれば、 それくらいのことは気がついてる。 総論ではね。 ただ、各論の部分ではびっくりすることがある。 落ち込んだのはそういうことか? それだけではなさそうだな。 よりにもよって一番染み付かないように 意識して避けていたはずのものが、 やっぱり染み付いていて、 しかも自分ではそのことに気付いてなくて、 その事実から逃げ隠れできないような証拠を突きつけられて、 ぐうの音も出なくなったからか? それとももっと単純な話で、 感受性豊かなふりをして、 詩みたいなものなんか書いてるくせに、 無神経だ、鈍感だと言われたからか? わからないなあ。 そうかもしれないし、 そうでないかもしれない。 理屈以前の本能的なもののような気もする。 だいたい、なぜ苦しい気分の理由を考えているんだ? その苦しさから逃げ出したいからか? 心の傷とはよく言ったもので、 小さな擦り傷や切り傷が できたばかりのときには痛くても、 だんだん傷口が塞がっていって、 治ってしまえば、 傷があったことさえわからなくなるのと同じように、 放っておけばだんだん痛みがやわらいで、 傷があったことさえわからなくなる、 つまり忘れてしまうものだぜ。 そんなにもがく理由がどこにある? しかし、考えてみれば、 あの言葉がなければ、 ダメージを受けることはなかったんだよなあ。 あんなこと言われなければ、 今苦しい思いをすることもなかったんだよ。 だからって、言った相手を恨むのかい? それはないよな。 悔しいけど、自分のなかからは、 ああいう考えは出てこなかったんだ。 だからこそダメージがあるんだろうけど、 あんな風にはっきり言われなければ、 自分の無神経に気付くこともできなかったわけだよ。 感謝しても恨む筋合いのものじゃないだろう。 だいたい、本当に心配しなきゃいけないのは、 俺が傷つけた相手の方じゃなかったのか? 自分のダメージのことばかり考えていて、 結局、自分のことしか考えてないのか? 完治しない大怪我があるように、 忘れられないでいつまでも苦しさが残る心の傷もあるぞ。 本当に心配しなきゃならないのは、 お前が人に与えた傷が、 そういうものじゃなかったのかってことじゃないのか? そして自分に何ができるかだ。 自分がしてしまったことを少しでも打ち消して、 相手の傷を少しでも癒やすこと。 気の利いた方法は思いつかないけど、 やっぱりちゃんと謝ることはしないとな。 やり方次第ではかえって逆効果になるから、 注意しないといけないぞ。 先が見えてきたら、 少し自分の気分もよくなってきたようだ。 やっぱりこれはプライドの問題だったのかもな。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

風の日にいた



竹林に風が吹いていた。 竹の幹と幹がぶつかって、 カラコロと乾いた音がした。 歌っているような音だった。 人間はこれを真似して、 風の日にいた神様を 呼び出そうとしたんだね。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

白日夢



去年の暮は、 おじいちゃんが急に死んじゃってさ、 大変だったんだよ。 秋に風邪引いちゃってさ、 お医者さん行って薬もらってたんだけどさ、 二か月たっても治らないってんで、 そりゃ大事にしなきゃいけないよって、 まわりはもちろん言ってたんだけどさ、 本人はだいじょぶだいじょぶ、 なんて言っちゃって聞く耳持たなくってさ、 毎日仕事に行っちゃってたんだよ。 週の初めくらいからかな、 息がちょっと苦しいとか言い出したんだけど、 木曜日、 ちょうどクリスマス・イブだったんだけど、 朝からあんまり苦しいからお医者さん行ったんだってさ。 レントゲン撮ったら、 肺の下の方が真っ白でさ、 お医者さんびっくりして、 安静にしてなかったんですかって、 だから付き添ってった娘が、 毎日仕事行ってたって言ったら、 お医者さん呆れて、 えーっホントですかって、 そりゃそうだよな。 で即入院てことになったけど、 年末はどこの病院もいっぱいでさ、 あっちこっち断られて、 何時間も待ってさ、 ようやく市民病院に空きがあるってんで、 入院できてやれやれってところだったのよ。 娘ふたりで入院の手続きとかしてさ、 落ち着いたのは暗くなってからでさ、 ふたりがそれじゃあ帰るよって言ったら、 えー、寂しいよって言うからさ、 早く元気になんないと、 赤ちゃんのひ孫だって会えなくなっちゃうよって言ったら、 わかったって、 本人も帰る気満々だったんだよね。 そしたら翌日の朝、 六時前くらいだったかな、 電話かかってきて、 すぐ来てくださいって、 それから十分くらいして、 また電話かかってきて、 来れるのいつ頃になりますかって、 最初の電話から一時間もかからないで病院着いたんだけど、 あのキカイあるでしょ、 ぴっぴってやつ、 あれがもうゼロになっちゃっててさ、 みんなが揃ったらお医者さんがそれではって、 まぶたを開けてみて、 瞳孔が開いて心臓と呼吸が停止しているので、 六時五十三分、お亡くなりになりました、 ってことだったのよ。 なんでも、五時五十分頃にトイレに行きたいって本人が言って、 管やら何やらいろいろついているから、 看護師さんが外してやって、 自分で立ってトイレに行ったんだけど、 戻ってきたら息がどんどん薄くなっちゃって、 血中酸素も入院したときには九十いくつあったんだけど、 そのときは七十くらいになっちゃってたってことでさ、 あれよあれよって間に心臓が止まっちゃったってんだよね。 あとでみんなで言ってたんだけどさ、 たぶん、二度目に電話がかかってきたときには、 もう死んじゃってたんだろうね。 電話の返事次第で、 家族の前で死亡診断するかどうか決めようってことだったんじゃないの。 まあ、そんなこんなであっという間に亡くなっちゃったのよ。 八十四歳だったけど、 風邪ってだけのときに大事にしてたら、 まだまだ生きられた身体だったのにもったいないよな。 でも、身体が動かなくなったり、 ぼけちゃったりしないで、 苦しまずに死んだのは羨ましいようでもあるけど。 あんまりあっけなかったから、 娘の妹の方はおじいちゃんの顔触ってさ、 ああ、もうこんなに冷たくなっちゃったって言ってたよ、 一度ならず何度も何度も。 冷たくなったのを確かめないと、 亡くなったって信じられなかったんだろうな。 でもさ、亡くなったからってのんびり悲しんでなんかいられないんだよね、 葬式やんなきゃなんないからさ。 まあ、こっちはただ参加してただけだけどさ。 遺体を冷蔵庫に入れて年明けに葬式になっちゃうかもって話もあったけど、 二十九日にお通夜、三十日に告別式ができることになってさ、 で、間が空くからなのかな、二十七日に納棺の儀ってのもやることになって、 なんとか年内に終わったんだけどさ、 焼き場行ってひとつ寝たらもう大晦日だったんだよね。 夜になってお酒飲んでたら正月になってたってわけよ。 それでさ、 お通夜の二十九日だったかなあ、 その日の昼間は普通に仕事してたんだけど、 途中でうとうとしちゃってさ、 夢を見たんだ。 みんな大変だ大変だ遅れちゃうって 納棺式もやったそのおじいちゃんの家でばたばたしててさ、 ばたばたしてるってのは、 もちろんお通夜に出るためなんだけど、 自宅から棺が式場に向かうのを見送ったら、 ちょっと慌ただしく式場に向かわなきゃならないって、 聞かされてたんだよね。 で、忘れもしないトイレの前さ、 おじいちゃんにぶつかりそうになったんだよね。 おじいちゃんもばたばたしててさ、 急がなくちゃ急がなくちゃって、 最初は全然不思議に思わなかったんだけど、 あれ、みんながばたばたしてるのは、 おじいちゃん、 あなたのお葬式に行くためじゃないですか、 ってことに気づいたら目が覚めたわけ。 おじいちゃんもまだ死んだって思ってなかったんだろうね。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ねえ、どうして



散歩してたらさ、 親子連れとすれ違ったんだけどさ、 子どもがお父さんにきいてるんだ。 ねえ、パパはどうしてパパなのう? お父さん答えないからさ、 すれちがったあともずっと 後ろの方から子どもの声がきこえるんだ。 ねえ、パパはどうしてパパなのう? ねえ、パパはどうしてパパなのう? そのうちきこえなくなっちゃったけどさ、 これは困っちゃうよね。 自分だったらどう答えるんだろうって考えちゃったよ。 お母さんにはきかないと思うんだよね。 ねえ、ママはどうしてママなのう? なんてさ。 ○○(名前)はあたしのおなかから出てきたのよ、 って言われてるからさ、 自分で見てきたわけじゃなくても、 ママがママなのは不思議じゃないじゃん。 でも、パパがなんでパパなのかってーと、 わかんないじゃん。 細かく説明できないしさ、 大雑把にも説明するの難しいよ。 ときどき、 お父さん自身がわからないことだってあるじゃん。 うちの子はそんなこときかないで 大人になっちゃったけどね。 あのお父さんどう答えたかなあ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

左手の人差し指



今日は最悪、 キャベツ切ってたら指も切っちゃってさ、 左手の人差し指。 大きな怪我じゃないけど、 血が出るし痛いからさ、 絆創膏買ってきて貼ったら、 絆創膏の指ってキーボードで使いにくいんだよね。 手を洗うと絆創膏が濡れちゃって、 でも手だから何かと洗う用があってさ、 ビショビショになって気持ち悪いから、 絆創膏取っちゃったんだけど、 取ったら取ったでまた傷口が気になるんだよ。 風呂に入ったら左手は使い物にならなくてさ、 左手でやってたことを右手でやろうとすると、 意外とうまくいかなくってさ、 右利きなのに右手の方が左手より苦手なことがあるなんて、 思いもしなかったよ。 ほんのちょっとの変化なんだけど、 なってみないとわからないもんだね、 当たり前だと思ってたことが、 当たり前じゃないってこと。 緊急事態? 防衛軍? 小さな怪我と違って、 変わっちゃったら、 簡単に元に戻らないぞ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

あえてそれを言う



二、三日前かなあ、 中学校の裏の桜並木で写真を撮ろうと思って行ったら、 終業式のあととかだったのかな、 昼前だってのに中学生が校門からぞろぞろ出てくるのよ。 参ったなあ、やりにくいなあと思ったんだけど、 木の下で花を見上げて写真を撮り始めたわけ。 そしたらさ、 「ハゲ」って単語がやけにはっきり耳に飛び込んできたもんで、 いやあ、びっくりしちゃったよ。 こっちはさ、 彼らが生まれるずーっと前から禿げてるわけ。 結構若いうちに減ってきて、 結婚だって禿げてからしているわけよ。 だから今さら禿げを気にしたりしないんだけどさ、 とても気にする人だっているんだからさ、 まだ禿げてないけどちょっと毛が細いからとかでさ、 誰か友だちのことをからかってやろうって思ってもさ、 本当に禿げてる人がいるところで大声で「ハゲ」 なんて言わないものだよって教えてやろうかな、 などとちらっと思ったけど、 そんなお節介な親父になるのもいやだったから、 聞こえないふりをしていたわけ。 そうしたらさ、 その一団がいなくなったあとで、 また、耳に飛び込んできたのよ、 「ハゲ」って単語が。 それも何度も言ってるんだよね。 「ハゲハゲハゲハゲ」って。 さすがにさ、 あれ、ひょっとしてオレのこと言ってんの? って思ったよ。 思っただけで終わりだけどさ。 で、今日のことなんだけど、 ちょっと離れた別の場所でやっぱり桜が咲いててさ、 上を向いて写真を撮っていたらさ、 自転車から下りた状態でしゃべっている小学生がふたりいたのは目に入ってたんだけど、 そのうちの片方が大きな声で発したわけよ。 例の「ハゲ」って単語をさ。 写真を撮り終わって視線を下げたらさ、 子どもとばっちり目が合っちゃったわけ。 口をニヤニヤ笑いの形にしてさっと自転車に乗ると、 ふたりともあっという間に消えちまった。 今度はさすがに確信したよ。 本当にびっくりしたなあ。 禿げてから三十年くらい生きてきてさ、 こんなにハゲハゲ言われたのは初めてだったからね。 自分がそう言われたってことよりもさ、 こいつらこうやってヘイトスピーチを言うようになっていくのかな、 なんて思ったら、 暗澹たる気持ちになっちまったよ。 何しろ、ヘイトスピーチと言論の自由の区別がつかない政権になって マスコミがそういうことをろくに批判しなくなって もう三年もたってるからね。 でもやっぱり自分がそう言われたことが気になっちゃったのかなあ。 気にしたりしたくないんだけど。 で、今ちょっと思ったんだけど、 上を見上げていたから、 いつになく禿げ頭が目立ったのかもしれないね。 出かけるときは帽子を被るようにしよっと。 そういう問題じゃないけど。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

家は遠い



腰のあたりがブルブル震えているので、 ああ、電話がかかってきたんだなと思い、 スマホを取り出してみると、案の定盛大に ジャンガラジャンガラ鳴っており、 出てみると奥さんで、どうしたのと言うから、 ああ、日吉で地下鉄に乗ったんだけど、 間違えて日吉本町で下りちゃったから、 また乗りなおして、えーと、今センター南に着いた、 と答えると、 あ、そ、先に寝てるからねと言うから はい、わかったと答えて電話を切り、電車から下りた。 あれ、なんでふたつも乗り過ごしてんだろう、って そりゃ酔っ払ってるからだし、 なんで日吉本町で下りちゃったかっていうと、 それも酔っ払っているからだけど、 さらに言えばそこから歩いて帰ろうとでも思ったような気がする。 最近無駄にあちこち歩いて、 日吉くらい軽く歩いて行けるという変な自信がついちゃって、 考えなくてもいいことを考えたのだろう。 でも、どうせ歩くなら地下鉄の改札なんか通らずに日吉から歩きゃいい話だ。 酔っ払っていてもそこのところはすぐに気付いたらしくて 改札の外に出ちゃったりしなかったようなんだけど、 下りは当分来ないような表示が出ていて、 ちょうどやってきた上りが日吉で折り返して、 掲示板に書かれている時間に下りとしてやってくるようだなと思い、 それなら立って待つより電車に乗ればいいじゃんと思って、 上りに乗ったような気がする。 でも、そういう場合、そんなことをすると、 つい無駄に寝ちゃって乗り過ごすってことに気付かなきゃいけなかったんだよな。 だいたい、日吉で奥さんにLINEでどの電車に乗るとか言ってるから 電話がかかってきちゃったんだよ。 でも、電話がかかってこなかったらそのまま中山まで行っちゃって、 ひょっとすると戻ってくる電車がなくなっちゃってて、 帰ってこれなかったかもしれないよな。 いや、中山まで歩いて行ったことは何度もあるけどさ。 でも、そう考えると、日吉でLINEしといてよかったのかもね。 そのうちに、さっきの電車を下りてから八分たって、 日吉行きの電車がやってきて、 今度こそ寝ないようにしなくちゃと思って目を開けていたら 北山田に着いたのでそこで下りた。 歩きだったらセンター南から六千歩くらいで、 一時間ぐらいかかっても不思議じゃないのに、 電車って速いよなあ。 でも、奥さんや息子ならどんなに遅くなっても俺が車で迎えにいってやるけど、 俺の場合は俺がここにいるから誰も迎えにきてくれないんだな。 一瞬寂しいような気になったけど、 北山田から歩いて歩数計の数字を増やしたいと言っているのは 自分だったってことを思い出した。 喉が渇いたので家に帰る前に駅前の仕事場に寄った。 水道の栓をひねる前に持っていたかばんを開けるとバナナが出てきた。 そういえば、カズタミさんにもらったんだよなあ、これ。 何でバナナだったんだっけ、と思ったけど、 もらったときもよくわからなかったのを思い出したので、 それ以上考えるのをやめた。 そもそも今日は渡辺洋さんが亡くなってからもう一年もたったので、 お墓参りに行かせてくださいって奥様に頼んで行ったんだったよ。 お墓参りさせていただいて、 だるまって居酒屋までは奥様もいっしょにちょっとお酒を飲んで、 さらに去年の告別式で出棺を見送ってから入った蕎麦屋でちょっとお酒を飲んで、 蕎麦屋のお客さんがいなくなっちゃったから慌てて出てきて、 清澄白河から電車に乗って、 ミチオさんとは神保町で別れて、 カズタミさんとはいっしょに永田町で下りて、 でも次の電車は違うからそこでバイバイして、 よく永田町で間違えずに南北線に乗ったものだな。 幸いに南北線は終点で下りればよかったので、 乗り過ごさずに済んだわけだ。 そこまで思い出したところでバナナのことも思い出したので、 こいつは食べちゃおうと思って、 水を飲んでからバナナを食べて、 バナナを食べてからまた水を飲んだ。 で、そこから千五百歩くらい歩いて家に帰った。 途中で日付をまたいだから、 歩数計は百三十歩とかいう数字になっていた。 グリーンラインは片道二十一分で終点まで行けてしまう短い線だ。 ひょっとして一往復してから二度目の下りでセンター南まで行っちゃったかと思ったけど、 LINEや電話の記録から時刻表を見て調べてみるとそういうわけでもなかった。 なあんだ、オチがなくてつまらん。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

真っ白な鳩



一羽だけ真っ白な鳩。 でも、オレだけかっこいいだろ、 というわけでもなさそうだし、 お前だけ変、 というわけでもなさそう。 だって鳩は鳩だもんな。 人間じゃないんだから。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

歌舞伎とは何か?



歌舞伎とは何かって言われても、 とても答えられるような立場じゃありませんが、 そうですねえ、 歌舞伎座の地下に木挽町広場っていうお土産コーナーがあって、 椅子もちょっと置いてあって休めるようになってるんですけど、 今日はたまたま開場の十時半よりもだいぶ前に着いちゃって、 その木挽町広場の椅子に座って時間を潰していたら、 まわりももちろんおんなじような人たちでしたけど、 斜向かいに座っていたおばちゃんたちが突然大きな声を出して 「梅ちゃん、梅ちゃーん」って言うんですよ。 ああ、常連さん同士、友だちとばったり会ったのかと思ったんですけど、 その梅ちゃんがなかなか気付いてくれないみたいで、 いつまでも「梅ちゃん、梅ちゃーん」て騒いでいるんですね。 気がついたら梅のかぶりものをつけたお嬢さんが寄ってきていて、 「私のことですか?」ってきいてるみたいなんですよ。 「そーよ、梅ちゃんて言ったらあんたしかいないでしょ、 なんかさあ、それ誰も立ち止まって食べてくれないようだからさあ、 私たちが食べてあげようかと思ってね、 ちょっとちょうだいよ、 あら、おいしいわねえ」 「種はとって、ゼリーでコーティングしてありまして…」 「あら、そうなのう。 ああおいしかった、ごちそうさま、またね」 という具合でまあ上機嫌だったんですけど、 たぶん、そういうお客さんを集めてやっているのが 歌舞伎 なんじゃないですかねえ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

天皇は人間か?



テレビで天皇の日帰り熊本訪問のニュースを見た。 天皇が行くと、 被災者が天皇にぺこぺこ頭を下げ、 うれしそうな顔をする。 被災者は悪いことをしたわけでもないのに、 なぜ必要以上に何度も天皇に頭を下げてしまうんだろう。 天皇はにこにこして話をするだけ。 立ちん坊ではなくて膝をついて話すというだけで、 すごいことだと賞賛される。 芸能人が被災地に行くとボランティア活動をするけど、 天皇はしない。 年齢的な理由からではなく、 若かったとしてもボランティア活動などしない。 ボランティア活動をしないのは、 天皇だからだ。 被災者は天皇のために折り紙を用意していて、 それを土産に渡す。 被災者よりも、 天皇の方が大変なご苦労だ、 というような話になる。 かくして、 天皇が被災地に行くと、 天皇制が拡大再生産される。 すごい民主国家だ。 この国の国民は、 永遠に民主主義が理解できないだろう。 きっとまた論理的に説明できないような理由で、 戦争を始めるに違いない。 天皇がこの国にできる最大の貢献は、 もう天皇は辞めますと言うことだ。 子々孫々に渡って決して天皇にはなりませんと言うことだ。 そうでもしなければこの国は夢から覚めない。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

天皇は人間か? ver.2



テレビで天皇の日帰り熊本訪問のニュースを見たんだけどさ、 天皇が行くと、 被災者が天皇にぺこぺこ頭を下げて、 うれしそうな顔をするって映像なんだよね。 被災者は悪いことをしたわけでもないのに、 なぜ必要以上に何度も天皇に頭を下げちゃうのかなあ。 言っちゃ悪いけど、天皇はにこにこして話をするだけでしょ。 立ちん坊でしゃべるんじゃなくて膝をついて話すってだけで、 すごいことだって褒められちゃってるけどさ。 たとえば、SMAPの中居くんが被災地に行くとボランティア活動をするけど、 天皇はしないでしょ。 年齢的に無理だからってことじゃないんだよね。 若かったとしてもボランティア活動なんかするわけないじゃん。 ボランティア活動をしないのは、 天皇だからなんだよ。 本当は来られても迷惑なんだよね、 と心のなかで思ってても、 言うとヤバイから黙ってる人、 いるんじゃないかなあ。 映像の最後は暗くなって天皇が東京に戻ってきたって絵で、 被災者よりも、 天皇の方が大変なご苦労だったように見えておしまい。 すごい民主国家だよなあ。 天皇が被災地に行くと、 天皇制が拡大再生産されちゃうんだから。 この国の国民は、 きっと永遠に民主主義が理解できないと思うよ。 で、 きっとまた論理的に説明できないような理由で、 戦争を始めちまうんだ。 絶望的だな。 ぞっとするよ。 こんなこと言ってるけど、 今の天皇は悪くないほうだと思うよ。 憲法すり替えクーデターのアベシンゾー、 おれは立法府の長だと繰り返す内閣総理大臣、 あいつなんかよりずっとまし。 被災地に行ったのも、 いてもたってもいられないって 気持ちだったんだろうね。 普通に気持ちを語ってくれるわけじゃないからわからないけどさ。 でも、本当に一般の人びとのことを大事に思ってるなら、 あとひとつ足りないことがあると思うんだよね。 あなたが何をしても変なことになっちゃう大本だよ。 たとえば、今度の選挙で与党がボロ勝ちして、 衆参両院で三分の二を改憲勢力が占めたとするじゃん。 そうしたら、 アベシンゾーはすぐにでも改憲案を国会に出して、 国民投票に持ち込もうとするだろうね。 チャンスはそのときさ。 あなたがさっと手を上げて、 もう天皇は辞めたいから、 そのための改憲をしてくれ、 って言うんだよ。 一族みんなにちゃんと根回しして、 代わりにおれが天皇をやる、 なんてやつが出てこないようにして、 天皇制終了を宣言するんだ。 当然、アベシンゾーの改憲案なんてのは全部吹っ飛ぶよ。 だって、まず第一章をなんとかしなきゃなんないでしょ。 第一章 国民 第一条 主権は日本国民にある。 第二条から第八条は削除。 あとは天皇が出てくるふたつの条文を書き換えるだけさ。 念のために言っとくけど、 内閣総理大臣は立法府の長ではない、 なんて書かなくていいよ。 それで国民投票だけどさ、 今まで天皇制を支持してきた人たちだって、 あなたがそう言うならしょうがないと思って、 けっこう賛成してくれると思うよ。 がっかりするのは、 天皇を利用して人を黙らせようとしていた不届きな政治家だけさ。 アベシンゾーとか、アソータローとかね。 これでやっと法の下の平等の十四条があるのに、 国民は個人として尊重されるの十三条があるのに、 日本国と日本国民統合の象徴、 なんて変なものが規定されている憲法最大の矛盾がなくなるわけ。 国民を統合しなきゃいけないなんて思うから、 民主主義にならないんだからさ。 実際に変えてみりゃわかるよ。 統合されてなくても、 国民は互いに折り合いつけてうまくやっていけるはずさ。 あなたも普通に被災地にお見舞いに行けるようになるよ。 熊本行きのときにはあなたがお土産もらってたけどさ、 あなたが直接救援物資を持っていって 被災した人たちに渡せるようになるよ。 それにしても、 言うに事欠いて天皇に望みをかけるなんて、 おれもヤキが回ったもんだな。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

餌をやる人



鴨がたくさん集まっているのは、 餌やりババアがいたからさ。 鳥が集まるところには、 かならず餌をやる人がやってくるね。 テレビでそういう人をつかまえて、 迷惑だと思わないんですか、 なんでそんなことやってるんですか、 みたいに質問攻めにしてたのを見たとき、 だってかわいそうじゃないか、 みたいなことを言っていたな。 いやいや、そんなことをしなくても、 食べるものはありますから、 とか言われて、 いいじゃないか、こっちの勝手だよ、 って開き直ってた。 今日の餌やりババアは、 池を半周して、 餌をやりやすい三箇所でばらまいてたよ。 さっきの場所で餌を食ってた鴨や鳩が、 バタバタバタっと飛んで、 次の場所でも餌を食ってた。 なんか無表情を作ってたけど、 ひょっとして、 こうやって集まってくるのがうれしいのかな、 とちょっと思った。 人間には迷惑がられるけど、 (テレビでやってるぐらいだから、  たまたままわりの人が何も言わなくても、  迷惑がられてることは意識してるんじゃないかな) 鳥たちには大切な人に思われてる。 三箇所で餌をやって、 その都度鳥に集まってこさせて、 それを確かめてる。 まあ、 他人が何を考えてるかなんてわかんないけど、 もしそうだとしたら辛いものがあるな。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ずっと



小さいころ、 まわりにはお父さんがいて、お母さんがいて、 ほかにもいろんなおじさん、おばさんがいて、 ずっとそういう世界が続くもんだと思ってたなあ。 もう誰もいない。 (父はいるけど、もう何も覚えてない) そして気がついたら、 自分がおじさんになってたよ。 そういうことだったんだなあ、 時間がたつって。 あの頃より世の中が暗い方に向かってるのが 困ったもんだけど。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

朝の異変



朝起きて、パソコンの電源を入れたわけ。 いつものことさ。 スリープしていただけだから、 昨日とおんなじ画面が残っていて、 マシンが立ち上がったらすぐ、 ブラウザのリンクをクリックできるわけ。 だから寝ぼけ眼でちょっとゲームでもしてやろうと思って、 ゲームのリンクをクリックしたわけよ。 そしたらインターネットにつながってないとかいうんだよね。 携帯の画面を見ると、 4Gじゃなくて波のアイコンになってるから、 こっちはつながってるはずなんだよ。 でも、パソコンの設定画面でネットワークの診断てのをやってみると、 おれじゃなくてルーターが悪いんだって言うんだよね。 責任逃れってやつだよな。 こういうときのおまじないで、 ルーターと終端装置の電源を落として、 十数えて電源を入れ直してみたよ。 一度ならず、二度、三度。 パソコンの方も何度も再起動したさ。 でも、ネットにはどうしてもつながらない。 参ったなあ。 ここでひょっとしてと思い直して、 携帯でネットを操作してみたわけ。 波のアイコンは表示されてるけど、 動かねえじゃん。 これはパソコンと同じ症状だぜ。 なんだ、パソコンの責任逃れじゃなくて、 本当にルーターの方が悪いのか。 そういや、IP電話はどうなってるかな。 受話器を取ってみると、 ビジー音がする。 携帯からIP電話にかけたら、 おかけになった電話は電源が落ちているか、 電波が届かないところにあるだって。 どうしてくれよう、ソフトバンク。 料金がちょっと安くなるとか言われて、 ネットを乗り換えたのが間違いだったか。 ここで改めてルーターを見てみると、 インターネット回線のインジケータがついていない。 おんやあ? 終端装置からルーターにつながっているケーブルを抜いて さし直してみたよ。 インターネット回線のインジケータが今度はついた。 で、インターネットにもつながるようになったよ。 なんだそんなことだったのか。 ごめんねパソコン、ごめんねソフトバンク。 でも、誰もそんなケーブルには手を触れてないぞ。 こっちが寝ている間に どんな小人が出てきていたずらしたんだ?




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

薬漬け



最近、寄る年波ってのかな、 いやそんなこと言ったら、 お前のような若造が何言ってんだ、 って怒られちゃうかもしれないけど、 前立腺肥大だと言っては薬をのみ、 脳卒中ならぬ神経痛で指がしびれる、 と言ってはまた薬をのみ、 風邪ひいちゃったってことでまた薬をのみ、 すっかり薬漬けでね。 そうしたら気付いたんだよ。 薬のなかには頭がぼんやりするものがあるって。 最近、昼間に眠くて眠くてしょうがなくて、 寝ないと仕事にならないから毎日昼寝するようになって、 ああ寄る年波ってやつかな、 って思ってたら、 そのうちにそんなことはすっかりなくなって、 あれ、この間までの眠気は何だったんだろう? 考えてみたら、 その間に薬を変えていたんだよね。 で、それからしばらくしたら、 今度は朝から眠くなる。 あれ、どうしちゃったんだっけ? 風邪ひいて薬が増えてたんだよね。 だからさ、 これから何か身体の調子で気になることがあって、 お医者さん行って処方箋書いてもらって、 薬局でもらってきた薬が眠くなっちゃうやつで、 そいつがどうしても手放せなくなっちゃうと、 何か考えなきゃならないことがあってそれについて考えても、 いつもいいところまで来ると頭がぼんやりしちゃって、 眠って起きてもまだぼんやりして、 そうしたらもうそこから先は考えられなくなっちゃうね。 そうじゃなきゃ考えられるはずなのにさ。 もう先は長くないんだから、 どうしたらいいかよーく考えないといけないよね。 じゃないと、 墓場に宿題持ってくようになっちゃうよ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

物言えば



物言えば唇寒し秋の風って言うけどさ、 最近本当に息苦しくなってきたと思わない? もう二年前になるけど、 さいたま市の九条俳句の問題があったよね。 公民館の俳句教室で会員が互選した作品が 毎月の公民館だよりに載ってたんだけど、 「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」 って句が選ばれたときには、 公民館が掲載を拒否したって話だよ。 さいたま市は、市内の全公民館に 「世論が大きく二つに分かれる問題で、 一方の意見だけを載せられない」 などと説明しなさいっていう マニュアルを送ったんだってさ。 公民館だよりに掲載される作品は、 市民の作品であって、 市の作品じゃないのにさ、 これって変な話じゃない? 色々な意見を自由に言えるのが、 民主主義社会ってものじゃないの? それに、掲載拒否された俳句は、 憲法を守れってものだよ。 憲法ってのは、 政府の暴走を防ぐために、 市民が政府に守ることを義務付けている法でさ、 その法を守れという俳句の掲載を拒否するなら、 市が市民そっちのけで暴走しますよ って言ってるようなものじゃん。 おっかないったらありゃしない。 また、あの戦争の時代を繰り返すことになるよ。 何も言わずに国のために死ねって時代さ。 その点、 区民文化祭でこの詩をそのまま発表できる横浜市は、 さいたま市よりはいいのかもしれないね。 だけどさ、 育鵬社の社会科教科書を使うのは止めた方がいいよ。 歴史の現実を見ないで、 日本はいい国だ、 よその国より優秀だって自慢したところで、 ろくなことはないよ。 故事ことわざ辞典によると、 物言えば唇寒し秋の風って言葉は、 もともと松尾芭蕉の「座右の銘」にある句で、 人の悪口を言えば、 なんとなく後味の悪い思いをする、 ってことなんだってね。 この句の前には、 「人の短をいふ事なかれ己が長をとく事なかれ」 と書いてあるらしいよ。 よその国の人を馬鹿にして、 日本のあることないことを自慢するようなことは、 しない方がいいよってことでもあるよね。 昔の人はちゃんと正しいことを言ってるわけさ。 もちろん、おれだって、 こんなことを書いて発表して、 後味が悪くないわけはないんだよ。 ただ、言うべきことを言わないで、 口を塞がれるのは嫌なだけさ。 [都筑区民文化祭パネル]




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

度し難し



安定した就職先を求める気持ちは、 いつもの自民党政権でほっとする気持ち、 アメリカに占領されたままじゃないと どっかの外国に攻め込まれるんじゃないかと 不安になる気持ちに、 通じてるんじゃないか? 所領を安堵してくれれば、 主君のために生命も投げ出すという奴隷根性に。 大企業が潰れ、 安定とは程遠い契約、派遣ばかりがどんどん増え、 アメリカは日本を守るためじゃなくて 自分の都合でいるだけらしいことがわかってきても、 根に染み付いた根性はなかなか消えない。 他人とのつながりを断ち切られ、 バラバラにされて、 からかさ連判を書いて闘った記憶は、 きれいに消えちゃったので、 原発事故も天災や運命のように見えてしまう。 自分には変えられないって。 しょうがないから、 自分より弱いもの、 見下しているものをいじめて 憂さばらししている。 ああ、度し難い奴隷根性! 力を合わせて変えてみろよ。 まずそう言ってる自分からだけどね。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ねえねえ、そこ行くアベちゃん



キミ、何やりたいの? 戦争? どことやるの? 勝てる見込みあるの? イエメンでまた墜落したオスプレイ、 あんなの高くで買い込んだりして勝てると思ってるの? お金をいっぱい使うと、 やおろずの神様が神風吹かせてくれるとでも思ってるの? でもいったい誰のお金だと思ってんの? あれはキミの小遣いじゃないんだけど。 それからあの答弁できない防衛大臣、 あんなの使ってて本当に戦争できるの? 実際はただ戦争を始めてみたいだけなんじゃないの? 始めたときに、よく始めた、すごいねえ、 大日本帝国の復活だねえ、 ってお取り巻きたちに褒めてもらいたいんじゃないの? そのあとのこと、考えたことある? まるで前の戦争始めた人たちみたいじゃん。 負けたらキミの頭と身体はつながってないよ。 比喩じゃなくてさ。 キミたちがボロボロになるのは勝手だけど、 巻き添えになるのは絶対ヤだな。 ボクたちも、 キミが戦争するつもりの国の人々も。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

奴隷への命令



昨日遊歩道を歩いていたらさ、 目の前の市立小学校から子どもたちの歌が聞こえてきたんだ。 最初は何を歌ってるのかよくわかんなかったけど、 「ちよにやちよに」という言葉が耳に入ってきたよ。 なんてことだろう。 学校でそんなものを歌わされて。 天皇の世が永遠に続くようになんて歌は憲法違反じゃないか。 象徴天皇制なんて本当は賛成できないけど、 仮に認めたとしても、 「君が代」ではないはずだよね。 あえて言うなら「民が代」じゃないの? 主権者は国民なんだから。 話のついでだから言っておくけどさ、 教育勅語を丸暗記させる幼稚園が話題になってるけど、 ネットで教育勅語の現代語訳というのを探したら、 軒並み「臣民」を「国民」と訳してるんだよね。 「臣民」は天皇の奴隷で主権者になれないんだから、 「国民」ではあり得ないはずさ。 ニューヨークタイムズは、subjectって訳してたよ。 従属する人、服従する人ってこと。 日本語訳より英訳の方が的確だなんて、 とんだ笑い話さ。 教育勅語は、天皇という支配者から 支配に服従する臣民への命令だよ。 だからさ、 「父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ」 親を大事にして兄弟夫婦が仲良くしてといった徳目でも、 天皇の臣民に対する命令となれば桎梏でしかないんだ。 実際、教育勅語の時代には家制度があり、 尊属殺人制度があって(これは戦後もずるずる続いたけど)、 人は個人として決して自由になれなかったんだ。 「國憲ヲ重シ國法ニ遵ヒ」 憲法に従うのは権力者じゃなくて臣民なんだよ。 「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」 挙句、戦争になったら私を捨てて(公ニ奉シ)、 天皇のために戦え(皇運ヲ扶翼スヘシ)ってさ。 徴兵令に危機感を抱く人々でも、 教育勅語に危機感がないのは、 教育勅語の正体が知られてないからだと思うよ。 戦前の暗黒をすべて体現しているのが教育勅語だと思うけどな。 「ウイスキーを水でわるように 言葉を意味でわるわけにはいかない」(田村隆一) いつまで奴隷でいるつもりなんだい?




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

神の代理人



大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス(第1条) 天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス(第3条) 明治憲法体制では、 天皇以外はすべて臣民だったわけよ。 天皇が主で臣民は奴隷、全然平等ではないのよね。 憲法にはちょっと自由を認めてやるよってことが書いてあるけど、 天皇の命令でどんな自由もいつでも奪えるようになっていたわけ。 でもさ、天皇はたったひとりで、 「臣民」は何千万人もいたわけで、 どうやってひとりが何千万を抑えつけていたんだろうね? たぶんこういうことなんじゃないかと思うんだけど、 軍人やら政治家やら役人やら教師やらといった連中がいたでしょ。 そいつらが身近な天皇の代わりになったんじゃないかな。 最初は神の言葉を代弁していた神主が、 そのうちに神そのものに成り上がるって、 民俗学にたしかそんな説があったと思うんだけど、 まさにそういう関係よね。 天皇の代理人は、 天皇に対しては臣民かもしれないけど、 一般臣民に対してはまるで天皇のようにふるまうわけ。 すると、一般臣民に対しては主なんだよね。 一般臣民はそいつらの奴隷さ。 一段上に立って、一般臣民の批判を許さないわけ。 戦前の体制に戻したい連中って、 そうやって自分にとっての天国を作りたいんじゃないかと思うよ。 ゲスだな。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

涙が出るとき



昔から涙腺がゆるいほうで、 映画を見ていたら 涙が止まらなくなっちゃって 困ったことも何度もあって、 映画館で泣いちゃったりすると、 ほんとに恥ずかしいんだけど、 両親が死んだときは どっちのときも とうとう泣かなかったなあ。 なんか気丈に頑張ったとか、 そういうことじゃなくて、 自然に任せて泣かなかったのよ。 確かに心の準備をするための時間は 十分あったけどさ、 なんか人間として 根本的に問題があるんじゃないかなって、 思ったりもするわけ。 そうは思いたくないんだけどなあ。 PS. 父が亡くなった翌日、 担当していただいた医師、看護師の方々が、 病院の出口にずらりと並んで送ってくださったとき、 お世話になりました、 ありがとうございました、 と言いながら涙が出そうになって驚いた。 母はともかく、父とはあまり仲がよくなかったんだけど。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

さくら



さくらはやっぱりさ、 満開だってときより ちょっと散ってる方がいいなって感じだよね、 そんなこと言っちゃいけないんだけど。 ってそこまで言ってから、 あれ、変なこと言っちゃったなって思ったよ。 そんなこと言っちゃいけないんだけどって 言ったことだけどね。 言われた相手はスルーしちゃったけどさ。 これって、毎年さくらの時期には言ってたことなんだよ。 でも、今年に限っては、 さくらのように潔く散れって言われて、 戦争で命を落とした人のことが頭をよぎったんだ。 なんでかって? たぶん、 学校で銃剣道を教えてもいいってことになったとか、 教育勅語を教材にしてもいいと閣議決定したとか、 そんなニュースばかり聞かされてるからさ。 銃剣てさ、単なる人殺しの道具でしょ。 戦争のときはあれで無抵抗な人をどんどん突き殺したって話じゃない。 そうやって殺された人たちの子孫はどう思うんだろうね? それにさ、戦後になってもあんなのやってたのは、 自衛隊だけだっていうんだよね。 誰が教えるんだよってことさ。 学校の体育の先生だって教えられないでしょ? 元自衛官が臨時教員にでもなって 学校に教えに来るのかしらん? それじゃあ戦時中の軍事教練と変わんないじゃないか! で、教育勅語といえば、 戦争になったら天皇のために死ねっていう 絶対的権力者の臣民に対する命令だよ。 さくらのように潔く散れって言葉のもとさ。 自分の生命を大切にしないことを叩き込まれて戦場に行ったから、 手当たり次第誰でも平気で殺せたんだと思うよ。 いや、平気ってことはなかったと思いたいけど。 だからこそ、今の憲法には、 国民は、個人として尊重される って書いてあるんじゃないの? その憲法に真っ向から対立するものとして、 国会が排除無効を宣言した教育勅語を なぜ政府が勝手に復活させられるんだ? そんなこと考えてたからさ、 潔く散れって言われて殺された人や その人に殺された人のことを考えたら、 さくらが散るのがきれいだなんて、 とても言えないよねって、 思っちゃったんだよね。 むしろ、今までそこに頭がまわらなかったのが おかしかったんじゃないかってことだよ。 でもさ、 そんな悪い比喩にいつまでも振り回されたくないじゃん。 さくらの花はたださくらの花として愛でたいよ。 戦前日本ときっぱり決別しない限り、 それが許される日は来ないんだけど。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

神の下僕



ちょっと前に、 明治憲法の体制のもとでは、 天皇以外はすべて臣民、 天皇が主(あるじ)で臣民は奴隷、 ってなことを言ったら、 鈴木志郎康さんに 臣民イコール奴隷とは言えないのでは、 と批判されて、 いやいや臣民は天皇の奴隷であると言っても 大きな間違いではないだろうと思いますぅ、 って開き直っちゃったんだけど、 実はそれから臣民は奴隷なりとは あまり言わなくなって、 考え込んでおりました。 臣民は自由民じゃないわけだから、 奴隷と言ってもいいんじゃないか。 でも、江戸時代の大名だって、 幕府に切腹しろと言われたら死ぬしかなかったわけで、 自由がないと言えばなかったわけだけど、 家来をたくさん抱えて贅沢していたのに、 奴隷って言うのは変だよなあ。 そんなときに、 今井義行さんの詩を読んでたら、 ネットのSPAMメールの引用らしきものがあった。 Dear Servant YOSHIYUKI IMAI Greetings to you in the name of God Almighty. … 親愛なる奉仕者イマイヨシユキ 全能の神の名であなたにお挨拶。 … 英文の後ろに日本語のようなものがついていて、 これはGoogle翻訳にちょっと手を入れたものだと、 あとで作者に教えてもらった。 それはともかく、 そのservantという英単語を見て、 ああ、臣民てのはこれかと思ったんだよね。* Googleはservantを奉仕者って訳したけど、 servantの訳語には下僕(しもべ)とか従者とかもあるよね。 臣民てのはそういうことでしょ。 ところが、英語にはslaveっていう単語もあって、 日本語の奴隷はslaveの訳語ってことになってるわけだよね。 だから、 Googleサーチでslave servant differenceも調べてみましたよ。 どっちも他人に支配されていることは同じだけど、 slaveは誰かの所有物で金で売り買いされるのに、 servantはそうじゃないって説明があって、 日本語の奴隷と従者、下僕の違いもそんなところなのかな、 と思った。 ほかのページを見たら、 今の世のemployee(会社の従業員)も、 slave、servantと大して違いがないじゃないか、 というようなことも書かれていて、 それはそれで説得力があると思った。 ただ、もとの話は、 明治憲法の臣民と現憲法の国民の違いで、 少なくとも法的な建前として、 人がみな自由なのかそうじゃないか、 ってことだから、 servantもslaveも自由じゃないってことで、 同じくくりで考えていいんじゃないかな。 法的な建前ってのは、 政治や裁判の前提ってことだから、 あんたは天皇の下僕なんだから、 つべこべ言わずに戦争行けよ、 ってなことじゃ困るわけで、 あんたは自由なんだから 天皇のために戦争に行く必要はないよ、 ってことじゃなきゃいかんでしょ。 奴隷とかslaveといった言葉は確かに強烈で、 臣民はそこまでひどくないよね、 って思いたくなる気持ちはよくわかるけど、 奴隷よりもマシだからああよかった、 なんて思っちゃうと、 臣民が自由じゃないことを忘れちゃう。 あと、奴隷ってのはたぶんそう古い言葉じゃないよね。 それこそ、slaveの訳語でございってことで、 外国の話だって感じがあると思うんだよね。 日本には奴隷なんていないよってさ。 本当はいたんだけど、 奴隷だってことを隠すために、 奴隷って言葉を使わないからさ。 人買いが出てくる山椒大夫の時代まで遡らなくても、 戦後まで続いていた吉原ってのは、 まさにお金で売られてきた女性たちを集めていた場所で、 その女性たちは売春を強制され、 しかも逃げられないように監視されていたわけだからね。 もっとひどいのが従軍慰安婦で、 本人の意に反して連れてこられ、 ひどい環境で売春を強制され、 逃げられないように軍に監視された上に、 吉原のように年期明けで自由になるということすらなかったわけでしょう。** 政権与党になるような勢力が、 現憲法の人権条項を旧憲法のように戻しちゃおう、 なんて改憲案(壊憲案だと思うけど)を出して、 それなりに通用しちゃうのは、 そういう言葉の魔術もあるよね。 こいつら従軍慰安婦はビジネスだったなんて言っちゃうわけだし。 自分の娘にやらせられることなのかよーく考えてみろよ。 あと、改憲案が大手を振って歩いているのは、 今の自由が自分で勝ち取った自由じゃなくて、 戦争に負けたおかげで、 棚ぼたでやってきた自由だから、 まだ自由に慣れていないってこともあるのかな。 ああ、イヤダイヤダ。 ところで、 servantには主(あるじ)がいるわけだよね。 SPAMメールの英語では、 言うまでもなくGod Almighty、 全能の神が主だけどさ、 明治憲法の臣民の主は天皇、 これが現人神だったわけだね。 もともと日本の神道なるものは、 山や木や岩を崇めたアニミズムで、 キリスト教みたいな一神教じゃなかったわけだけど、 明治以降の国家神道ってやつは、 現人神である天皇を崇拝する一神教まがいなところがあるでしょ。 ひょっとして、西洋のマネしちゃった? 天皇の命令の勅語ってやつは、 神のお告げで絶対なわけよ。 教育勅語に軍人勅諭、 一字一句正確に覚えることを強制されたんだもんね。 西洋の全能の神の教えは、 偶像崇拝を厳しく禁じてたのに、 御真影という偶像崇拝に化けたところが、 いかにも浅薄なマネかただけど。 頼むからそんなアナクロに引き戻さないでくれよ。 世界から何十年遅れたら気が済むんだよ。
*ほんの2か月ほど前にNYTの記事でsubjectという単語を見て、ああこれが臣民の本当の意味かと思い、そう書いていたのにもうすっかり忘れていた。全部書いて何度か書き直したあとで、ちょっと前に書いたものをチェックして気がついた。それはともかく、いずれにしても英単語の方が「臣民」の非自由民性をよく表しているようだ。
**2015年に訪米中の安倍晋三が、従軍慰安婦の人々のことを「人身売買の犠牲者(victims of human trafficking)」と盛んに言って回ったことがニュースになっている。本文中で触れたように、slaveはservantとは異なり人身売買の対象になるという意味があるので、あたかも慰安婦はsex slave(性奴隷)だという英語圏の主張を認めたかのようになる。しかし、日本語の「人身売買の犠牲者」は「性奴隷」よりも軽い。実際、安倍晋三は、朝鮮の人々が身内を売った、人買いも朝鮮の人々である、という日本の右翼の主張に沿っているだけで、日本の国家、軍隊の責任を認めておらず、謝罪していない。だから、元従軍慰安婦とその支援者たちは、安倍の欺瞞的な動きを厳しく批判している。なお、植民地に本国の権力構造の尻尾にくっついて植民地に住む一般の人々を裏切る者が出てくるのはいつものことであって、この現代日本にもここに住む人々のためでなく、アメリカの軍産共同体の利益のために行動しているとしか思えない政治家、官僚が総理大臣を筆頭として少なからずいる。





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

一重



確かに翌年も八重のドクダミは楽しめたよ。 おばさんとは会わなかったけどね。 でその翌年が今年なんだけど、 八重のドクダミはすっかりなくなってた。 もともと大きな家が建っていて、 その隣に「裏の畑」って感じの場所があって、 梅の木が植えてあって、 奥の方には栗の木も植えてあったかな。 八重のドクダミに気付く前から、 そこの梅の花はよく見に行ってたんだけど、 八重のドクダミはそっちの裏の畑と 道の間のちょっとしたスペースで咲いてたと思う。 今年見に行ったら、 そういった木々はすべて切られていて 道沿いのスペースも 植えられていた草、 勝手に生えていた草、 全部引っこ抜かれていて、 更地って感じになってた。 あのとき、 おばさんは裏の畑から出てきて 家のなかに入っていく途中でこっちに気付いて 声をかけてきたわけで、 裏の畑と大きな家は同じ敷地だったはずなんだけど、 今日は別の敷地って感じに見えた。 たぶん、本当に別の敷地になったんだろうな。 「裏の畑」の部分は一段高くなってたのか。 更地になってそれがよくわかった。 もう顔も忘れちゃったけど、 おばさんどうしてるんだろう。 八重のドクダミを珍しがる人は いなくなっちゃったのかな。 母屋と道の間のスペースには、 バラやオオキンケイギクにまじって、 勝手に生えてきたらしい 一重のドクダミが咲いていた。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

多様性



十一月の半ば頃だったかな、 いつもの散歩コースで 徳生公園の池のところを通ったらさ、 真ん中を除いて干上がっちゃってて驚いたよ。 池を壊しちゃうのかと思った。 でも、なんか工事現場のようなプレハブが作られていて、 そこを囲む壁に貼ってあった説明によると、 外来種の駆除のために池の水を抜いたけど、 丸々抜いたら在来種までやっつけちゃうので、 ちょっと残してある、 ってなことらしい。 テレビの撮影が来たってなことも書いてあった。 この辺はよくテレビドラマの撮影が来るので、 そこのところは驚きはしなかったけど、 ドラマの撮影と外来種の駆除に何の関係があるんだろう? なんて思ってた。 まあ、さっきの説明、ちゃんと読んでなかったんだけど。 それから数日後、 息子が「池の水ぜんぶ抜く」って番組を見てたので、 いっしょに見たんだけど、 池の水を抜くと、 逃げ場を失った魚や水生動物はつかまえやすくなるわけね。 それで外来種を駆除するんだって言ってた。 外来種だからっていうと、 何やら排外主義めいてるけど、 餌を食べつくしたり、 繁殖力がやたらと強かったりして、 ほかの種類の生き物をやっつけちゃって、 生態系の多様性が失われるんでいけないってことらしい。 なんだか徳生公園の池でやってたのと話が似てる、 って思ってたら、 番組最後の正月特番の予告編で、 見覚えのある池が出てきたので驚いた。 徳生公園に来たテレビってのは、 これのことだったのか。 確かに縁日で売ってるミドリガメが捨てられてるらしく、 よく見かけるもんな。 甲羅干ししてて、 親亀の上に子亀が乗ってるところなんか、 面白いと思って写真に撮ったことがあるよ。 ときどき餌をやってる人がいるけど、 そういうときは獰猛な感じでガツガツ食ってるから、 生態系を破壊する悪者って言われたら納得できるな。 それから一か月ちょっと、 放送されるのを楽しみにしてたんだけど、 実際に放送されたのを見たら、 けっこうあっけない感じだったなあ。 ただ、今まで見たこともないくらい たくさんの人が集まってたのには驚いたよ。 うちはちょっと離れてるけど、 池がある南山田の町内会では、 テレビが来るからいっしょに池の掃除をしよう、 みたいな回覧が回ったのかもしれない。 あのなかにはきっと、 ミドリガメを捨てちゃった人も混ざってるに違いないね。 で、ミドリガメはもちろん、 鯉(これも外来種なんだってさ)もみんないなくなり、 ブルーギルだ、ソウギョだといった いかにも悪そうなやつも「駆除」したらしい。 確かに、池を見ても、もう亀も鯉もいなくて、 鴨だけが自由を謳歌してるよ。 亀だけは番組のなかで伊豆の動物園に移された、 って紹介されてて、 なんかちょっとほっとしたんだけど、 鯉は食っちゃったのかな。 十一月の番組では、アメリカザリガニを調理して、 うまいうまいって食べてたもんな。 それにしてもさ、 外来種が餌を食べ尽くして生態系を破壊するって話、 アメリカの圧力で旧大店法が廃止されて、 あちこちの個人商店や商店街が姿を消したのと似てない? 港北ニュータウンでも、 商店街のエリアが作ってあるのは、 みずきが丘みたいに早い時期に開発された地域だけで、 新しく開発された地域にはコンビニしかなかったりするよね。 さらにネット通販がやってきて、 本屋なんかだと大規模なものでもリアル商店は苦しそうだよ。 動物の生態系のことも大切だけど、 こうやって餌を食べつくすような感じで 人の仕事を奪っていくものの方が、 もっと大きな問題じゃないのかなあ。 [都筑区民文化祭パネル]




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

虚構について



世界のなかのできごとは 決して反復せず、 同じことが繰り返されたように見えても、 それは細かい差異を無視したから同じに見えただけなのに、 できごとを表す言葉は、 まったく同じ形で反復することができる。 寸分たがわず同じ言葉が、 何度でも出現できる。 無視された細部は、 無視されるに値する 取るに足らないものだから、 無視しても構わないと言っても いいのかもしれない。 差異は瞬間的に無視され、 というか気付かれず、 消えていってしまう。 私たちに残されたのは、 何度でも反復できる言葉だけだ。 私たちは世界で直接考えることはできず、 反復可能な言葉でしか考えられない。 ときには意識される差異さえ無視して、 異なるものを強引に同じだと言うことによって、 何かがわかったような気になる。 いや、そうしなければわかったような気になれない。 そのような言葉が、 現実にある世界とは別の 虚であり実でもある世界を作り出してしまうのは、 当然なのかもしれない。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

訴状



ニュースでよくあることなんだけどさ、 紛争がこじれて片方がもう片方を訴えましたってやつ、 あれでマスコミが訴えられた方に感想を聞きに行くと、 判で押したように、 「訴状が届いていないのでお答えしかねます」 って言われてすごすご帰ってくるでしょ。 あれってなんか変だよね。 訴状ってのが届くまで、 いったいどれだけ時間がかかるのよ? 裁判やったことないからよくわかんないけどさ、 訴状配達用の カタツムリ便よりも遅い特別な郵便とかあるのかね? でさ、もうひとつわからないのは、 コメントを取りに行く人たちのことなんだよね。 訴状ってのが特別遅い郵便で届くかどうかぐらい、 よく知ってるはずの人たちがさ、 絶対に訴状が届いてるわけがないタイミングで押しかけて、 コメント取れると本気で思ってんのかな? それにさ、 訴状が届いた頃に改めて取材するってこともないじゃん。 訴えられた方の主張を本気で伝える気があるのかな? でさ、あの判で押したような 「訴状が届いていないのでお答えしかねます」 なんだけど、 この間なんか町内会に村八分されていじめられたって裁判で 訴えられた町内会長までが判で押したように言ったからさ、 テレビを見ていて思わず笑っちゃったよ。 訴えられ慣れた大企業の顧問弁護士が言うんだったらわかるけどさ、 町内会長があの文句をすらすら言うってどういうことよ? 誰かに入れ知恵されてるの? もう何度も村八分やって訴えられ慣れてるの? それとも、 裁判したことがないおれでも覚えてるくらいだから、 誰でもスラスラ言えるセリフだってこと? 要するに、 訴えられた方は「言いたくない」、 マスコミは報道したふりをして深入りしたくない、 でもそれをそのまま言うと角が立つから、 幼稚園の学芸会みたいなお芝居をしてるってだけ? そんなことは誰でも知ってたけど、 おれだけ知らなかったってこと?




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ちょっと多すぎる



多摩ニュータウン大通りってのがあってさ、 ずいぶん立派な名前なんだけど、 実際立派な通りでさ、 片側二車線、 ペンキで塗っただけじゃない 本格的な中央分離帯があって、 街路樹も植えられてんだよね。 もうニュータウンってほど新しくないけど、 立派な街の風景が広がってるわけ。 でも、ちょっと脇道に入ると、 いきなりトンネルがあってね、 そこを通り抜けると、 田園風景が広がっててさ、 肥溜めの臭いがするときもあるのよね。 さすが、宮崎駿映画の舞台に なっただけのことはあるわけ。 でさ、この脇道の方の話なんだけど、 信号つきの横断歩道があるのよ。 その信号がさ、 結構夜が更けてきても、 押しボタン式とかにならないで、 律儀に色が変わるんだよね。 まわりは畑だからさ、 誰も渡らないで終わることが 多いんだけどね。 クルマで通るとさ、 正直なところ、 なんでこんなところで 止められなきゃなんねえんだろって 思っちゃうわけよ。 でもね、 こないだわかっちゃったんだ。 なにしろ宮崎駿映画の舞台になったくらいだからさ、 俺たち凡人には見えない トトロみたいな存在がいてさ、 横断歩道の信号が青になったら、 そいつらが渡ってんだよ。 目に見えないくらいだから、 クルマなんかに轢かれたりしないんだろうけどさ、 クルマと身体が重なり合ったりしたら、 やっぱり気分が悪いんじゃないかな。 ただ、そうだとしてもさ、 そのトトロたち、 二、三分に一回道を渡ってるわけだからさ、 ちょっと多すぎるんじゃないかな、 とは思うんだけどね。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

朝のひととき



ウィンドウズの更新を夜中に始めたら、 いつまでも終わらない感じだったんで、 寝ている間にやってもらうことにしたわけ。 朝起きたときはそんなこと忘れてたから、 PCの前を素通りして、 トイレに入り、 仏壇に水を上げて、 自分も水を飲んでから PCの前に戻ってきたわけ。 キーを叩いて 真っ暗だったディスプレイを起こすと、 再起動してくださいってダイアログが ぽかんと口をあけてたよ。 そいつをポチると、 勝手に再起動して、 真っ暗な画面に、 電源を落とすなよ、 まだ0%しか終わってねえぞ、 何度も再起動するからって 驚くんじゃねえぞ、 ってな感じの白い文字が浮かび上がり、 (正確な表現は忘れました) とーっても長い間0%のままだったんだよね。 あっちゃあ、 これって暴走してんのかな、 リセットボタン押した方がいいのかな、 押すなって書いてあるからじーっと我慢した方がいいのかな、 って葛藤に苛まれ、 我慢の限界に近づいたところで、 やっと1%になってほっとしたよ。 そいつが2%になるまで またすごーく待って、 今朝は仕事にならねえのかと 絶望のどん底に叩き落とされても、 いや、 原稿はドロップボックスに置いてあんだから、 アイパッドで仕事をしよう、 ってなことで立ち直り、 五〇音順のソフトウェアキーボードで ひいひい言いながら、 一パラグラフ分、訳したよ。 その間、 PCの画面の方は、 ゆーっくり数字が増えてって、 公約通り何度か再起動して、 なんとかログイン画面になったんだけどさ、 目覚ましがなってからちょうど1時間たってたな。 ログインすると、 いつも使ってないEdgeがぱっと開いて、 新しいバージョンにはこんな結構なことがあるよ、 とか言ってたけど、 (正確な表現は忘れました) もちろん、 そんなウィンドウは速攻で消して、 ドロップボックスの同期を待ってんだけど、 こいつもなかなか終わんねえからさ、 こんな雑文書いてたら、 さらに30分たっちゃったってわけ。 そう言えば、速攻で消した画面に、 確か「10月の更新」て書いてあったような気がするな。 もう12月なんだけど、 どうしちゃったんだろうね。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

蜘蛛



ずいぶん人通りが少ない街だな。 前からこんなんだったっけ? 蜘蛛の巣だらけだぜ。 ずいぶん大きな蜘蛛だな。 足が半分で服を着てるぞ。 逆さ吊りの人間か? うっすら笑ってるように見えるな。 蜘蛛を食ッたんだか、 食われたんだか。 [都筑区民文化祭パネル]




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

ものが壊れる年末



この年末は色々なものが壊れちゃって参ったよ。 最初は仕事場のPCだったな。 ダイアログのボタンをぽちっと押したら、 ちっちゃな四角がずらずらと画面に出てきて、 うんともすんとも反応しなくなっちゃったのよ。 そのうち、画面が真っ青になって、 重大なエラーでございますとか言い出したんで、 リセットしてみたら、 電源が入っては止まり、入っては止まりして 無限ループみたいになっちゃったんだよね。 電源プラグを引っこ抜いて入れ直しても同じ。 参ったなあと思ったけど、 ちょうど仕事上がりの時間だったんで、 一日頭を冷やしてもらおうってことで、 そのまま帰っちゃったわけ。 翌日いやぁな気分で事務所にやってきて、 電源入れたら普通に起動したのでやれやれよ。 でも、ほっとしたのもつかの間で、 今度は車で出かけたら、 行きについてた車のナビが、 帰りにはつかなくなっちゃってさ。 行き慣れた場所だから、 ナビが見らんないのはまあいいんだけど、 バックしようとしたときに、 ああ、バックモニターも同じ画面使ってんだ、 ってことを否応なく思い出してさ、 昔はそんなもの使わないで平気でバックしてたけど、 あれがあることに慣れちゃうと、 やっぱり怖いなあなんて思っちゃってさ。 これも翌日には戻ったんでやれやれだったんだけど、 ディーラーの定期点検がちょうどあって、 これこれこうこうって言ったら、 いやあ、それ、ときどきあるんですよ、 ってことで、 定期点検の一部だからタダで直してもらえてラッキーよ。 でも、こういうことって重なるもんだなあと思ってたら、 今度は仕事場じゃなくて自宅の方のPCの画面が真っ暗になっちゃった。 朝、Windows 10をアップグレードした (つーか、前の晩からやってたんだけど) その日の夜だったかな。 でもよく見ると、うっすら画面が映ってるのね。 バックライトがついてなくて見えないって感じだったわけ。 モバイルでネットにつないで調べたら、 Win、Ctrl、Shift、Bを同時に押してみろって書いてあったから、 やってみると一、二秒映ってまた真っ暗に戻っちゃうのよ。 それでも、その一、二秒の間にマウスでメニューいじって シャットダウンできるようになったからよかったんだけどさ、 ハードが悪いのかソフトが悪いのかもよくわかんないので、 どこが悪いのか調べるためにあれこれ試してみたけど、 埒があかないから、 翌日の朝、近所のPC DEPOTに行ったわけ。 これこれこうこうって説明したら、 もうほとんどその場で、 モニターが壊れてますねって言われて、 そういや、このモニター、3.11のときにひっくり返って、 右下にミミズがのたくったような傷があったくらいだから、 まあ寿命だよなって思って、 結局、モニター買って帰ったのよ。 これがとってもよくってさ、 画面の面積が広がっただけじゃなくて、 4Kってやつなんで恐ろしく表示が細かくなったんだよね。 前のモニターだと「ば」と「ぱ」の区別がつかなかったんだけど、 字をうんと小さくしても区別できるんだな。 小学館の日本古典文学全集ってのを 何冊か自炊して電子本にしてあるんだけど、 前だったら上段の注も下段の現代語訳も ちょっと読むのに苦労する感じだったけど、 今度のモニターなら元の紙の本よりもラクラク読めちゃうんだよね。 で、大いに満足して忘年会に出かけたらさ、 二日後に今度は自分の喉が痛くてお腹の調子が悪いわけ。 熱を測ったら37.7度でさ、 速攻で医者行ったら、風邪ですねってことで、 薬もらって、あれ、抗生剤が入ってんなあとか思ったけど、 その日の夜にはもうだいぶ元気になって、 二、三日で普通の生活に戻ったかな。 でも、熱出すなんて久しぶりだったよ。 で、五日分出た薬がまだ終わらないうちに、 仕事場のマシンの画面が真っ青になって、 小さい四角もぞろぞろ出てきて、 今度こそはお陀仏ご臨終ってことになったわけ。 またぞろPC DEPOTに行ったら、 システム起動用のSSDが壊れてますねってことで、 まあこれも3.11のときにも使ってたマシンだから、 (ひっくり返らないように必死で押さえてたんだよね) 面倒だけど作り直すことにしたわけ。 最後にマシン作ったのは四、五年前だったかなあ。 たまにしかやらないから忘れちゃうよ。 それに、CPUファンが今までになくでかくてさ、 筐体のデザインも変わって、 SSDや3.5インチHDDとかは 壁の下の狭いところに追いやられちゃってるのね。 でも、SSDが安くなって、 500GBのやつが買えちゃったのはラッキーだったな。 途中で恥ずかしい失敗をあれこれして、 PC DEPOTに何度も行ってさらに恥の上塗りをしたけど、 なんとかそれも動くようになってやれやれよ。 で、新しいマシンが動き出してみると、 自宅マシンと比べてなんて貧弱なモニターなんだろう、 って思っちゃってさ。 せっかく前のマシンより性能が上がったのに、 すごく残念な感じなんだよね。 で、節税なんてこともちょっと考えて (大した額じゃないけど)、 今ちょうど同じモニターを買ってきて、 これを書いてるわけ。 あ、言い忘れてたけど、 仕事場PCとほぼ同時に仕事場冷蔵庫も壊れて、 アイスが溶けちゃったんだけど、 何日か前にPC DEPOTに行った帰りにヤマダ電機に寄って、 昨日届けてもらったよ。 前のやつは十九年使ったから、 これは寿命ってやつだね。 年末まであと五日あるけど、 厄介なことはこれで終わりになりますように。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

包丁



目の前に包丁があるんだけどさ、 つい今さっき洗ったところなんだよね、 昼めしのときに、 キャベツを切るために使ったんだよね、 水を拭いてないから、 水がついててさ、 電球の光を反射して、 キラキラ光っちゃってるけどさ、 落っこってきたら怖いな、 足にブスッと刺さったりして、 いや、 この柄をしっかり握って、 心臓にグサッと刺せば、 おれは今日死んじゃうんだよな、 ここにはほかに誰もいないから、 そんなことするやつは、 おれしかいないけどさ、 おれがここで死んじゃっても、 当分誰も気づかないんだろうな、 おれしかいないんだもんな、




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

Twitterによるニュースピーク入門



〈安倍晋三
@AbeShinzo
唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向け、非核三原則を堅持しつつ、被爆の悲惨な実相への理解を促進してまいります。核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、双方の協力を得ながら対話を粘り強く促し、国際社会の取組を主導していく決意です。

午後3:20 ・ 2019年8月9日・Twitter for iPhone
1,886件のリツイート
1.1万件のいいね〉
(引用者注: リツイート、いいねの件数は、同年同月10日午後3時30分現在のものです)

 安倍晋三氏のニュースピーク、または特殊詐欺話法について、私などがしゃしゃり出てきて解説とは片腹痛いのですが、書いてみたら意外とうまくできたような気がするので、臆面もなくご紹介させていただきます。

唯一の戦争被爆国として→ここはもともとの日本語と同じ意味になっています。ニュースピークではないように見せかけて、聞いている者の油断を招こうという意図が見え隠れしています。

「核兵器のない世界」の実現に向け→「」をつけてある分、本気じゃないってことをほかの部分よりも正直に述べています。

非核三原則を堅持しつつ→ザルであることは公然の秘密です。中身のわからない米軍基地を抱えているくせにどうやって「持ち込ませない」とか言えるんだか理解に苦しむところです。

被爆の悲惨な実相への理解を促進してまいります→安倍政権ってそのためになんかやりましたっけ。そもそも原発を推進してきて福島第一原発事故の遠因を作った安倍晋三は被ばくの悲惨な実相を知っているのでしょうか。

核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め→核兵器禁止条約には決して賛成しません、という意味です。ここがこのツイートのもっとも重要な部分ですが、意味を知っている人と知らない人がいます。意味を知らない人はニュースピークの存在を知りません。Rest in peace.

双方の協力を得ながら対話を粘り強く促し→どちらの協力も得られないことがわかっていて言っています。「粘り強く」はニュースピークの頻出語で、公式発言の場でやってる感を出すために使われますが、全然本気ではないという意味です。わかりやすく言えば、「後ろを向いて舌をぺろっ」ということです。

国際社会の取組を主導していく→ここには、真実はありませんが、願望はちょっとだけあります。何であれ、「国際社会の取組を主導していく」自分の姿を見てみたいと思っていますが、できていないことはわかっています。でも、国民に対してはそう言っておこうという言葉です。

決意です→和歌などで、語調を整えるために、意味はないけど先にくっつける枕詞というものがあります。たとえば、「久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」における「久方の」は「光」の枕詞で特に意味はなく、「光」という言葉を予感させることだけが目的になっています。「決意です」は、すべての文章の末尾に着く万能の枕詞状のもので、意味はありませんが、何か言った気にさせるためのおまじないです。しかし、前ではなく、一番最後で使われるので、枕詞ではなく、足拭き詞(あしふきことば)、またはケツ拭き詞と呼ぶべきものです。

以上です。ご質問のある方は別室へどうぞ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

朝の納得



四時に起きて、 八時まで仕事、 朝ドラからモーニングショー、 テレビを見ながら、 ご飯とみそ汁、 そんな具合にいつもの朝を過ごし、 重い腰をよっころしょっと持ち上げ、 支度をして、 「行ってきまあす」 スマホで遊びながら、 一キロちょいの距離を歩いて、 仕事場にやってきたんだけど、 しばらくたって気がついたのさ。 ひげも剃ってないし、 歯も磨いてない。 頭のなかにしっかりあった ひげを剃った記憶と 歯を磨いた記憶、 あれは昨日のだったのか、 それとも一昨日? 出かけて人と会う予定の 明日じゃなくてよかったよ。 それにしても納得いかねえな。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

二〇一九年十月二二日



もう三年前になるけど、 天皇が天皇制終了を宣言すれば、 アベシンゾーの改憲案なんて吹っ飛ぶ、 ってなことを書いたことがあるんだよね。*1 それから二、三か月たったときに、 天皇が退位したいとか言い出して びっくりしたよ。 おいら、預言者になっちゃったぜ、なんてね。 でも、退位したいってのと、 天皇制を止めたいってのとでは、 月とスッポンくらい違うんだなあ。 「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」(ママ)とかいうやつ、 よーく読んでみればわかるよ。
〈これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり,相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう,そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくことをひとえに念じ,ここに私の気持ちをお話しいたしました。〉*2
天皇制をずっと続けるために退位したいと言ったんだよ。
この人たちにとって何よりも大切なのが天皇制だってことがよーくわかった。


天皇制を続けるためになかなか降参しなかった。
天皇制を続けるために沖縄を見殺しにした。
天皇制を続けるために指をくわえて原爆が落とされているのを見ていた。
天皇制を続けるためにマッカーサーに会いに行った。
天皇制を続けるために新憲法に戦争放棄、戦力放棄の条項を入れた。
天皇制を続けるために東條に全部罪をなすりつける言い訳の文書を作った。
天皇制を続けるために総理大臣の頭越しにアメリカに沖縄を差し出した。
天皇制を続けるために何でもするからアメリカの軍隊を残してくれえと言った。*3.
天皇制を続けるために原爆投下はやむをえないことと私は思ってますと本音をぽろっともらした。*4.
それは前の前の天皇のことだって?
前の天皇だって同じさ。
天皇制を続けるために退位したいって言ったんだからさ。
天皇制を続けるためなら
戦争でも平和主義者でも慰霊の旅でも何だってやるんだよ。
今度の天皇だってそこは変わらないさ。
どこまでやれるかはわからないけどね。


で、想定外の天皇やめたい宣言ですったもんだした挙げ句、
今年の四月末日で前の天皇は終わって、
五月一日から次の天皇になります、
ってことになって、そうなったわけ。
もうそれで十分、おなかいっぱいだと思うけど、
即位の礼とかいうものもやることになって、
勝手に国民の祝日とやらにされちまったわけよ。
その日が二〇一九年十月二二日ってことです。


預言者になりかけた身として、
何か言ってやろうと思ってたんだけどさ、
言葉ってのは身構えていると出てこないもんだねえ。
でも、いざその日になってみると、
次から次からへらへら出てくるわけ。
不思議なもんだね。


天皇制への反対がタブー視される空気があるのは、
天皇なるものが宗教だからなんだよね。*5


消えたので再投稿。
フェイスブックがこの程度の投稿でも検閲するのだとすると、
それは天皇なるものが宗教だからだよね。


Kさん、今日はいっぱい消されましたよ。


タブー視されるというのと宗教であるというのは同語反復のようなものです。
いや、宗教などというほど高尚なものではなく、
迷信のようなものと言った方がいいかもしれません。
しかし、迷信よりも拘束力が強いですよね。
夜爪を切っちゃいけないと言われても、
今どきそんなことは気にしないのが普通でしょうが、
天皇の写真を焼くと過剰に反応する人が山ほど出てくるんですから。
非合理的で無言ながらむき出しの暴力がイメージされます。
実際、風流夢譚事件のように人が殺されるようなことさえあります。
あいちトリエンナーレでも、
ガソリンまいて火をつけると脅迫した人間が出ましたね。
敗戦から七四年もたつのに、まだそんなもん、
いやどんどんひどくなっているんですよね。
テレビでは反天皇の言説は締め出され、
新聞でも今日(二三日)の東京新聞はなんとか反天皇の考えを紹介していましたが、
ちょっと変わった人たちがいるけど、
その人たちの意見も聞いてみようよ、
というようなスタンスでした。
もし、天皇が民主主義の価値を何よりも大切に思うなら、
天皇制を止めると宣言するのがもっとも効果的ですよ。
日本におけるあらゆる非合理の根源なんですから。


右側の人たちは放っておいても天皇制を支持するので、
天皇がちょっとリベラルっぽくしておくと、
そっちの方の人たちからも支持してもらえて、
天皇制は安泰になるんじゃないかねえ。
手下に極右に突っ走られると天皇制の危機を招くし(前の戦争の教訓)。
でも、現天皇の顔はまだ見えないな。


天皇教が迷信であることを誰よりもよく知る天皇は、
天皇教の信者、背教者の誰よりも合理的に行動できる。


祝日にしなかったので、テレビは見なかったよ。
夜は家族で木曽路のしゃぶしゃぶ祭りに行ったけどね。
いつもの半額でしゃぶしゃぶが食えるのは大きいよ。
レイワ初のしゃぶしゃぶ祭りって書いてあったなあ。
二二日から二四日までって、
即位礼のこと意識してたのかねえ。
そういやヘイセイ最後のしゃぶしゃぶ祭りにも行ったよ。
増税前最後のしゃぶしゃぶ祭り、
増税後最初のしゃぶしゃぶ祭り、
でよかったのにな。


*1. https://beachwind-lib.net/?p=11176
*2. 宮内庁ホームページからコピペ
*3. 豊下楢彦『昭和天皇の戦後日本』(2015年、岩波書店)参照。
*4. 1975年10月31日
*5. ここからしばらく実際にフェイスブックに投稿した内容。微修正済み。

天皇制は身分制度の残滓である上に、奇妙な禁忌観(写真を燃やすとどうこうとか、批判し辛いとか、風流夢譚事件のように血で血を洗う暴力が起きやすいとか)を引きずった宗教でもあると思います。特に後者が重症で、これがなくなれば、安倍やら日本会議(これも支えているのは天皇崇拝を共有するあれこれの宗教です)の敗戦前復活策動にとっては大打撃になるはずです。前天皇は、再軍備化には嫌悪感を示していましたが、それよりも天皇制の永続の方が重要だったらしく、天皇制の永続化を訴えて退位しました。実際、安倍やら日本会議やらが目指す敗戦前日本が復活すれば、同じ轍を踏んで天皇制の重大な危機がやってくるので、それは困るのでしょう。しかし、何よりも天皇制の継続が一番大事だという価値観はやはりおかしいし、危険ではないでしょうか。そんなものよりも大切なのは、一人ひとりの生が尊重される世界であるはずです。即位礼の翌日、テレ朝モーニングショーが長々と即位礼を扱ったあとで、台風被災者の悲惨な状況を伝えましたが、それを見ていて改めてパレードのアリバイ的な延長で台風被害を片付けた即位礼に大きな違和感を持ちました。


日本人―天皇のこととなると突然左右の対立を越えてカルト信者になってしまう人々のこと。それ以外の人々のことを非国民と呼ぶ。





あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

かの字



バクチってのはさ、 客さえいれば胴元はかならず儲かるもんでしょ。 客のなかには得するのもいれば損するのもいるけど、 胴元はかならず何割かを取ってくわけだから負けなし。 逆に客全体で見ればかならず損するわけだよね。 イカサマなしなら、 やればやるだけ実際の結果が理論的な確率に近づいてくから、 かならず損するわけ。 まして、イカサマがあるなら、 得させる客がいる分ほかの客は損するわけだから、 イカサマなしのときより損するわけでしょ。 最高裁判所の一九五〇年の判決でも、
賭場開張図利罪は自ら財物を喪失する危険を負担することなく、専ら他人の行う賭博を開催して利を図るものであるから、単純賭博を罰しない外国の立法例においてもこれを禁止するを普通とする。
って言ってるわけ。
ない方からある方にカネが動くだけさ。
でも、そういう法律がある一方で国やら都道府県やらが
競馬、競輪なんかを主催してるんだよね。
さっきの裁判で負けた被告の弁護人もそれを主張してる。
国も公認してるんだから、
刑法一八六条二項(賭博場開張図利罪)は
新憲法では無効だって。
(何しろ日本国憲法施行から三年しかたってなかった頃の話だから
「新憲法」なのよ)
でも裁判所は、
国などが賭博場開帳図利と本質的に同じことをしているからといって、
賭博一般を認めているわけじゃないでしょって一蹴しちゃってるんだな。
論理は通ってると思うよ。
ただちょっとすっきりしないよね。
そもそもこの判決は賭博自体について、
勤労その他正当な原因に因るのでなく、単なる偶然の事情に因り財物の獲得を僥倖せんと相争うがごときは、国民をして怠惰浪費の弊風を生ぜしめ、健康で文化的な社会の基礎を成す勤労の美風(憲法二七条一項参照)を害するばかりでなく、甚だしきは暴行、脅迫、殺傷、強窃盗その他の副次的犯罪を誘発し又は国民経済の機能に重大な障害を与える恐れすらあるのである。
ってな風に格調高く非難してるわけだから
なおさらすっきりしないと思うんだよね。
まあ、三権分立ってのがあるからさ、
裁判の争点にもなってないことについて、
裁判所が国や都道府県に口出しするわけにもいかないから、
それ以上踏み込んでいないんだろうってことにしとこうか。
ここからは法律の専門家でもなんでもないおいらの考えだけどさ、
国や都道府県が胴元になって客から巻き上げたお金は、
理論的には税金の一部になって広く納税者に還元されるはずだよね
(実際には国とかいうやつは社会保障をけちって
軍事費や政権関係者の集票のための宴会に税金を使うみたいだけどさ)。
たぶん、国営、公営のバクチを容認できるとすれば、
結構無理があると思うけどそれ以外の理由はないと思うよ。
でもさ、のめり込んで中毒になる、
いやその前に経済的に生活破綻に陥るようなことをさせて取り上げたカネを
税金と同じように使うってのはどうなんだろうね。
税制には、所得再分配機能があるって教科書には書いてあるはずだけどさ、
国営バクチがやってることはそれとはまるで逆で、
所得再分配の恩恵を受けるべき側の人からカネを吸い上げてることになるわけじゃん。
国や都道府県がコントロールして過熱しないようにしてる、
とかいうような理屈があったとしても、それは嘘だと思うね。
すでに国営でも公営でもないパチンコ屋ってのがあるでしょ。
風営法ってのがあって許可をもらわないと営業できないから、
行政のコントロールが効いてるんだって理屈なんじゃないかな。
でも、パチンコ屋って警察から天下りするんだよね。
え、警察って規制当局なんだからパチンコ屋からしたら敵なんじゃないの? 
って感じがするかもしれないけどさ、
パチンコ屋からすりゃあ、警察OBなら警察の手のうちを知ってるし、
かつての部下に睨みを効かせてくれんだろうって期待があるから
大歓迎でしょ。
そういう自分の商品価値を知ってる警察OBからすれば、
高く売って左うちわの老後を過ごそうって思うのが自然じゃない?
規制当局ってのは理研のわかめちゃんじゃなくて利権の塊だと思うよ。
ほかの業界でもさ、ヤメ検とか言って、検事を辞めて弁護士になると
依頼が殺到するっていうよね。
それと同じなんじゃないかな。
で、横浜市長が選挙のときだけ「白紙」にした「かの字」のことだけどさ、
収賄容疑で国会議員が逮捕されるってな展開になってるでしょ。
語るに落ちたって感じだよね。
今まで「かの字」が公認されてなかった日本に
「かの字」ができるってことになれば、
「かの字」のノウハウがある外国企業が目をつけるに決まってるよね。
でも、そういう企業には「日本」のノウハウがないから、
なんとか食い込もうとして、
「かの字」解禁に熱心な国会議員に接近したわけでしょ。
結局、「かの字」解禁の理由は経済振興だの観光立国だのじゃなくて、
政治家たちの金儲けだったんだなって思ったよ。
あの業者どもはさ、
客を丸裸にして生活破綻、一家離散に追い込んだ挙げ句、
ちょっとの税金を払うだけであとの儲けは自分のものにしちゃうのに、
(もちろん、政治家に転がり込んでくる部分もあるだろうけど)
「かの字」推進派ときたらウェルカムしてんだから。
でも、この国では法の下の平等なんて絵に描いた餅らしいからさ、
検察は「したっぱ」をつかまえて仕事してるふりをしてるだけで、
大物は涼しい顔してボロ儲けしてるんだと思うよ。
だってこの話、トランプがアベにじきじきによろしく頼むぜって言ったという
アメリカの業者は絡んでないんだもん。
で、「かの字」が続く限り、大物には金が入り続けるってことなんだろうね。
ひとり殺せば犯罪者だけど、たくさん殺せば英雄、神だって言うけどさ、
詐欺師や泥棒の世界でも同じってことなんだろうねえ。

[都筑区民文化祭パネル]




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

還暦を前に



最近よくあることなんだけど、 昨日も夜中に目が覚めたわけ。 時計を見たら二時過ぎだったから、 まあ早く寝ないと寝不足になっちゃうじゃん。 だからさあ寝ようと思ったんだけど、 「みじかい」って漢字でどう書くんだっけってことが、 なんだか気になっちゃったのね。 「ながい」の方は自分の名前に入ってるからわかるんだけどさ、 「みじかい」が思い出せなくなっちゃったのよ。 え、これはやばいぜって思ってさ、 当社比較だけど、頭をフル回転させたわけ。 真っ暗にしてるから、 書いて確かめるってことができないのよね。 なんかすごくイライラする感じだったんだけど、 矢を書いてから豆って書くんだってことを思い出せてさ、 ほっとしたんだけど、 思い出せなかったら焦っただろうなあ。 でもなんで「みじかい」が気になったんだろう。 そこが思い出せないんだよね。 全部夢だったのかな。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

緊急事態



いい感じで弾丸が入ってるロシアンルーレット。 ひとつかと思ったらふたつある。 王冠のマークが付いたのと、 コインのマークが付いたのと。 金持ちが持たされるのは王冠マークの方だけ。 そうじゃない人は両方。 入ってる弾丸の数も違うって噂だよ。 少なくとも コインマークの方はなしにしてくんないかなあ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

新型コロナがやってきた



テレビでCMを見ると、 なんか違和感がある。 顔のシワをどうにかしようとか、 健康にいい食品だとか、 そこはコロナがいなかった頃の世界で、 こことは違うパラレルワールドみたいなところだな。 こっちではたぶん誰もそんなことに興味持ってないよ。 今日をどう生きるか、 明日も生きてられるか、 先がまったく見えないんだからさ。 一月に楽しみにしていたクルーズ船に乗って旅に出て、 二月に帰ってきたらそのまま船に閉じ込められて、 感染したって言われて病院に連れて行かれ、 そのまま死んだ人がいる。 元気でピンピンしてた人が、 二週間後には感染して死んでいる。 肺炎で息が苦しくなって 溺れるような感じで死ぬんだってさ。 感染したけど帰ってきた人は、 免疫ができてもう安心て感じなのかな。 でもそんなものはできないって話もある。 ほらほらそんなに近くに固まっちゃって。 今はもうそんなことしないんだよ。 こっちと同じ世界に見えるのは、 生でやってる報道番組くらいのものか。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

遠近法



遠くに子どもがいるよと思ったら、 近づいてみるとおばさんだったり、 遠くからおじさんが来るよと思ったら、 女子高生とすれ違ったりする。 昔からこんなだったかな? ちょっと前のことでも覚えてないよ。 歳を取るってこういうことなのかな?




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

 還暦の年を終えるにあたって



四十から六十まではあっという間だったな。 十年続いたやり方じゃ飯が食えなくなって、 数年じたばたしたあげく、 もとのやり方に戻ったけど、 同じ仕事じゃ以前の半分しか飯が食えないので、 休みなしで働くことにして、 飯をあまり食べないようにして、 なんとか辻褄を合わせたわけさ。 それが最初の十年。 あとの十年は、 最初の十年の終わりがそのままずるずる続いた。 四十のときにやろうと思ってたことが まだ全然できてない。 八十まで生き残るかどうか、 そんなこたあわかんないけど、 仮に生き残ったとしても、 このまんまじゃやろうと思ってたこと、 四十年やらずじまいで終わっちゃうな。 そう思いながら、 もう一年が暮れようとしている、 ってわけさ。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

イノベーション



無症状なのに感染させられるようにするとは うまいやり方を考えたもんだ。 疫病で苦しんでるのは遅れてる国だよね、 とかうそぶいて そういった国の人々からうまい汁吸ってる 先進国とか言ってるところの連中に 疫病で苦しむってのがどういうことなのか 教えてやれたわけだからさ。 でもうまくいかなかったことがひとつ。 あいつらまだ気づいてないんだ。 自分たちが南の人々に苦しみを押し付けてきたこと、 この疫病でも相変わらずそうだってこと。




あとは待つばかり|見えないもの|ちょっとの違い|炭酸分子|日本解散|犬の死|食器|わずか十秒|として|りんごを食べながら|一日の始まり|砂漠の星空|まだそこまでは行ってないけど|一日|大変な日に|ちょっとした違い|世代|砂時計|大きな錠剤|語尾の研究|よくわからない寓意|四方八方から|検査|検査2|ニッポンのイメージ|寝違え|乳母車ランナー|詩の時代|本当に書かれるかどうかはなはだ怪しげな「詩論詩」の序詩|祖先|身体|秘密|近所の道|フランス山|確かに|ほねつぎ|都知事選の途中で|クニ|アクシデント|分水嶺|分水嶺|刺青のような|2週間後|落ちてくる|うまいぶどう|第47回衆議院議員選挙|仕事を抜けだして|どっち|八重|人人戯画|言文一致|詩とはなにか|赤い蜘蛛|夏の終わりに|Constitution 2015年9月のために|比喩はリズムを生む|目が覚めたら||あっちのあれ|安保|2015年11月13日|ありがちなこと|風の日にいた|白日夢|ねえ、どうして|左手の人差し指|あえてそれを言う|家は遠い|真っ白な鳩|歌舞伎とは何か?|天皇は人間か?|天皇は人間か? ver.2|餌をやる人|ずっと|朝の異変|薬漬け|物言えば|度し難し|ねえねえ、そこ行くアベちゃん|奴隷への命令|神の代理人|涙が出るとき|さくら|神の下僕|一重|多様性|虚構について|訴状|ちょっと多すぎる|朝のひととき|蜘蛛|ものが壊れる年末|包丁|Twitterによるニュースピーク入門|朝の納得|二〇一九年十月二二日|かの字|還暦を前に|緊急事態|新型コロナがやってきた|遠近法|還暦の年を終えるにあたって|イノベーション|布で隠す

布で隠す



日本では百何十年か前から、 人はみな性器を布で隠して歩きます。 むきだしの性器は暴力的だからねえ。 望まない性交をいきなり迫られる危険があるから? 望まない性交をいきなり迫られそうな気がするから? 性交のことを考えたくないときに性交をイメージさせるから? それともたまたま近所にある排泄器が排泄をイメージさせるから? 少なくとも今の日本では、そういう恐怖は法的に保護されてます。 日本では去年あたりから、 人はみな口を不織布で隠して歩きます。 むきだしの口は暴力的だからねえ。 口の持ち主がコロナも持ってたらコロナがばらまかれ、 そのコロナが伝染ったら苦しんで死ぬ危険があるから? 口の持ち主がコロナを持ってなければ何の問題もないけど、 コロナを持ってるかどうかは当の本人にさえわからないし、 ましてむきだしの口を見せられた人にはわからないからねえ。 でも、なぜ誰にもわからないんだっけ? 少なくとも今の日本では、コロナの検査はできる限りしないようになってます。


(C) Copyright, 2000-2017 NAGAO, Takahiro
|ホームページ||詩|
|目次|