眼をつむったときに見える色や形がある。あれは何だろう。今眼をつむるとまっくらな空間に明るい方形のかたちがみえる。泡のようなものが通り過ぎていくこともある。作者は、新緑の中で眼をつむったその「視界」が紫に見えた。外の緑と内なる紫が美しい調和になっている。これは思念ではないからむしろ即物写生の句である。「俳句」(2009年7月号)所載。(今井 聖)
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