March 20 2011
ひと駅を歩いてみるか花の雨
矢野誠一
この原稿を書いているのは3月15日の朝です。テレビでは休みなく東北関東大震災についての報道をしています。福島原発の事故や、今なお止まない余震に、日本という国は大きな困難のさなかにあります。「文学は平和の為にあるのである」と言ったのは小林秀雄ですが、大災害の渦中にあって文学とはいったい何かと、あらためて考えさせられています。本日の句を読んで真っ先に思ったのは、3月11日の帰りに電車が止まって、仕方なく秋葉原から蒲田まで歩いたことです。できうるならば、この句のほんわかとした優しい雰囲気を、そのまま受け止められる平和な日が、早く訪れますように。『新日本大歳時記 春』(2000・講談社)所載。(松下育男)
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