October 07 2010
小鳥来る驚くほどの青空を
中田 剛
息苦しいほど太陽が照りつけていた夏空も過ぎ去り、継ぎ目のない筋雲が吹き抜ける空の高さを感じさせる。掲句では「驚くほどの」という表現で澄み切った空の青さを強調しているのだろう。そんな空を飛んできた小鳥たちが街路樹や公園の茂みにさえずっている。ちょんちょんと飛びながらしきりに尾を上下させるジョウビタキ、アンテナに止まってカン高い声で啼くモズ、赤い実をつついているツグミ。そこかしこに群れるムクドリ。鳴き声を聞くだけで素早く小鳥の種類を言い当てる人がいるが、私などは姿と名前がなかなか結びつかない。小鳥を良く知る人に比べれば貧しい楽しみ方だが秋晴れの気持ちのよい一日、可愛らしい小鳥とひょいと出会えるだけで幸せに思える。『中田剛集』(2003)所収。(三宅やよい)
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