いわゆる「特番」の季節。多くが「特別な手抜き番組」である。(哲




20111211句(前日までの二句を含む)

December 11122011

 忘年会脱けて古本漁りけり

                           阿片瓢郎

ける、ではなくてわざわざ「脱ける」にしたのは何か意図があったのでしょうか。にぎやかに酒を酌み交わしている人たちの間を、足をふんづけながら通って扉までやっとたどり着いた、そんな動作の様子を含めたかったのでしょう。楽しいはずの酒の席を途中で帰る。急いで帰らなければならない用事があるわけでもなく、脱けた理由は、ただ人と一緒にいるのが嫌だったからのようです。そういう気持ちの時って、確かにあります。でも、普通は最後まで我慢して付き合い、せめて二次会は断って帰るものです。しかし、この句の人は、どうにも我慢が出来なくなったのです。やっと一人になって、いつもの時間を取り戻し、人心地がつきました。今年一年のさまざまなことを思い出しながら、ぼんやりと好きな古本の表紙を眺めていることも、りっぱな忘年と言えるのかもしれません。『日本大歳時記 冬』(1971・講談社)所載。(松下育男)




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