無人島の領有権をめぐって熱くなる心情がよくわかりません。(哲




20120915句(前日までの二句を含む)

September 1592012

 秋風や長方形の空っぽで

                           中村十朗

日休暇を終えて東京に戻り久しぶりに街を歩いた時、なんでも四角いなあ、と思ったのを思い出した。人の手で作られたものの形の中に一番多く見られるのが長方形だ。この句の長方形、最初に浮かんだのは空き地。あれ、ここ何が建ってたっけ・・・更地になった空間を前に、記憶を手繰り寄せるが思い出せない、草の花が風に揺れているばかりだ。そう大きくはない喪失感と共に、ただぼんやり吹かれているには秋風がふさわしい。そして、空っぽの長方形はさまざまな想像をかきたてる。何も描かれていない紙、さっきまで何かのっかっていた皿、お湯をぬいてしまったバスタブの底、真っ黒な画面。取り残された長方形は、静かに満たされるのを待っている。俳誌「や」(2012・冬号)所載。(今井肖子)




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