May 11 2013
新緑やのけぞる喉に日のまだら
榎本 享
連休の中頃、水の広がるひたすら広い公園で一日を過ごした。新緑の中で心地よい時間だったが、日の暮れかける頃に不思議な疲れを感じたのは、終日ひんやり渡っていた強めの風のせいかもしれない。明るいけれど不安定な五月だが、この句の新緑は、もう少し夏を実感できる頃合だろう。のけぞる、なのだから、上を向いている。ただ新緑を仰いでいて、そこに木洩れ日がゆれ動いているというだけでは、のけぞる、が強すぎるだろう。ひと休みして、ごくごくと水を飲んでいる喉だとすれば、日のまだら、に滲んで光る汗が見えて、景色が動き出す。『おはやう』(2012)所収。(今井肖子)
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