June 1262014

 梅雨寒し忍者は二時に眠くなる

                           野口る理

よいよ梅雨本番だけど、今年は暑くなったり寒くなったり気温の乱高下に悩まされている。梅雨に入ってからも油断はできない。真夜中の2時は俳句によく使われる時間でもある。ツイッターやオンラインゲームで夜中の遊び相手も不自由のないこの頃では昔ほど夜更けまで起きている孤独感は薄れてきているだろうが、草木も眠る丑三つ時である時間帯であることには変わりはない。寝ずの番をしているのか、天井に張り付いて座敷の様子をうかがっているのか、緊張状態にあるべき忍者が二時に眠くなると断定で言い切ったところがこの句の魅力だ。しとしと降り続く雨音が子守歌なのか、うとうとしてしまう忍者がなんだかおかしい。ユーモラスなイメージとともに心地よい音の響きとリズムも素敵だ。『しやりり』(2013)所収。(三宅やよい)




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