今年最後の余白句会。忘年会はあの「かいぶつ句会」と合同で。(哲




20101218句(前日までの二句を含む)

December 18122010

 落ちる葉のすつかり落ちて休憩所

                           上田信治

葉はやがて枯葉に、そして落葉となって土に還っていく。葉が落ちきってしまった木は枯木と呼ばれるが、そんな一本の木に何を見るか。青空に夕空に美しい小枝のシルエット、しっかり抱かれた冬芽、通り過ぎていく風の音、枝先を包む乾いた日差し。何かをそこに感じて、それを詠もうとすることに疲れた身にこの句は、少し離れたところから視線を投げかけるともなく投げかけている、勝手にそんな気がした。休憩所は、さまざまな人がちょっと立ち寄って、一息ついたら去っていく場所。そんな通りすがりの束の間に見上げる木には、もう一枚の葉も残っていない。落ちる葉、は、芽吹いた時から最後は落ちると決まっている葉、であり、そんな葉という葉が例外なくすべて落ちていくことは自然なことだ。ただそれを詠んでいるのに、すっと感じ入るのは、休憩所、という言葉の置かれ方の良さだろうか。『超新撰21』(2010・邑書林)所載。(今井肖子)




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