April 091997
入園児父が与へし名を胸に
船津りん一
我が子の幼稚園入園。両親の喜びは同じようでもあるが、しかし、この句のように少し違う場合もある。生まれたとき、あれこれ考えたあげくに苦心してつけた子供の名前が、やっと社会的に自立するときが来たのだから、誇らしく思えるのである。と同時に、少々こそばゆいような感じもある。だから、この複雑な思いをストレートに妻に告げる夫は、なかなかいないだろう。かくて、ここにこのような詩ができ、歌ができたわけである。(清水哲男)
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