東京地方、今年の梅雨は雨が少ないような。これからかな。(哲




20120703句(前日までの二句を含む)

July 0372012

 麦笛や♪めぐるさかづき♪あたりまで

                           戸恒東人

句の歌詞は「春高楼の花の宴」で始まる土井晩翠作詞滝廉太郎作曲の『荒城の月』。このあと、♪めぐるさかづき♪が続く。これでワンコーラスという短い間であることが分るのだから、唱歌というのはすごいものだ。麦笛は茎の空洞を利用して、息を吹き込む。折り取った茎の途中に、爪や歯を使って小さな穴を開けたり、茎に葉を巻いて吹くなど方法はさまざまだが、どちらも折り口に唇を当てれば、清涼感あふれる香りが胸を満たす。『荒城の月』は古風な歌詞に西洋風のメロディーが融合した名曲とされるが、子ども心にも物悲しく、無常を感じさせるものだった。めぐるさかづき、のワンフレーズあたりが麦笛という小道具をさみしくさせすぎない頃合いなのかもしれない。『白星』(2012)所収。(土肥あき子)




『旅』や『風』などのキーワードからも検索できます