昨夜の甲子園不入り。阪神の不調と五輪のダブルパンチだ。(哲




20120730句(前日までの二句を含む)

July 3072012

 人文字を練習中の日射病

                           山本紫黄

射病という言葉だけは子どもの頃から知っていたが、本当に日射病で倒れる人がいることを知ったのは、高校生になってからだった。朝礼の時間に、ときどき女生徒がうずくまったりして「走り寄りしは女教師や日射病」(森田峠)ということになった。ちょうどそういう年頃だったせいなのだろうが、太陽の力は凄いんだなと、妙な関心の仕方をしたのを覚えている。甲子園のスタンドなどでよく見かける「人文字」は、一糸乱れぬ連携が要求されるから、たった一人の動きがおかしくても、全体が崩れてしまう。つまり、日射病にやられた生徒がいれば、遠目からはすぐにわかるわけだ。作者には練習中だったのがまだしもという思いと、本番に向けて留意すべき事柄がまた一つ増えた思いとが交錯している。似たような光景を私は、甲子園の開会式本番で目撃したことがある。入場行進につづいて選手が整列しおわったときに、最前列に並んだ某高校のプラカードが突然ぐらりと大きく傾いた。すぐさま係員が飛んできて別の生徒と交代させたのだが、暑さと緊張ゆえのアクシデントだった。たしか荒木大輔が出場した年だったと思うが、あのとき倒れた女生徒は、毎夏どんな思いで甲子園大会を迎えているのだろうか。『現代俳句歳時記・夏』(2004・学習研究社)所載。(清水哲男)




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