May 03 2011
あたたかし老人ホームの地図記号
藤崎幸恵
老 人ホームの地図記号は2006年に制定された比較的新しい記号である。2005年に国土地理院が風力発電車と老人ホームの新しい地図記号のデザインを公募し、老人ホームは家の中に杖がデザインされている鳥取の小学生の作品が採用された。公募作品優秀賞にはハートのマークや手に手を取っているようなかたちなど、どれも愛が強調されている作品が目立って多かった。以前ならおそらく老人の「老」の文字を意匠したものや、腰が曲がった老人そのものをイメージさせるものが採用されたかと思う。老人ホームは、以前の家族が手に負えずやむなく世話になる場所という印象から、高齢者が安心して暮らせる施設としてイメージを好転させてきた。この先もっと明るく充実した場所になればいいと思う。数十年先にはおそらくお世話になるに違いない私にも、あらためてこの記号がほっこりあたたかく、愛おしく見えてくるのである。『異空間』(2011)所収。(土肥あき子)
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