夕方の顔、とあるので、下校途中か、帰宅への道であろうか。解放感にあふれた子供の様子がうかがえる。「吉野」は、もちろん奈良県吉野郡吉野町。春の吉野は花のため人々でにぎわうが、この句は、秋の吉野。春のような喧騒はなく、静かで落ちついている。吉野の山のたたずまいも感じられて、風土の爽快感が一句の雰囲気を、より爽やかなものにしている。『湯呑』(1981)所収。(中岡毅雄)
『旅』や『風』などのキーワードからも検索できます