December 25 2010
ざらと置くロザリオもまた冬景色
柚木紀子
クリスチャンでない私にはわからないのだとは思いながら、この句のロザリオの存在感が、12月25日という本来のクリスマスをあらためて感じさせてくれた。ロザリオは、その数珠のひとつひとつを手繰って祈るものだという。今そこに置かれたロザリオ、しんと静まっている窓の外の気配、かすかに揺れているろうそくの炎、それらすべてを作者の深い祈りと敬虔な心が包みこんでいる。キリストが誕生したという雪に覆われた遙かな冬、大地が眠る中何かが目覚めた遠いその瞬間を、思わず想像させられる。『麺麭の韻』(1994)所収。(今井肖子)
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