労働力、2030年には1070万人減(厚労省推計)。憂いてもセンなきことですな。(哲




20071123句(前日までの二句を含む)

November 23112007

 捨布団あり寒林を戻るなり

                           森田公司

つも見ている風景でありながら風情(詩)を感じないから心に留めない一瞬が、僕らの一日の体験の大半を占める。たまに、ああ、いいなあと思う体験や視覚的カットは、やはり、みんなが同様にいいと思うそれである。それは発見ではなくて共感だろう。捨猫や捨案山子や捨苗には「詩」があり、捨布団や捨バッテリーや捨自転車にはないのだろうか。否、見えるもの、触れるもの、聞こえる音、みなそれぞれどんなものでも、生きている自分とのそのときその瞬間の触れ合いの中で意味を持つ。意識できないだけだ。こういう句を見るとそれをつくづく感じる。「写生」とは時、所、対象を選ばず僕らの前に現れる風景に自分の生を感じるということだ。講談社版『新日本大歳時記』(1999)所載。(今井 聖)




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