喪中はがきが届きはじめた。我が家も二年連続で賀状を出さない。(哲




20121122句(前日までの二句を含む)

November 22112012

 冬桜化粧の下は洪水なり

                           渋川京子

桜は文字通り冬に咲く桜。一重で白っぽい色をしている。春先に一斉に花開くソメイヨシノと違いいかにも寂しそうである。冬桜は12月ごろから翌年の1月にかけて咲く花。と歳時記にある。二度咲きの変種ではなくわざわざ寒さの厳しくなる冬に開花するのは人間が自らの楽しみのため人為的に作り出したものだろう。化粧で華やかに装った顔の下に激しく感情の動揺が隠されているのだろうか。化粧で押し隠された思いが「冬桜」に形を変えて託されていると考えられる。「今日ありと思ふ余命の冬桜」中村苑子の句なども「冬桜」のはかなさに自分の在り方を重ねて詠んでいるのだろう。作中主体が作者であると必ずしも言えないが自らの感情を託すのだから、私小説的作り方とも言えよう。『俳コレ』(2011)所載。(三宅やよい)




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