食べてはいけません。犬用のおせち料理です。世も末ですなもし。(哲




20100102句(前日までの二句を含む)

January 0212010

 ラグビーの審判小さく小さく立つ

                           相沢文子

日、大学ラグビーの準決勝が国立競技場で行われる。このところずっと、2日は家のテレビで箱根駅伝をぬくぬく見るのが定番になってしまったが、学生の頃はお正月といえばラグビー、競技場へもよく足を運んだ。今年は残念ながら負けてしまったけれど、当時早稲田が強かった。思えば三十年ほど前の話で細かい記憶はほとんどないが、華麗なバックスへの展開は素人目にも鮮やかで、中でもほれぼれする加速力を持った左ウイングの藤原選手は印象深い。掲出句の場合ゴールキック直後、幅5.6mのゴールポストの間をボールが通過した瞬間、グランドのほぼ中央で天に向かってさっと旗をあげる審判の姿が見える。応援も鳴り物なし、生身の体と体で黙々と勝負するラグビー。間近で見ると選手の体から湯気が立ち迫力あるが、この句は審判に焦点を当てて大きい競技場での観戦の感じをとらえ、冬の空気を感じさせる。ホイッスルが冴え冴えとした空に響く。「花鳥諷詠」十一月号(2009)所載。(今井肖子)




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