桜桃忌。太宰死して60年。地元三鷹ではTシャツまで売り出す悪ノリぶり。(哲




20080619句(前日までの二句を含む)

June 1962008

 どうしても子宮に手がゆくアマリリス

                           松本恭子

んなで聞こう/楽しいオルゴールを/ラリラリラリラ/しらべはアマリリス(『アマリリス』岩佐東一郎作詞)アマリリスの名前を知ったのは教室で習った唱歌からだったが、実際に花を見たのはだいぶ後からだったように思う。このあいだ歩いた茗荷谷の細い路地では大きな赤い花を咲かせたアマリリスの鉢植えが戸口のあちこちに置かれていた。「子宮」という生々しい言葉に一瞬ぎょっとなるけど、アマリリスという優しい花の名前が幾分その衝撃を和らげている。「どうしても子宮に手がゆく」という表現に女に生まれ女の身体に向き合っている哀しみにも似た感情が託されているのだろう。デビューのときにはレモンちゃんの愛称で親しまれ、そのすがすがしい青春性が話題になった作者だが、掲句を含む句集では「私」の感情を中心に身体を通して対象をとらえる主情的な俳句が多かったように思う。「白昼夢機械いぢれば声の出る」「どこまでもゆけると思ふ夜の鹿」『夜の鹿』(1999)所収。(三宅やよい)




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