September 1491996

 祭りの灯なかの一軒葬りの灯

                           中村苑子

内の家ことごとくの軒先に祭りの提灯がつけられて、眺めが一変した秋の宵。歩いて行くと一軒だけ色合いの違う提灯がさがっている家があり、喪服の人がひっそりと出入りしている。どちらも、今生の、祭りの灯である。(辻征夫)




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