本家のサーバーが復帰。ご迷惑をおかけして、すみませんでした。(哲




20121011句(前日までの二句を含む)

October 11102012

 鳥威し雨に沈みてゐるもあり

                           波多野爽波

ちこちの田んぼではもう稲刈りは終わっただろうか。金色に垂れる稲穂を雀などから守るためにピカピカ光る鳥威しが田んぼのあちこちに結わえられている。そのうちの一つが雨に打たれて落ち、そのまま水たまりに浸かっているのだろうか。濡れそぼつ鳥威しがなまなましく感じられる。「鳥威し」が空中にひるがえり鳥を威嚇するものという概念に囚われていると見いだせない現実だ。眼前にある対象を描写しただけに思えるこのような句について語るのは難しいが、そんなとき「無内容、無思想な空虚な壺に水のように注がれて初めて匂い出て来るもの」と言った山本健吉の言葉をふと思い出す。「日本大歳時記」(1985)所載。(三宅やよい)




『旅』や『風』などのキーワードからも検索できます