August 12 2010
卓袱台におきて宿題法師蝉
足立和信
法師蝉が鳴きはじめると夏休みも後半にさしかかる。ツクツクホーシ、ツクツクホーシと、特徴ある声に後回しにしてきた宿題に苦しめられたむかしを思い出す。掲句の子供は怠け者の私と違って朝食を終えたあと、きれいに拭きあげた卓袱台に夏休みの宿題帳をひろげるのを日課にしていたのかもしれない。涼しいうちに宿題を済ませると午後からは虫取りやプールに、いの一番に駆けつけたが、もう宿題の仕上げに精を出さないといけない時期。朝のうちから鳴きだしたつくつく法師にせかされるように問題を解いているのだろう。ちなみにこの頃の小学校では昔に比べだいぶ宿題が少なくなったと聞くが、そうだとすると掲句の情景なども卓袱台もろとも生活から消えてしまったかもしれない。『初島』(2010)所収。(三宅やよい)
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