高齢者向け配食サービスに試食を申し込んでみた。(哲




20120811句(前日までの二句を含む)

August 1182012

 さざなみの形に残る桃の皮

                           金子 敦

本古来の桃の実は小粒で、産毛が密生していて毛桃と呼ばれ〈苦桃に戀せじものと思ひける〉(高濱虚子)などと詠まれているが現在、桃といえば白桃、色といい形といい、はにかむように優しく、甘くてみずみずしい果実の代表だ。その皮は、実が少し硬めだと果物ナイフで、熟していると指ですうっとはがすように剥けるが、この句の場合はナイフで剥いたのだろう。皮の薄さとところどころに残る果実の水気で、林檎や梨とは違う静けさを持って横たわる皮、そこにさざなみの形を見る感覚は、桃の果実同様みずみずしい。〈無花果の中に微細な星あまた〉〈なんでもないなんでもないと蜜柑むく〉など果物をはじめ、食べ物の佳句が印象的な句集『乗船券』(2012)より。(今井肖子)




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