「財源」など知るものか。そこを何とかひねり出すのが政治だろうに。(哲




20090822句(前日までの二句を含む)

August 2282009

 裂ける音すこし混じりて西瓜切る

                           齋藤朝比古

つかしい音がする句。今は、大きい西瓜を囲んで、さあ切るよ、ということもほとんどなくなった。母が無類の西瓜好きなので、子供の頃は夏休み中ずっと西瓜を食べていた気がする。西瓜を切った時、この裂ける音の微妙な混ざり具合で、熟れ具合がわかる。まさに、すこし裂ける音も混じりながら、包丁の手応えがある程度しっかりあると、みずみずしくて美味しい。逆に、手応え少なく裂けるものは、ちょっとアワアワになっていて残念なのだった。忘れかけていた感触を思い出しながら、西瓜が食べたくなる。この句は、美味しそうな句が並ぶ「クヒシンバウ」と題された連作中の一句。その中に〈鰻屋の階段軋む涼しさよ〉という句があり惹かれていた。涼しは夏季だが、使いやすいので私もつい安易に使ってしまう。先日参加した吟行句会でも、涼風に始まって、汗涼し、露涼し、会涼し、そして笑顔まで涼し。しかし、涼し、は本来暑さの中にふと感じるもの。炎天下、鰻屋に入りふうと一息、黒光りする階段をのぼりつつ、こんな風に感じるものだろうなと。それにしても、これまた鰻のいい匂いがしてきて食べたくなるのだった。「俳句 唐変木」(2008年4号)所載。(今井肖子)




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