April 17 2015
河原鶸天地返しの田に降りる
嶋崎茂子
河原鶸は山林や田、河原などで群れをなしている雀に似た鳥で、飛ぶ時の鮮明な黄色で鶸だと分かる。双眼鏡で見るとピンクの太いくちばしと翼の太く黄色いしま模様が見える。見晴しのよい葦先にとまりキリキリ、コロロと鳴いたりジュイーンとさえずったりする。農事では厳寒期に土を氷雪にさらして病害虫を殺すために「天地返し」という作業がなされる。そんな労苦も終わった頃に春の兆しがやって来る。鶸の訪れもその一つである。今百羽にも及ぼうかという河原鶸の群れが一斉に大地に舞い降りてきた。春到来したり。その他<御慶いふ小さな町の小さな駅><夏草の匂ひいのちのにほひかな><冬鴎飛ぶといふこと繰り返す>などあり。『ひたすら』(2010年)所収。(藤嶋 務)
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