赤い羽根募金。その昔霊友会による110万円横領事件があったのを思い出す。(哲




20081002句(前日までの二句を含む)

October 02102008

 椎茸の見給うは我が和服かな

                           永田耕衣

思議な句だ。この椎茸はどこにある椎茸なのだろう。人工栽培のために木陰に並べられた椎や楢のほだ木のあちこちにむくむく生え出た椎茸なのか、それともお膳の上に甘辛く煮付けて出された椎茸なのか。丸太の椎茸なら和服を正面に見ているのかもしれないし、皿の中の椎茸なら見上げる視線なのかもしれない。どちらにしてもこの句の中心は椎茸と和服の関係で、椎茸が見ているのが和服を着た自分でなく、和服そのものという発想が面白い。しかもこれと対になって並んでいる句が、「椎茸を見給うは我が和服かな」と、助詞一字を変えるだけで主体と対象との関係を一瞬にして裏返しているのだから、更におかしさが増幅される。椎茸と和服の出会いをこんな風に俳句で創造できる自在な感性が素敵だ。そういえば耕衣翁はなまずが好きでよく句にしているが、椎茸のつるん、ぬめっとした感触はなまずの頭に似てはいないか。『永田耕衣句集』(2002)所収。(三宅やよい)




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