丸山豊記念現代詩賞関連で明日は久留米に。年に一度の遠出です。(哲




20120511句(前日までの二句を含む)

May 1152012

 川幅に水が窮屈きんぽうげ

                           岡本 眸

句的情緒というものを毛嫌いしている僕にとって岡本眸さんは例外だ。眸さんの句の中には神社仏閣関連用語が比較的多く出てくる。またそういう用語を用いて従来の情緒にあらざるところを狙っているのかというとそうでもない。なのにどうして魅力を感じるのだろうか。俳人は粥を啜り着物を着て歌舞伎座に行き或いは能を観て、帰りは鳩居堂に寄り和紙を買ったりする。何を食べてどこへ行こうと自由だが典型を抜けたところにしか「詩」は存在しない。「詩」とは作者の「私」であり、提示される「?」だ。この句で言えば「窮屈」。川幅も水もきんぽうげもどこにでもある風景を演出する小道具。この言葉だけが異質。ここが詩の核である。こんな易しい俗的な言葉の中にしっかりと眸さんの「私」が詰まっている。「別冊俳句・平成俳句選集」(2007)所載。(今井 聖)




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