January 05 2012
声のして達磨の中の達磨売
原 雅子
縁起物の達磨を売るのが達磨市だが、西日本に住んでいたときにはあまりお目にかからなかったように思う。縁起ものの達磨を身近に置いたこともなく、達磨に目を入れるのは選挙や受験合格の特別イベントだと思っていた。川越の喜多院、群馬の高崎を尋ねたときに白目をむいた大小様々の達磨が山と積まれて売られているのに圧倒された。赤い達磨の中から威勢のよい達磨売りの声が響く。高崎では眉が鶴、髭が亀にデザインされたものが人気のようだ。今日が仕事始めの方も多いだろう。今年一年平穏無事に働けて、一つでも多くの達磨に黒々と大きな瞳が入れられることを願わずにはいられない。『束の間』(2011)所収。(三宅やよい)
『旅』や『風』などのキーワードからも検索できます
|