税金の督促状などが数通。いわれのないものもあったりして。(哲




20131119句(前日までの二句を含む)

November 19112013

 冬紅葉海の夕日の差すところ

                           本宮哲郎

上の冬紅葉と海に差し込む夕日までには大きな距離があり、そこを波濤がつないでいる。太陽が海に沈む景色は日本海のものであるから、おそらく荒々しい波だろう。それでこそ、冬紅葉の赤さが一層切なく、痛々しく映えるのだ。と、頭では分かっていても、どうも想像が追いつかない。太平洋側で生まれ育った身では太陽は海からのぼり、山へと沈むものだった。当初、夕日が赤々と染める海面の部位を紅葉と直喩されているのかと思った。おそらく穏やかな太平洋側の思考がそう思わせたのだ。きりきりと冷たい冬の日本海を実際に見たいと思いながら、寒さ嫌いゆえ今日まで体験していない。掲句のような寒さゆえに存在する美しさがほかにもたくさんあり、どれも見逃しているのだと思うと心から惜しい。重い腰をあげて今年こそ出かけてみようと思うのだ。『鯰』(2013)所収。(土肥あき子)




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