知事選もある東京。ぼつぼつ郵便受けにチラシが入りはじめた。(哲




20121127句(前日までの二句を含む)

November 27112012

 冬眠の蛙や頭寄せ合うて

                           榎本 享

京でも最低気温が10度を下回る日が続くようになり、そろそろ蛙は冬眠に入る頃だ。ウサギやリスなどぬくぬくと群れて冬眠するように思っていたが、蛙は単体で穴に寝ているイメージがあった。枯れきった花の根を掘りていると、冬眠中らしき蛙と遭遇したことがあるが、むっつりと迷惑そうにうずくまる姿には孤高の雰囲気すら漂っていた。しかし、調べてみると、実際には同じ場所で冬眠を過ごす蛙もいるようだ。よく知られた蛙の本アーノルド・ローベルの『ふたりはともだち』は、ひと足早く目覚めたかえるくんが、がまくんを起こしに行く場面から始まる。両手両足を持つ擬人化がたやすい生きものだからこそ、冬眠中の姿が容易に思い描けなかった。掲句と事実を知ったことで、どこかでひしめき合って春を待つ蛙の家族もいるのだろうと、ほほえましくなった。ところで、このたび蛙の冬眠を調べていてもっとも驚いた記事。「蛙は意外と丈夫で、一度や二度凍らせてしまっても生きていますから、あわててお湯をかけたりしないでください。氷が解ければなにごともなかったように冬眠の続きに入りますので心配いりません」(信州根羽村茶臼高原「カエル館」カエルの質問Q&Aより)。意外と丈夫どころじゃありません……。〈足袋替へに入りし部屋の暗さかな〉〈初猟の湯呑を置きて発ちゆけり〉〈さみしいといふ子ねむらせ藤の花〉『おはやう』(2012)所収。(土肥あき子)




『旅』や『風』などのキーワードからも検索できます