きみの拙文は拝読した
きょう、湖水は平らかだ
女たちに伍して
男手ひとつでなんとか沢をキリモリしている
喋々を壁にピン留めする代わりに
床いちめん観葉に資する時を蒔く
なけなしの胸ははたいて
性器も失せた木を焚き付ける
刃には葉を、とか打(ぶ)っちゃってね
その舌の根の下を水道管はうねり
テレビの内外で
ニンゲンがめそめそしている
服を着ている
笑いさえしている
その上ファチマの糸瓜のと
日本人ったら日本語がぺらぺら!
世界は他界して
蠢かない春、動く自動車
風に揺れる
うろの大木
さては肉体分裂症のH氏だ
微笑を荒らげているH氏夫人だ
思想膿漏のその愛人だ
なにやってんだ
いつも空の下で
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