発売中の「現代詩手帖」11月号が特集「追悼・清水昶」を掲載。(哲




20111029句(前日までの二句を含む)

October 29102011

 自動ドア出でて一歩に菊日和

                           阿部慧月

は「晩秋の王花」(虚子編歳時記)とある。先日、菊の花について話題になったのだが、母くらいの年代は、女学校で一人一鉢菊を育てたのだという。きれいに咲かせることを競ったりしたそうで、菊の御紋章に代表されるように、菊は雅で気品ある花であり、他の花とは一線を画す花であるらしい。それに対して私達の年代から下になるとどうしても菊というと、仏の花、のイメージが強いのだ。そういう先入観なしで見れば確かに、菊の白や黄はくっきり鮮やかで、菊日和、という言葉からは、ひんやりとした晩秋の晴れわたった空気が感じられる。そんな時『菊日和』(2005)という句集を本棚で見て手にとった。その中の一句である掲出句、「一歩に」の「に」によって、澄みきった日差しを全身に受けて、まさに菊日和であると実感している作者がそこに立っているのが見える。今週から始まった明治神宮の菊花展(〜11.23)に足を運んでみようかなと思ったりしている。(今井肖子)




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