January 03 2013
ひろげれば版の香りや絵双六
和田 誠
木版刷りの双六だろうか。私が小さいころにはこんな古風な双六はもうなかったように思う。流行はじめた漫画の主人公を題材にした付録の双六が兄たちが購読していた月刊雑誌の付録についていて、そのお相伴をさせてもらった。もう少し後の世代になると「人生ゲーム」や「モノポリー」だろうか。久しぶりに顔を合わす従妹たちと炬燵に集まって双六式のゲームをしたのは楽しい思い出だ。グーグルで絵双六を検索すると戦前の双六には趣向を凝らした絵柄のものがたくさんある。四つ折りにした絵双六を広げると真新しいインクの匂いがしたことだろう。「版の香り」が正月のすがすがしさと呼応して目の前に広げられる絵双六の華やかな絵柄を想像させる。うちの子供たちが正月に帰省したときはテレビの前に集まって「スーバーマリオ」に打ち興じていたけど、この頃の子供たちの遊びは何なのだろう。久しぶりに家族でゲーム版を広げてゲームというのも正月らしくていいかもしれないですね。『白い嘘』(2002)所収。(三宅やよい)
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