September 14 2013
かたすみのかたいすすきを描く絵筆
宮本佳世乃
今週はじめ、小さい向日葵とすすきが数本ずつの花束が花屋の店先に。暑さが残りながらも秋めいてきた今時分らしいようにも思えて買い求めた。一緒に投げ入れてみるとなかなかおもしろく、すすきの穂はまだ硬いけれどふれるとなめらかで、窓際に置くと空を恋うように光って揺れる。来週の名月までは持たないなと思いながら本棚の俳誌をめくっていたら掲出句が目に止まった。まず一叢のすすきがありありと見えて、それから細い絵筆がすっすっと動き次々にすすきのかたちが生まれてゆくのが見えてくる。揺れるすすき、絵の中のすすき、絵筆の先、それぞれの曲線が美しい。俳誌「豆の木」(2012年4月・16号)所載。(今井肖子)
『旅』や『風』などのキーワードからも検索できます
|