January 0112016

 初山河いのちのかぎり鶴のこゑ

                           淵脇 護

けましておめでとうございます。元旦のいかにも瑞祥に満ち満ちた風景が初景色。いつも見慣れた山河も年が改まると何と新鮮に見えてくることでしょう。筆者は鹿児島の方で、ここで言う鶴のこゑは出水地方の鍋鶴の声。古来鶴は瑞鳥とされているが今出水に渡来した鍋鶴が初山河の只中でいのちの限り鳴いている、何ともめでたい限りである。健康で命の限りを楽しめるものなら長生きもいいかも知れぬ。今年も皆々様に幸多かれとお祈り申し上げます。「俳句」(2015年1月号)所載。(藤嶋 務)




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