January 24 2014
畳まれて巌のごとし大屏風
波多野爽波
普段、屏風というのは広げて用いるもの。しかし、作者は、畳まれている屏風を詠んでいる。「巌のごとし」というのは飛躍した比喩であるけれども、大きな屏風の質感をよく感じさせる。私は、この句が出された句会に出席していた記憶があるが、同時作に「井戸の辺をすり抜け屏風運ばるる」という作品があった。爽波は、句会の後、「頭の中で、『屏風』を思い浮かべていると、その映像が自然に動き始め、さまざまな情景が浮かんでくる」と語っていた。『骰子』(1986)所収。(中岡毅雄)
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