丸山豊記念現代詩賞選考会。内規により発表は月末になります。(哲




20110207句(前日までの二句を含む)

February 0722011

 畦道に豆の花咲く別れかな

                           星野 椿

は出会いの季節でもあるが、別れの季節でもある。句の「別れ」がどんな別れだったのかは、知る由もない。おかげで、逆に読者はこの句に自分だけの感情を自由に移入することができる。と言っても、この「別れ」が今生の別れなどという大仰なものでないことは、添えられた「豆の花」のたたずまいから連想できる。可憐な雰囲気を持った花だ。だから青春期の一コマとして読んでもいいし、ちょっとした旅立ちの人への思いとして読んでもいいだろう。いずれにしても、また会える希望のある「別れ」として詠まれている。ただ私くらいの年齢になると、お互いにちょっとした別れのつもりが永遠のそれになったりすることも体験しはじめているので、作者の意図を越えて、句に悲哀感を加味して読むということも起きてくる。このときに「豆の花」の可憐さは少々こたえる。一期一会の象徴のように思えてきてしまう。どんな句に対しても読者の年齢にしたがって、解釈は少しずつ異なるだろう。そんな句の典型かなあと、しばし思ったことである。『金風』(2011)所収。(清水哲男)




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