June 19 2011
アロハ着てパスポートどのポケットへ
山崎ひさを
この句は、パスポートをどのポケットへ入れたらよいのか迷っているということのようです。海外のリゾート地に到着してすぐに、とにかくアロハシャツに着替えたものの、薄い生地の胸ポケットは、何を入れてもだらしなく下がってしまいます。とはいうものの、このだらしのなさが避暑地に来た目的でもあるわけです。たしかに、海外旅行をしていると、なにか失くしていないかと、四六時中探し物をしているような気分になります。出入国の手続きをしている時でさえ、あれはどのポケットに入れただろうか、これはさっきまでこのポケットに入っていたはずだがと、次々にものを探しているようです。アロハを着ているわけだから、それほどたくさんのポケットがついているわけでもないのに、いざ必要となったその時には、パスポートを探すために大騒ぎで両手は、ポケットの底を探し回ります。『新日本大歳時記』(2000・講談社) 所載。(松下育男)
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